TOPハンガリーハプスブルグ古代日本史&コミック・舞台情報小公女自己紹介リンク

 
 
ハンガリーの独立宣言
          1849年4月14日、東部ハンガリーのデブレツェンにあるプロテスタント教会
          で開かれたハンガリー議会は、コシュートの演説を聞いた後、次のような
          独立宣言を採択した。
 

           われわれ、議会に集まったハンガリー民族の合法的に選出された代表者
         達は、この文書によってハンガリーがそのあらゆる付属物を含めて譲り渡
         すことの出きない権利を持っていること、すなわち独立したヨーロッパの一
         国家の地位を占めうる権利を持っている事、言い換えるならばハプスブル
         グ・ロートリンゲン朝が神と人類の目からみて偽りの宣言をした時、ハンガ
         リー国王の権利を喪失したのだという事を、厳かに宣言し主張する。それと
         同時にわれわれは、われわれがこのような決定を下さざるを得なかった動
         機とその理由を広く知らせる義務があると考える。そうすれば文明世会は、
         われわれが決してわれわれ自身の知恵の過信や革命的興奮からこうした
         借置を取ったのではなく、もはや我慢の出来ない限界まで迫害された一民
         族を崩壊から救うために取られた最後の必要借置としてそうしたのであると
         いう事を分かってくれるだろう。
            ハンガリー民族がオーストリアの王家を、条約によって承認された双方の
         約定にしたがって、自由選挙によってハンガリー国王に冠してから、300年が
         過ぎた。しかし、300年の間にはハンガリーは不断の苦しみを味わってきた。
            神のお恵みのお陰で、この国にはすべての種類の富と至福がある。10万
         平方マイルとのその領土には、様々な種類の数限りのない繁栄の源がある。
         1500万マイルに近いその人口は、血管の中にみなぎる若々しい力を感じ、
         そしてまた落ち着きと従順さを発揮する事によって、東ヨーロッパの文明の
         原動力とその防壁とを補償してきている。およそ神の摂理によって統治権を
         持つ王朝に対して与えられた任務のうちで、ハプスブルグ・ロートリンゲン朝
         に委ねられた任務ほど有り難い物はなかった。もし何者も国の発展を妨げな
         かったならば、ハンガリーは今ではもっとも繁栄した民族の一つになっていた
         だろう。ハンガリー民族が忠実にも主導者のお陰であると考え、1000年の困
         難な時代の間も注意深く守ってきたわずかな憲法上の自由を奪いさえしなけ
         れば、ハプスブルグ朝は王権をもっとも忠実に支えてくれる民族の一つとし
         てハンガリー国民に久しく期待を寄せる事が出来た筈である。

           しかしながら、この王朝は、みずからの権力を人民の自由の上に基礎付け
        ることのできる支配者を一人として生み出す事が出来ず、代々に渡って偽証
        罪のなにふさわしい態度をハンガリー民族に対して取ってきた。永遠なる神の
        正義を信じつつ我々は、文明社会の前にハンガリー民族の自然権とそれを維
        持すべくハンガリー民族が発展させてきた力とを頼りにして、更にはおよそあ
        らゆる民族にそれ自身の存在を防衛させるよう、余儀なくする義務感に促され
        我々が合法的に代表するハンガリー民族の名において次の事を宣言する。
        1.ハンガリーは、法律によって統合されたトランシルヴァニア並びに各属領と
        共に、ここで自由で独立した王権国家になる事を宣言する。この国家の領土的
        一体性は不可侵であり、分割されてはならない。
        2.ハプスブルグ・ロートリンゲン朝はハンガリー民族を裏切り、同民族に対して
        戦争を仕掛けた事によって、またあらゆる契約を乱暴にも破ってハンガリー王
        国の領土的一体性を破壊し、トランシルヴァニアとクロアティアとスラヴォニア
        とフィウメその他の諸領地をハンガリーから分離したことによって、さらには武
        力によってハンガリーの独立の破壊を企て、ハンガリー民族を絶滅させるため
        に外国の正規軍を導入した事によって裏切り者であり、偽善者としてハンガリー
        =トランシルヴァニア連合国家およびその所領、並びに属領の王位から永久に
        追放され、ここにハンガリーの王冠に属する称号や肩書きや紋章を奪われ、連
        合国家及びその属領並びに所領から永久に放逐されることを宣言する。
        3.ハンガリー民族はその権利と主権の意志とを行使して、ヨーロッパの諸民族
        とのあいだに自由で独立した国家としての地位を獲得する事を決意し、かつて
        同じ主権のもとに結合されていた諸国家と有効で善隣的に関係を樹立してこれ
        を維持し、さらにその他すべての民族とも同盟を結ぶ意志がある事を宣言する。
        4.将来の統治形態は国民議会によって定められる。
           このような我々の決意を宣言し、文明世界のすべての民族に知らせるに当
        たって、我々はハンガリー民族が他国に友好的であり他国の権利を自由に認め
        てきたと同じように、ハンガリー民族も各民族によって自由で独立した民族とみな
        されるものと確信する。

NEXT
BACK