’00.10.14

                                                                                      NO.152



 

食の授業〜「身土不二(しんどふじ)

                          

○ はじめに

去る2000年10月14日、新潟にて「法則化運動が提起する21世紀型学力と学校〜新旧教育文化の戦い」に出席した。

その分科会で提案された貝沼浩晃氏の「食の授業〜総合学習」の追試をしてみた。 

氏が使用された提示資料並びにデータ資料は、現時点では手元にそろっていないが、いずれ折を見てきちんとした授業実践を再度試みたい。

 

 授業の流れ

主題名【あなたの食事は大丈夫?!】


発問1 平均寿命NO1の国はどこでしょうか。国名を書いてください。
 

 数名に発表させる。


説明1 これを見てください。各国の平均寿命です。女性も男性もNO1は、日本です。
 

 ここでパソコン画面をスクリーンに投影した資料を提示する。(各国の平均寿命資料①)


発問2 さて、日本で、65歳以上の人で病気の人は約何%いるでしょうか。
 

全員に聞いてみてもいいだろうし、10〜20%,20〜30%・・・というように範囲を指定して挙手させる方法もある。

いずれ、ここは時間をとらずテンポよく進める。


説明2 実は、何と62%の人が病気にかかっているんです。
 

ここでも、データを提示するとよい。(高齢者罹患率資料②)

ついでに(死亡率推移グラフ資料③)もあるとよい。


発問3 平均寿命は、長いんですが、病気の人が多い。その原因はなんだと思いますか。
 

ノートに書かせてから、発表させる。

「医者が少ない」「楽をしてぜいたくしているから」「運動不足」「偏食」「栄養不足」などが出された。


説明3 いろいろな原因があると言われていますが、生活様式の変化や、特に食生活の変化が大きいと言われています。
「その土地のものをしっかり食べよう。そして旬の食べ物を食べよう。」という考え方を「身土不二」と言います。
日本人は、この「身土不二」の原理を生かした食生活が乱れてきているというのです。

 

 

 

(板書)

身土不二(しんどふじ)

ここで、さらに一つエピソードを補足する。

具体的な事実ほど子供は静かに耳を傾け興味を持って聞く。


説明4 トンガという国があります。この国の人たちは、みな体が丈夫で健康な人がいっぱいいたそうです。キャプテン・クックの書かれたものによりますと2000万人いたとしたら2000万人が健康な人だったそうです。しかし西洋文明が入ってきて、西洋食が入ってきたら、わずか200年の間に1万人に人口は激減したそうです。2000万人から1万人ですよ。
 

 


発問4 みなさんは、身土不二(しんどふじ)生活をどの程度していると思いますか。何%ぐらいとノートに書いてみてください。
 

これも数名に発表させてもいいし、先ほどと同様挙手させてもよいだろう。

いずれ大事なのはテンポよく進めるということだ。

ここは、自己の食生活を想起させるだけでいい。

「60%」「70%」「90%」「50%」・・・など様々である。


発問5 さて、これから見せる食べ物は身土不二(しんどふじ)の原理を生かした体によいものといえるでしょうか。○か×で答えなさい。
 

 ここも、パソコン画面をスクリーンに投影し、クイズ形式で子供に答えさせていくとより効果的である。


発問6 ①番「オレンジ」○か×か。・・・・・(手で表示させる。)×です。
      ②番「バナナ」○か×か。・・・・・・(手で表示させる。)×です。
      ③番「ブドウ」○か×か。・・・・・・(手で表示させる。)×です。
      ④番「リンゴ」○か×か。・・・・・・(手で表示させる。)
○です。
 

オレンジ、バナナ、ブドウなど、熱帯性の果物は自分の体を冷やすと言われている。

また、冷え性の人は果物を多く摂取する傾向があるらしい。


発問7 ⑤番「牛肉」○か×か。・・・・・(手で表示させる。)
                           ×です。
     ⑥番「食卓塩」○か×か。・・・・(手で表示させる。)
                           ×です。
     ⑦番「白砂糖」○か×か。・・・・(手で表示させる。)
                           ×です。

