「フレンチ・コネクション」
フレンチ・コネクション
       1971・米
フレンチ・コネクション

製作:フィリップ・ダントニ
    G・デビッド・シャイン
監督:ウィリアム・フリードキン
原作:ロビン・ムーア
脚本:アーネスト・タイディマン
撮影:オーウェン・ロイズマン
音楽:ドン・エリス

出演:ジーン・ハックマン
    フェルナンド・レイ
    ロイ・シャイダー


ジーン・ハックマンの“ポパイ”

フレンチ・コネクション
物語

ニューヨーク、ブルックリンの刑事ジミー・ドイル(ジーン・ハックマン)とバディ・ロッソ(ロイ・シャイダー)は、麻薬取締官の相棒同士だ。
二人でブルックリンの町を歩く。ならず者のたかり場や遊び場で麻薬の臭いを嗅ぎ付けると情け容赦なく、彼らを叩きのめす。
それは仕事というより動物的な本能に近い。
特にジミー・ドイルはその腕力の強いことからか“ポパイ”と呼ばれていた。

フランスのマルセイユ。麻薬密売組織のボス、アラン・シェルニエ(フェルナンド・レイ)の動向を探っていた刑事がシェルニエの手下の殺し屋ニコリに殺された。
シェルニエ等は麻薬をニューヨークに密輸する計画を慎重に進めていた。

ポパイとバディはブルックリンで店を営むイタリア人夫婦に目を付けていた。裁判所の許可を得てイタリア人の店に盗聴器を仕掛けて様子を探る。
ついに彼らの動向が見えてきた。“フレンチ・コネクション”が動き始めた。

イタリア人を尾行し、フランスからニューヨーク入りしたシェルニエを確認、ポパイが後を付ける。しかしシェルニエはしたたかだった。地下鉄でまんまとポパイを撒いて嘲笑う。

ポパイはアパートの屋上から狙撃を受けた。巻き添えで主婦が撃たれた。
ポパイが狙撃者を追う。殺し屋ニコリだった。ニコリはポパイを撒いて電車に乗り逃走した。ポパイが通りかかった車をなかば強奪してニコリを追う。
高架を走る電車を追うポパイの車。ニコリは運転手に銃を向け次の停車駅“25番街”を通過させた。乗務員が何事かと運転席にやってきた。
ニコリの銃が火を吹き、乗務員が倒れる。運転手は気絶し電車が暴走、車内はパニックになる。
クラクションを鳴らせながらポパイの車が電車を追う。電車は前を走る電車に激突してやっと止まった。殺し屋ニコリも負傷しながら外へ出てきた。追いついたポパイの銃がニコリを捕らえた。階段の上に迷い出たニコリはポパイの銃撃で階段下まで転がり落ちて息絶える。

フランスからの荷積みの中にリンカーン車があった。ポパイたちはこの車に注目した。罠を仕掛けてリンカーンを押収し、解体する。なかなか麻薬は見つからなかったが、最後にロッカー・パネルをはずすと狭い隙間に隠された麻薬が出てきた。
リンカーン車を同じ車種のものに取り替え元に戻す。

シェルニエは郊外の廃工場へリンカーンで乗りつけた。そこでは札束を用意したクライアントが待っていた。仲介人のイタリア人もいる。
リンカーンのロッカー・パネルに隠された麻薬があった。取引は成立し、麻薬の替わりに札束を詰め込む。

シェルニエが意気揚揚とリンカーンを走らせた。ところが、橋を渡りきる手前で道が封鎖されていた。ポパイとバディがパトカーの脇で待ち構えている。
シェルニエは一目散、リンカーンで廃工場へ戻る。取引に立ち会った連中と追い詰めた警官隊との銃撃戦が始まる。イタリア人の仲介人が撃たれて死ぬ。廃工場にガス弾が撃たれ、連中がぞろぞろと出てきた。
シェルニエはどこかに潜んでいるのか出てこない。ポパイとバディが工場の中に入って行く。
向う側のドアが開き、ポパイがすかさず撃った。しかし、倒れている男はいつもポパイと対立していたFBI捜査官のマルデリグで既に息はなかった。
麻薬密売組織のボス、アラン・シェルニエは忽然と姿を消してしまったのである。
映画館主から

テレビ界出身のウイリアム・フリードキン監督が放った超ど級アクション大作です。
特にニューヨークのロケによるスピード感溢れるテンポは抜群で、中でもジーン・ハックマンが高架を走る殺し屋を乗せた電車を車で追うシーンは数あるカー・チェイスの中でも屈指の出来栄えといえるでしょう。
評論家の多くはこのシーンを3年前の「ブリット」(監督:ピーター・イェーツ、主演:スティーブ・マックィーン)のカー・チェイスよりも優れていると評したそうですが私も納得です。

フリードキンはこの2年後、オカルトブームの火付けとなる「エクソシスト」を発表します。しかしながらそれ以後のフリードキンはあまりパットせず低迷しているように思えます。この2作が強烈すぎたせいでしょうか。

ジーン・ハックマンは従来に見られなかったアクの強い刑事を演じ、アカデミー主演男優賞を獲得しています。以後、非常に出演作品の多いハリウッドを代表するスターとなっています。
タフガイ、ロイ・シャイダーは本作では地味ながら重要な役どころを演じ、「ザ・セブン・アップス」(’73年)を経て、大ヒット作「ジョーズ」(’75年)では主役の座を得ています。「マラソンマン」(’76年)もこたえられないミステリーの傑作でした。

本作はアカデミー主演男優賞のほか、作品、監督、脚色、編集と、5冠に輝きました。

 映画館へ戻る