過去ログ 2

2000年 5月〜6月



韓国の世界遺産についての情報 投稿者:収斂  投稿日:06月30日(金)22時04分29秒

お久しぶりです。収斂です。(実験装置もやっと完成に近づきつつあるため超多忙)

ここに書き込みしたいと思いながら、時間が取れません。(^o^;;;;
そんなわけで高野山や装飾古墳の内容は、近日中に書くとして、今日は韓国の2000年の世界遺産についての情報をGETしました。これは、ある人のホームページにあって知りましたが、その人の情報源は朝鮮日報の日本語版でした。そこでその記事を掲載します。

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江華の巨石が世界遺産に

 高敞(コチャン・全北)、和順(ファスン・全南)、江華(カンファ・仁川含む)のドルメン(巨石)遺跡と慶州(キョンジュ)歴史遺跡地区が今年の年末ユネスコ世界文化遺産に登録される。
 文化財庁は29日「パリで開かれている24回世界遺産委員会議長団会議が両遺跡の世界文化遺産登録をユネスコ本会議に勧告することに決めた」とし「12月最終審議を経て正式登録される」と、この日明らかにした。
 文化財庁によると議長団会議が文化遺産搭載を勧告した案件は、ユネスコ本会議で慣例的に受け入れられてきたとのこと。
 現在韓国では仏国寺、石窟庵、宗廟、海印寺蔵経版殿(95年)、昌徳宮、水原華城(97年)などの遺跡が世界文化遺産に登録されており、登録と共にユネスコレベルの財政、技術支援を受ける。
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私はこんなに早く高敞郡の支石墓群が世界遺産化されるとは思っていなかったので、とても驚きました。しかも、離れた地域の支石墓群をまとめて一つにして登録しようとしているところをみると、韓国は、韓国国内にある有名なものをすべて世界遺産にしようという意気込みが感じられます。それから慶州歴史地区には、おそらく南山も入っているはずです。私は、正直、南山だけでは無理ではないかと思っていました。しかし慶州の史跡と合体させれば、間違いなく登録可能でしょう。そもそも南山と石窟庵は非常に近い。本来なら別件はおかしく、追加指定でいいはず。日本も、もう少し選考をはやくして、いいものは早く世界遺産化していってもいいのではないかと思いました。

私が考える今後の韓国の世界遺産は、陶山書院、済州島の万丈窟(マンジャングル)、求礼(クレ)の華厳寺(ファオムサ)、俗離山(ソンニサン)の法住寺(ポンジュサ:17世紀の再建だが韓国唯一の木造五重塔がある。)、楽安城内の伝統的集落、などを考えていますが、どうでしょうか。多分これらは、そのうちきっとノミネートされてくるでしょう。ほかにもいいのがあれば教えてください。


高野山、熊野 投稿者:浦に〜と  投稿日:06月24日(土)22時36分17秒

収斂さん>
今後世界遺産になりそうな物件を見る時、私は「これが為に登録できる」という有力な決め手を探します。と言っても素人目ですから、浅はかなものですが。高野山なら、良好に保存された周辺山林、鎌倉時代の建設となる金剛峰寺本堂、珍しい大塔形の塔(多宝塔)などで推せると思いますが、どうでしょうか。それに山中に密教や浄土教の寺院建造物が散在するという点も重要だと思います。しかしこれだけでは不充分かも。と言うのも、世界遺産委員会での審議でよく見かけるフレーズに「類似文化財との比較研究を行なう必要がある」というのがあるのですが、高野山も、この手の文化財として非常に優れた例と言えるのか、もっと比較して見る必要がありますよね。でも私は国内の歴史的建造物をよく知らないので、この変が限度です;;
まあ、私がそこまで厳密に査定する必要もないでしょうけど(^^
熊野の方ですが、こちらは良く分かりませんでした。熊野那智神社が三社の中で唯一往時の姿を留めるようですね。様式も独特のようですが、世界遺産になれない、逆に言うと 決め手はないのでしょうか。

以前ゲストブックで話題に上った九州地方の彩色古墳についても調べて見ましたが、すごいのが沢山ありますね。画の内容は大陸文化に比べて劣るかもしれませんが、あの古墳群は古代日本の建築技術や芸術性の重要な例証と言えましょう。彩色古墳というと、私なんかは高松塚やキトラしか思い浮かばないんですが、それらとはまた別タイプですね。関連は無いのでしょうか。

