| 海外特派員 1940・米 |
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![]() 製作:ウォルター・ウェンジャ− 監督:アルフレッド・ヒッチコック 脚本:チャールズ・ベネット ジョーン・ハリソン 撮影:ルドルフ・マテ 音楽:アルフレッド・ニューマン 出演:ジョエル・マクリー ラレイン・デイ ジョージ・サンダース ハーバート・マーシャル アルバート・バッサ−マン ロバート・ベンチュリー |
物語 1938年、第二次世界大戦直前のヨーロッパが舞台。 ニューヨーク・モーニング・グローブ紙の社長は、不穏なヨーロッパ情勢を取材させるべく、活きのいい記者、ジョニ−・ジョーンズを指名した。社長室に呼ばれたジョーンズは、そこで平和運動の指導者フィッシャーと知り合った。 ロンドンでフィッシャーは戦争防止の立役者、オランダの老政治家ヴァン・メアの歓迎パーティを開いた。特派員ジョーンズも招かれ、そこで、フィッシャーの娘キャロルと知り合う。 アムステルダムの議事堂で平和会議が開かれる、その日、ジョーンズが待っていると、雨の中をヴァン・メアがやって来た。が、そこへカメラを構えた男が近づくや突然銃を放った。ヴァン・メアは倒れ、辺りは騒然となった。犯人は傘の間をぬって逃げた。すかさず追うジョーンズ。たまたま乗った車は、キャロルと新聞記者フォリオットの乗った車だ。激しい追跡の末、3人は、風車のある田園地帯で犯人を見失う。 いくつかの風車の中で、ひとつだけ逆廻りの風車があった。変だ!ジョーンズが中に入って調べると、何と、死んだ筈のヴァン・メアが捕らえられていた。実は、彼はナチスに誘拐されていて、先程の暗殺事件はヴァン・メアの替え玉だったのだ。そこへ、敵がやって来て、ジョーンズは間一髪脱出した。 やがてジョーンズが警官を連れて来たが、風車小屋には跡形も無かった。 キャロルをロンドンのフィッシャーの家へ送ったジョーンズは、そこで風車小屋にいた男を見て驚いた。 フィッシャーはジョーンズに護衛として私立探偵をつけた。ところが、この男はジョーンズを教会の塔の上から突き落とそうとして、逆に自分が落ちてしまう。 この事件でジョーンズは、フィッシャーが平和運動家の仮面の下、娘にも内緒で、ナチに加担し、ヴァン・メア誘拐の張本人であることを知った。 ジョーンズはフォリオットと共に瀕死のヴァン・メアを救出したが、フィッシャーはキャロルと逃亡していた。 おりから、ヨーロッパ情勢は風雲急をつげ、開戦の号外が飛び交っていた。ジョーンズは本社へ帰るため飛行機に乗ったが、そこには偶然、フィッシャー父娘も乗り合わせていた。フィッシャーはヴァン・メアが生きており、自分の素性が明らかになったことを知り、観念した。娘のキャロルに告白した。 その時、ドイツ軍の激しい攻撃を受け、飛行機は洋上に不時着した。混乱の中、フィッシャーは自殺してしまう。漂流の末、全員アメリカ軍に救助された。 やがて、ロンドンが空襲を受ける頃、ラジオ局ではアメリカ向けの放送で、特ダネを雄弁に呼びかけるジョーンズの姿があった。 |
| 映画館主から イギリス人監督のヒッチコックが「レベッカ」に続いて撮った、ハリウッド第二作目です。後に「北北西に進路を取れ」で完成の域に達したサスペンス映画のエッセンスはすでにこの映画の中に詰まっています。 60年以上も前の映画にもかかわらず、心地よいテンポで物語は進みます。雨の中での、カメラを使った殺人シーンでは、群集の傘の場面が印象的です。その後の風車のシーンでは、ひとつだけ逆に回る水車小屋という、視覚に訴える演出です。 そして、終盤、飛行機が海に突っ込むシーン。操縦席の窓に海面がどんどん近づいてきます。そのまま突っ込むとガラスを破って大量の海水がなだれ込んできます。このシーンをワンカットで見せます。CGも無い時代にヒッチコックは、「どうやって撮ったか解るかね?」と我々に語りかけます。 飛行機の操縦席のセットの前にスクリーンを張り、またその前に巨大な水の入った水槽を用意。スクリーンには近づく海面を映写し、突入と同時に水を操縦席に向けて開放したのだそうです。アナログ的な手づくりの良き時代にヒッチコックの遊びの精神が充分生かされています。 今見ても古さを感じさせません。 参考資料:公開時パンフレット |
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