 

この程度くらいにしておく。

これ以上の出題は子供の実態や発達段階にもよるが、集中力を欠いたり飽きてきたり私語も多くなりがちになる。


説明5 牛肉は、腸の長い日本人にとっては、腸内に溜まって老廃物となり、毒に変わります。それが元で大腸ガンなどになるわけです。
食卓塩は、化学的に作られたものです。血圧上昇の元になります。ただし、天然塩は逆に血圧を下げる働きがあります。

 

 ここで普段日常生活で食している食べ物を想起させる。


発問8 いくつか聞いてきましたが、意外によくないものが多かったですね。
これらから、これらを使った食べ物のメニューを思い出してみましょう。どんなものがあるでしょうか。

 

 ハンバーガー、ハンバーグ、ピザ、ジュース、ケーキ、アイスクリームなどが出された。


説明6 では、何がいいかと言うことになりますよね。
白菜、きのこ、長ネギ、れんこん、ごぼうなどが体にいいものとしてあげられます。

 

 


発問9 では、このような野菜がいいというわけですが、ここで「旬」のもののクイズを出してみたいと思います。これから提示するものの旬の季節を言いなさい。(ここもパソコン画面をスクリーンで)
まず、「トマト」これは?(指名してもいいし、口々に言わせてもいい。できればノートに書かせてからの方がいい。)・・・・これは、夏ですね。
「サツマイモ」・・・・・・これは、秋です。
「きゅうり」・・・・・・・これは、夏です。
「ブロッコリー」・・・・・春です。
「ごぼう」・・・・・・・・冬です。
「大根」・・・・・・・・・これは、秋から冬です。

 

 このようなクイズ形式を適度にテンポよくやると、子供たちはそこそこ熱中して自分なりに考えることができる。


説明7 トマトやきゅうりなどは、体を冷やす働きがあります。ですから夏野菜と呼ばれているんです。
また、さつまいもや里芋、ごぼうは、逆に体を温める働きがあるので、寒くなってくる季節に向いている野菜と言えます。
旬のものというのは、このように体に合っている理にかなっているものなのです。
食べたいときに食べたいものを食べるのは、決して悪いことではありませんが、その食物の良さを知ると共に、地元の食べ物のおいしさを知って何事も適度に頂くことが健康を保つ秘訣なのです。

 

 


発問10 では、体にいい食べ物のメニューとは、どんなものあるでしょう。
思いついたものを箇条書きでノートに書いてごらんなさい。

 

作業後、発表させる。茶碗蒸し、みそ汁、鍋物など出た。

ここでは、その中にどんなものを、つまりどんな具を入れるかがポイントになる。

子供から出されるものは、様々であろうが、温かく受け止めはしても、全て肯定してはいけない。

間違ったものであれば、しっかり教えてあげることもまた大事である。

そのためには、自らもまたきちんとした正確な知識と情報を得ておくことが肝要である。

学校栄養士の先生にも入っていただくこともまた時には考えられるであろう。

 さて、ここからは、地元の食べ物に目を向けさせていく。


発問11みなさんの住んでいる、ここ秋田ではどんな体にいいものがあるでしょう。
 

ここでは、子供の自主的学習活動を大切にして「自分で調べてみましょう。」と投げかけてみてもよいだろう。

調べ学習の中から自ら地元「秋田の食べ物」を見直し新たに気づいていく学習活動の展開が期待されるだろう。

 旬のものを料理した地元産の食材食料は、インターネットなどを活用してHPなどからダウンロードして紹介してもいい。

 最後に感想を簡単に書かせ、発表させる。


指示 今日の授業の感想をノートに簡単に書きなさい。
 

 発表後、再度聞く。


発問12もう一度聞きます。みなさんは、どれくらい「身土不二」の生活をしていますか。
 

 ほとんどの子供が、50〜60%以下と答えた。

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