| サムライ 1967・米 | |
![]() 監督:脚本: ジャン・ピエール・ メルビル 原作:コアン・マクレオ 撮影:アンリ・ドカエ 音楽:フランソワ・ド・ルーベ 出演:アラン・ドロン ナタリー・ドロン フランソワ・ペリエ カティ・ロジェ ![]() ![]() |
物語 ジェフ・コステロ(アラン・ドロン)は一匹狼の殺し屋だ。アパートに一人で住み、お相手はインコだけ。 ある夜、殺しの依頼を受けたジェフはアパートを出た。路上に止めてあった車を盗み、愛人の部屋に立ち寄った。「2時までいたことにしてくれ・・・」愛人のジャーヌ(ナタリ・ドロン)は頷いた。 ジェフは郊外のアジトへ向かう。アジトの男は何時ものように、馴れた手つきでナンバープレートを替え、ピストルを手渡す。 あるクラブへ入った。ジャズのピアノが鳴っている。ジェフは奥まった部屋へ侵入すると、そこにいた男を撃った。部屋を出た所へピアニストのヴァレリー(カティ・ロジェ)が通りかかる。二人は目が合った。そのままジェフはクラブを出た。ジェフはピストルと手袋を河へ捨てた。 「コートに帽子の若い男だ。高飛びさせるな!」 警部(フランソワ・ペリエ)が動き出した。そして、ジェフのもとへも手が伸びてきた。「ウラが取れたら返すよ」ジェフは参考人として連行される。 警察での面通しが始まった。。集められた怪しげな男達。ジェフもいる。クラブの人々が証言する。ピアニストのヴァレリーはジェフを見て、「この人じゃない」と否定したのだ。ジェフは無言でピアニストを見つめた。ジェフは解放されたが、警部は釈然としないものを感じているのだった。 タクシーから地下鉄に乗り換え、ジェフが向かった陸橋で男が待っていた。近づく二人。「約束のものだ」と、男が言った瞬間、撃ち合いになった。ジェフは左手を撃たれた。アパートへ戻り、傷の手当てをするジェフ。インコに餌をやる。 ジェフの留守中に警部たちは盗聴器を仕掛けた。 ヴァレリーが仕事を終えてクラブを出るとジェフが待っていた。「乗せてくれ」ジェフはヴァレリーの車に乗り込んだ。「何故助けた・・・」と、ジェフ。「・・・何故殺したの?」 「仕事さ・・・殺し屋が俺を狙った。雇い主は誰か、教えてくれ」 「・・・2時間後に電話して・・・」 警部は愛人ジャーヌを訪ねた。「君の証言では、あの夜、ジェフは7時から2時までここにいた。・・・」「そうよ・・・」「もし、それが嘘なら・・・君は偽証罪と殺人の共犯になる。最低5年は食らうぞ・・・5年は長い」 しかし、ジャーヌは証言を変えなかった。 ジェフがアパートへ戻る。インコの様子がいつもと違う。ジェフは盗聴器を見つけ出した。・・・・町へ出てヴァレリーに電話をしたが出なかった。 アパートへ戻ったジェフにピストルを突きつけた男。陸橋の男だ。「誤解していた。しかし、容疑者のままでは我々が危ない。・・・仕事を頼む。前金で200万フランある・・・」 「その銃をしまえ・・・礼儀だ」 男がピストルを下げた瞬間、ジェフは男を殴り倒していた。男を縛り上げピストルを向けるジェフ。「雇い主は誰だ・・・」・・・何と、殺す相手はあのヴァレリーだ。彼女はジェフに殺しを依頼した男の恋人で、真相を知ったがために殺されようとしているのだ。 警察は総動員でジェフを追う。地下鉄を乗り継ぎ、捜査員を振り切って車を盗み、アジトへ。 依頼主を訪ねたジェフ。「仕事は?」と、依頼主。「やるさ・・・」瞬間、殺気が走り、ジェフは相手を撃ち殺す。 クラブへやって来たジェフ。ヴァレリーがピアノを弾いている。やがてジェフは白い手袋をはめ、ピアニストに近づいていく。ピストルをヴァレリーに向けた。 「・・・何故?」ヴァレリーが言った。「仕事さ・・・」 銃声!また銃声!倒れたのは、ジェフだった。警部たちがジェフの周りに集まった。「危ないところだった」と刑事。「いや、違う・・・」警部は言った。ジェフのピストルに弾は装填されていなかったのだ。 |
| 映画館主から 「サムライ」の題名は、日本の武士道の孤に徹する精神に由来しています。 フィルム・ノワール(暗黒映画)というジャンルにおいてジャン・ピエール・メルビルの名は、「いぬ」’63、「ギャング」’66、、「影の軍隊」’69、「仁義」’70などの作品とともに知られます。 殺し屋、ギャング、密告屋、脱獄囚などのアウトローが登場するこれらの映画群は、後のヌーベルバーグに大きな影響を与えたといいます。 「サムライ」は、その代表的作品で、アラン・ドロン扮する殺し屋の冷徹なムードと、アンリ・ドカエの暗く押さえた色調の撮影、地下鉄での追跡劇など、静と動の巧みな構成が光っています。 全体的に台詞が少なく、アラン・ドロンなどは、ほとんど喋りません。アメリカ映画を見慣れた人には、説明不足の感は否めませんが、そこはフィルム・ノワール、雰囲気だけで満足しなければなりません。 |
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