| 地上(ここ)より永遠(とわ)に 1953・米 |
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![]() 製作:バディ・アドラー 監督:フレッド・ジンネマン 脚本:ダニエル・タラダッシュ 撮影:バーネット・ガフィ 音楽:モリス・ストロフ 出演:バート・ランカスター モンゴメリー・クリフト デボラ・カー フランク・シナトラ ドナ・リード アーネスト・ボーグナイン ![]() ![]() ![]() |
物語 1941年、ハワイ、スコフィールド兵営。 ラッパ手のプルー(モンゴメリー・クリフト)が転属されてきた。彼は前の部隊でボクシング部にいたが、練習中に親友に失明させるという事故をおこしていた。 たまたま玄関先でプルーを迎えたアンジェロ(フランク・シナトラ)が言った。 「貧乏くじを引いたな。ここはとんでもない部隊だぜ」 中隊長は「拳闘をやらんか、士気高揚になる」と、プルーにボクシング部に入るよう説得したが、「やめたんです」 プルーは応じなかった。 曹長ウォーデン(バート・ランカスター)がそれを見てプルーに忠告した。「要領よくやれ、中隊長をつっぱねると、しごかれるぞ」 ウォーデンは有能な曹長だが、部下からは要領のいいごまスリ男と思われている。 プルーは言った。「自分を通さん奴はクズだ」 プルーは頑固な男だ。 それからプルーへのいやがらせが始まった。訓練中でも、訓練後でも容赦なくそれは続いた。そして、ことあるごとにプルーを援護したのはアンジェロだ。そのおかげでアンジェロもいわれのない構え銃の姿勢でのトラック7周をプルーとさせられるはめになるのだった。 一方、そんなプルーとアンジェラを気遣いつつ、ウォーデン曹長は中隊長の妻カレン(デボラ・カー)に強く惹かれ不倫の間柄にあった。 アンジェラに連れて行かれた酒場で、プルーは、そこで働くロレーン(ドナ・リード)に一目ぼれしてしまった。 ある夜、酒場で、営倉主任のジャドソン(アーネスト・ボーグナイン)とアンジェロが喧嘩になった。もともと喧嘩を売ったのはジャドソンだが、彼はポケットから飛び出しナイフを抜いた。 たまたま居合わせたウォーデン曹長が二人の間に割って入る。「やりたいなら俺に向かって来い!」 その勢いに二人は下がった。 プルーはそれを見て言った。「見直した」 それまで調子の良い上司としか思っていなかったのだ。 アンジェロが職務離脱して酒を飲みにいったのを罰せられて営倉6ヶ月になった。 営倉主任のジャドソンがニンマリする。 その頃、プルーはボクサー部の一人に喧嘩を売られ、壮絶な殴り合いを演じた。最初は相手の顔面を攻撃しなかったが、そうもいってられなくなり、顔面を突いた。相手は倒れた。 「ボクサーになるつもりはないぞ」 プルーはなおも言い放った。 ウォーデンはそんなプルーが好きだった。ある夜、酔ったウォーデンがプルーと道端で酒を飲んでいるところに、アンジェロが現れた。痛めつけられフラフラの状態だ。そして、アンジェロはプルーの腕の中で「逃げてきたんだ。豚野郎に気をつけろ」といい、死んだ。 翌朝、いつもと違う力の篭ったラッパの音色が兵営の庭に鳴り響く。プルーが涙を流しながら吹いていた。 プルーはその夜、町でジャドソンを待ち伏せた。そして、ジャドソンと格闘になり、刺し殺す。しかし、プルーも腹に傷を負った。ロレーンの家に逃げ込むプルー。 その年の12月7日、日本軍による奇襲攻撃がハワイを襲った。いわゆる真珠湾攻撃である。アメリカ軍は壊滅的な打撃を受ける。 その夜、ロレーンの反対を押し切ってプルーは隊へ戻ろうとした。 しかし、パトロール兵に見つかり、機銃掃射を受けたプルーは死んだ。 アメリカ行きの船のデッキに二人の女性が並んでいた。カレンとロレーンだった。二人はそれぞれ実らなかった恋を心に秘めていたのだ。 |
| 映画館主から フレッド・ジンネマン監督がアメリカ軍隊生活内部の苛酷な階級制度と個人の対立の厳しさ、そして、友情を描いています。 ボクサー出身のプルーを演ずるモンゴメリー・クリフトが出色。彼の頑固一徹さがドラマの中軸になり、それを取り巻くシナトラやランカスター、恋人たち、ボクサー部の下士官たちの葛藤のお話し。 でも、軍隊生活の中にも自由時間はあるし、酒を飲みに町に繰り出すなど、アメリカの軍隊はラフだなあと感じたのは私だけではないでしょう。上官に対する口の効き方ひとつにしても日本軍の兵隊とは相当違います。 私は軍隊生活の経験はありませんが、「人間の条件」(小林正樹監督)などの映画と比較しても、その違いは明確です。 私がこの映画を見たのは高校生の時。クリフトとシナトラの友情が印象に残っています。 アカデミー作品、監督、助演男優(フランク・シナトラ)、助演女優(ドナ・リード)、脚色、撮影の6部門で受賞しました。 |
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