| カサブランカ 1942・米 | |
![]() 製作:ハル・B・ウォリス 監督:マイケル・カーチス 原作:ムーレイ・バーネット 脚本:ジュリアス・J・エプスタイン 撮影:アーサー・エディスン 音楽:マックス・スタイナ− 出演:ハンフリー・ボガード イングリッド・バーグマン ポール・ヘンリード クロード・レインズ |
物語 第二次大戦下の仏領モロッコの首都、カサブランカ。戦乱を避けて渡米する人々が後を絶たなかった。米国人リックの経営する酒場には様々な人間が出入りしていた。彼は闇のパスポートを発行し、彼らの便宜を図っていたのだ。 ドイツ官憲から、旅券を奪った犯人がリックの店へ駆け込み、保管を依頼して逃げようとした時、カサブランカの警察署長ルノーが現れ、男を逮捕した。ルノーは汚職役人だが、反ナチの面もあって、憎めない人物だ。立場上、ドイツ軍将校のご機嫌を取らざるを得ない。 そんなある日、反ナチ運動のリーダー、ラズロが妻イルザを伴ってやってきた。目的は旅券入手だ。だが、イルザはリックを見て驚く。彼女はリックのパリ時代の恋人だった。 ドイツ軍がパリに侵攻してきた日、脱出する約束の駅に彼女は来なかった。理由も解らないまま、彼女に去られたリックは以来、心傷つき、自分の殻に閉じこもっていた。しかし、イルザは夫ラズロがナチスの強制収容所で死んだという噂を信じ、傷心の時、リックと出会い、やがて結婚の約束をしたが、脱出の寸前、ラズロが生きていることが解って、リックと別れる決心をしたのだった。 偶然再会した二人に愛情が蘇えった。リックの胸中は複雑だった。このまま、彼女と渡米することはできる。しかし、反ナチのリーダー、ラズロは立派な人格者で、何よりもイルザが必要だということは、良く解っていた。 翌日、リックはラズロ夫妻にパスポートを発行した。3人で空港へ向かった。ルノー署長は苦い顔で見守った。イルザは別れ際までリックに未練があった。リックは言った。「俺達にはいつもパリの思い出がある。」 ラズロ夫妻を旅客機に乗せた時、ドイツ軍将校シュトラッサ−が駆けつけたが、リックに撃たれた。銃声を聞きつけ兵がやって来た。リックとルノーの間に緊張が走る。しかし、ルノーは「犯人は逃げた。速く追え!」とリックの側に付いたのだった。 ラズロ夫妻を乗せた飛行機が飛び立った、霧の空港をリックとルノーは肩を並べて歩いていく。「俺達の美しい友情の始まりだな。」リックが言った。 |
| 映画館主から ハンフリー・ボガードとイングリッド・バーグマンという、人気スターの顔合わせと、カサブランカという異国情緒、戦時中の混乱と反ナチ運動、正にため息の出るようなメロドラマに仕上がっています。名作アンケートをやると必ず上位にランクされています。私は基本的にメロドラマは余り好みませんが、この映画は別。特に、ラストのリックと警察署長の和解と友情の描き方が好きで、映画の後の余韻を楽しんで一杯やりたくなります。 「カサブランカ」は戦争の混乱の中、製作されましたが、脚本は未完成、毎日メモが役者に渡され、ハンフリー・ボガードとイングリッド・バーグマンが結ばれるのか、別れるのか、最後まで決まっておらず、二通りのラストシーンが作られたとか。多分、今の形が正解だったと思いますが、できることならもう一方も観てみたいものです。 ハンフリー・ボガードは味のある俳優でした。映画が進んでいくと、ますますかっこよく見えてきます。有名な台詞、「昨夜どこにいたの?」に対し、「そんな昔のことは忘れた」や、「今晩会える?」に対し、「そんな先のことは解らない」など、ボガードの口から出るとキザでなくなりますから不思議です。 リックの店の黒人歌手サムがピアノを弾きながら唄う「アズ・タイム・ゴウズ・バイ」が郷愁をそそります。リックの店で、ドイツ兵士達が「ラインの狩」を唄うのに対抗して、ラズロが「ラ・マルセイエーズ」を唄いだし、全員総立ちの合唱になる場面は感動的です。 アカデミー作品賞、監督賞、脚色賞受賞作品です。 |
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