また追加情報として、ユーゴスラビアの Decaniの修道院 というのが世界遺産に推薦中のようですので、報告しておきます。


PEPEさん>
やはりこのページは画像無しがネックですね。今後は各方面に問い合わせて、いろいろと引用させて頂こうと思っておりますので、もしかしたら画像がそろうかも知れません。その時はまたいらして下さいね。


それでは。


MyYahooから訪問!! 投稿者:PEPE  投稿日:06月19日(月)06時48分41秒

おはよー!
画像が、そろっていると、楽しいページです。
将来、画像は、音声付きビデオになれば、もっと、楽しいと思います。


http://www2s.biglobe.ne.jp/~eduka2/index.html


高野山と熊野古道 投稿者:収斂  投稿日:06月19日(月)01時41分54秒

かねてから議論したいと思っていた物件の高野山と熊野古道についてです。

私は本来この物件は別件として議論したほうがよいのではないかと思っています。というのは、高野山は、歴史的価値が非常に高く、世界遺産として登録しても何の不思議もありません。むしろならないほうが不思議なくらいだからです。高野山一帯は戦国時代ですら被害をあまり被りませんでした。ですから国宝、重文の宝庫です。比叡山が焼き討ちされたことを思えば、これは奇跡的なことです。法隆寺に匹敵する文化財を所有しています。私は高野山は複合遺産としてもいいくらいだと考えています。
これに対し、熊野古道は、本来熊野三山を詣でるために発達した道です。熊野那智大社、熊野新宮大社、熊野速玉大社の三つですが、当時の建造物が失われて江戸時代に修復されたり、明治時代に移転したりと、災難が多くありました。私個人、とても残念だとは思うのですが、世界遺産にするとすれば評価は厳しいといわざるをえないのです。(この文を書きながらそう思います)

となると次に熊野古道自体を考えてみます。確かに木立の中を抜ける、舗装されていない道も少しは残っています。でもほとんどが昔の面影を残していません。街道といえばやはり昔の面影が残っていてこそ、その道を文化遺産とみなせるのではないでしょうか。街道が世界遺産になるには大きく分けて二通りあると思います。ともに確固たる歴史があるのは言うまでもないことですが、その道が、人類の英知を傾けたもの、つまり工学的、土木学的に優れている場合と、昔からの風景をそのままとどめ、自然と文化が一体的に価値を持つとみなされる場合です。前者でいえば、まだ世界遺産なっていませんが、イタリアのアッピア街道、モンゴル帝国のジャムチの跡なんかが当てはまると思います。一方、後者は、これもまだ世界遺産になっていませんが、インカ帝国の古道なんかが当てはまると思います。

日本の場合、有効に使える土地が少なく、人口が多いと、どうしても昔のもの全てを保存というわけには行きません。熊野古道に限らず、もしそれが江戸時代の趣が多少残っていたなら、東海道はすばらしい文化遺産だったことでしょう。でも現実はそうは行かない。熊野古道にもそのことが当てはまります。最近、和歌山県のホームページをみると、この世界遺産化の話題がときどきありますが、古くからの文化を大事に継承するということの大切さと難しさをに、一般の人たちが気付き始めているように思うのです。そういったことから始めていけば、少しずつですが、日本の統一のない町並みが改善されていくように思えます。私個人、古いものばかりではなく、これから造るものこそ大事にし、100年から200年後に世界遺産になるくらいの気構えであって欲しいと願うのですが。

それでもあえて世界遺産にするのであれば、古道周辺の現代的なものを一切なくし、なんなら舗装道路をすべて昔の土の道にするくらいでないと、世界遺産にはなれないのではないでしょうか。


滝の世界遺産 投稿者:浦に〜と  投稿日:06月18日(日)19時08分21秒

カマンベールさん>
せめて、「エーデルより改名しました」くらい書いて下さい。私には分かっても、閲覧されている皆さんには分かりませんよ。それにカマンベールさん、海外の遺産の写真をお持ちでしたっけ?
私は持っておられないと思っていたので、話をしなかったのです。ごめんなさい。写真はいつでも募集中ですので、どうぞお寄せ下さい。

