| 道 1954・伊 | |
![]() 製作:カルロ・ポンティ ディノ・デ・ラウレンティス 監督:原作:脚本 フェデリコ・フェリーニ 脚本:トゥリオ・ピネリ エンニオ・フライアーニ 撮影:オテッロ・マルテッリ 音楽:ニーノ・ロータ 出演:アンソニー・クイン ジュリエッタ・マシ−ナ リチャード・ベースハート |
物語 大道芸人のザンパノは鉄鎖を体に巻きつけ、それを引きちぎって見せる芸で旅をしている。力はあるが、自分の欲情だけしかない粗野な男だ。彼は、貧しい家の女、ジェルソミーナを買い、昼は相棒、夜は情婦としてぼろきれのように粗末に扱った。 ジェルソミーナは白痴だが天使のように純粋無垢な女だった。ザンパノは僅かの金が入ると、飲んだくれて、娼婦のもとへしけ込んだ。ジェルソミーナにとって最初の男であるザンパノの存在は絶対だった。 来る日も来る日も、アメリカ製のオートバイにワゴンを付けたザンパノとジェルソミーナの旅から旅の生活が続く。 やがて冬が来て、サーカスに身を寄せた二人の前に、“キ印”と呼ばれる陽気な男が現れた。彼はジェルソミーナに美しい調べを聞かせた。二人の間に不思議な心の交流が芽生えた。 だが、本能的に気に食わないザンパノはふとしたことから“キ印”を殺してしまう。悲しみのどん底に突き落とされたジェルソミーナは、いまやまったくの白痴となり、ザンパノの邪魔者だった。ザンパノは彼女を棄てた。 何年か時が経った旅の途中で、ザンパノはどこからか聞こえてくる歌声を聞いた。あれは・・・・! ジェルソミーナが良く口ずさんでいたメロディだ。何年か前、ここの工場で野垂れ死にした乞食女が、子供達に教えたのだという。 その夜、したたかに酔って喧嘩し、袋叩きにあったザンパノは、生まれて初めて、心の中にぽっかりと空洞を感じた。今、彼の脳裏に浮かぶのは、天使のような穢れの無いジェルソミーナの豊かな愛情だった。 無限に輝く星空の下、ザンパノは砂浜の砂に体を打ち付け、獣のように泣きつづけるのだった。 |
| 映画館主から フェリーニ監督はこの映画で世界的に名を売り出し、以後、精力的に仕事をします。クローズアップを使わず、淡々とした描写の物語展開は、逆にリアリティがあって、いかにもヨーロッパ的な感じがします。 白痴の女、ジェルソミーナを演じた、ジュリエッタ・マシ−ナは監督夫人でもあり、哀れを誘う演技で、彼女の代表作になりました。 粗野な大道芸人ザンパノ役のアンソニー・クインもはまり役でした。以後も幅広い役柄で、大作に出演しています。「ノートルダムのせむし男(仏)」「ユリシーズ(伊)」「ガンヒルの決闘(米)」「ナバロンの要塞(米)」「アラビアのロレンス(米)」など、メキシコ生まれの彼は何人にでもなれる不思議な風貌の持ち主です。80歳を過ぎて子供ができたとか!まさに精力的なザンパノそのままです。 ニーノ・ロータの余りにも有名なメロディが哀切を奏で、ラストでは、ザンパノの後悔と懺悔の涙にもらい泣きしてしまいます。 アカデミー外国語映画賞、ベネチア映画祭サンマルコ獅子賞受賞作です。 |
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