もっちゃんさん>
カムイワッカ湯の滝の世界遺産化、ということは知床の世界遺産化と捉えても同義だと思います。その知床の世界遺産化についての審議ですが、早くても3年後、私はもっと後だと思います。世界遺産に登録する為には、まず暫定リストに載せて、ユネスコに提出しなくてはなりません。知床は今の所、暫定リストに載っていません。ですから、暫定リストに掲載して提出して、そして登録の申請して 調査を受けて… と色々手続きがありますから、当分後になると思います。
世界遺産になって立入禁止になるかについては、何とも言えません。

収斂さん>
フォローありがとうございます。それで、滝の世界遺産なんですが、ヴィクトリア滝もイグアス滝も、滝のみの登録ではないです。周辺の広大な自然地域も含まれて、そこの生態系も重要視されています。イグアスなどは登録面積は東京都と同じくらいで、その中心に滝があるという感じですからね。もちろん両方とも登録の決め手となったのは、その瀑布であることに変わりないでしょうけど。


Re:カムイワッカの滝 投稿者:浦に〜と  投稿日:06月13日(火)23時39分20秒

今調べたところ、知床にあるようです。
景勝地というよりむしろ、温泉であると位置付けた方が観光地として知られるようです。

このゲストブックの下↓にあるLYCOSの検索帳ですぐに出てきました。

時間が無いので、続きはまた今度。


情報 投稿者:収斂  投稿日:06月13日(火)22時55分28秒

6月18日深夜(正確には6月19日早朝)3:00〜3:20
NHK教育チャンネルでモーリタニアのアルガン環礁の映像があります。
ここは世界自然遺産に指定されています。
題名は「ボラの来る浜」ですが、遠浅の海岸で暮らす漁師の話です。
この番組を過去に一回見たことがありますが、すごく面白かったので
広報いたします。私はビデオに録画する予定です。
なお制作は外国のテレビ局です。

ついでに総合チャンネルで
6月14日深夜(正確には6月15日早朝)4:29〜5:00
鎌倉散歩
6月16日深夜(正確には6月17日早朝)4:00〜4:30
鎌倉散歩(多分前回とは別の内容)
があります。


カムイワッカの滝 ? 投稿者:収斂  投稿日:06月13日(火)20時26分55秒

もっちゃんさんへ

北海道のカムイワッカの滝とはどこにある滝なのでしょうか?
詳しく知らなくてすみません。

ただ考えられることは、滝自体を単体で世界遺産に指定されている滝は、ビクトリア瀑布、イグアス瀑布のようなもの、つまり瀑布と呼ばれるくらい巨大なものだけで、ほとんどの滝は、自然遺産の保護地域内の一部にある景観の一つとしてあるものです。ですから、この滝はきっと大雪山や利尻サロベツ、知床半島、釧路湿原の上流あたり、かなんかにある滝ではないのでしょうか?
詳しい情報を教えていただければもう少し具体的に返事を書けたのですが。

こういった噂は日本全国だけみても、あっちでもこっちでもある話です。私は(自然遺産なら)、世界遺産にしなくても保全がしっかりできるなら登録しなくてもいいのではないか、それでも登録するなら、世界的に貴重な地質学的特徴もしくは生態系もしくは繁殖地、美観景観、絶滅の危険性がきわめて高い固有種の生息地域などに限られるべきだ、という一貫した考え方を持っています。カムイワッカの滝はおそらくそれ自体を世界遺産にするのではなく、なんかの自然公園の一部として登録される可能性の方が高いと考えます。
ただ私も詳しく知りません。もしかしたらこの滝はアイヌの人々の聖地かなんかかもしれません。そうすると今度は自然遺産ではなく文化遺産の範疇になってきます。詳しい情報をよろしくお願いいたします。

それから、「いつなるの」かという点についてですが、仮にこの滝が世界遺産化の動きがあったにせよ、指定されるまではまだまだかかりますよ。そのことは、少し前にこのBBSでも書きましたが、現在日本の暫定リストは、鎌倉、琉球、彦根城の3つだけです。このほかの物件を暫定リストに加え、そしてユネスコに推薦するには、まだ2、3年先です。すぐに決まるものではありません。


質問 投稿者:もっちゃん  投稿日:06月13日(火)01時04分05秒

北海道のカムイワッカの滝が世界遺産になるって本当?
いつなるの?立ち入り禁止になっちゃうの?


おいおい 投稿者:カマンベ−ル  投稿日:06月12日(月)01時46分08秒

オレにいってよ。
話ないなんて言いおって・・・。
姉妹サイトなんだから、そこらへんところよしくね。

こういう砕けた話題でもいいですか?

http://homepage1.nifty.com/ta5/index.html


画像募集中です 投稿者:浦に〜と  投稿日:06月10日(土)01時52分27秒

ここ最近来訪者数が増えていますが、うちのページが YAHOOの「今週のオススメ」に掲載されました。推薦してくださった方、ありがとうございます!! そして14日には SKY PerfecTV Ch.749「VaioNet」の「web w@tch」という番組で紹介されるそうですので、一応宣伝しておきます。23:00からの30分番組だそうです。

旅人さん>
このページは写真がなくて、見にくくて分かりにくいですよね。HPを立ち上げた時から募集はしているのですが、全然集まらなくって…

という訳で、裏世界遺産の画像は随時募集しておりますので、持っていらっしゃる方はメールで送ってください。お願いします m(..)m
出版物などに載っているのをそのまま貼り付けると、著作権が絡みそうで怖いです。勿論出典は明記し、文章が主体で写真はあくまでも補助的なものであると、明確に位置付ければ大丈夫だと思うのですが。

葵さん>
応援ありがとうございます!! ↑にも書きましたが、画像の件は考え中です。その前に193ある裏遺産の解説をまず揃えなくてはいけませんね。これからもよろしくお願いします。

宇田さん>
リンクの件は承知致しました。掲載して下さってありがとうございます

収斂さん>
小学館の本ですが、私も昨日たまたま本屋に入って、それで見つけて即購入しました。去年出た本編は買ってないですけど。今回の続編は知らないことが多く書かれているし、その安さに惹かれました(^^;;
中山道の宿場町は面白いかもしれませんね。日本の古道や宿場町の形態と、歴史的な日本家屋が沢山含まれる物件として良さそうです。登録されるかは分かりません。私は国内の世界遺産候補の実態をよく知りませんので。そういうわけで九州の古墳についても詳しく知りません。
よく知らないのですが、大陸文化に比べて劣っていても、「日本独自の原始宗教を示す」ものと認められれば大丈夫ではないでしょうか。
この古墳群のほかにも、中国・九州地方には世界遺産候補が沢山ありますね。私は山口以西へは まともに観光目的で行ったことがありませんので、今度の夏あたり見に行きたいです。


浦に〜と さんへ 投稿者:収斂  投稿日:06月09日(金)02時51分21秒

(最近忙しいので、今日もあまり書き込めないですが)高野山、熊野古道の話題に突入する前に、
日本にある、浦に〜と さん好みの集落跡で、これは世界遺産候補として名乗りをあげてもおかしくはないと私が考える物件があります。
妻籠等の木曽路に残る数々の歴史的宿場町は世界遺産になりませんかねぇ・・・
たしかに規模は小さいですが、中山道、木曽路全体を一つの文化遺産とみなし、周辺の寺社仏閣も含めて景観などを、10年くらいかけて整備すれば、私はひょっとしたらいけるのではないかと思っているのですが。

それともう一つ、浦に〜とさんがどう考えられるか聞いてみたいのがあります。私の”おはこ”の弥生時代末期から古墳時代にかけての古代遺跡で、地元は少しも世界遺産にむけて運動していないのですが、これはすごいぞというものが北部九州にあります。それは北部九州に集中して存在する装飾古墳群です。奈良、飛鳥ともまったく違うタイプの古墳群で、全国にある装飾古墳の60%が北部九州にあります。福岡県の王塚古墳、竹原古墳、日ノ岡古墳、石人山古墳、鳥船山古墳、熊本県のチブサン古墳、江田船山古墳、石貫穴観音横穴群、今村岩の下横穴群、石貫ナギノ横穴群、小原浦田横穴群、鍋田横穴群、千金甲古墳、などなど枚挙にいとまがありません。私はこの中で王塚古墳に行ったことがありますが、とても感動しました。これなら世界遺産にしてもおかしくないと確信したのですがどうでしょう。たしかに同時代の中国や韓国と比べたら技術的には見劣りしますが、日本独自の原始宗教を示す超一級の文化財と見ているのですが。
(しかし地元ではまったく世界遺産化の話が無いそうです。)


「新登録の世界遺産 全48」 投稿者:収斂  投稿日:06月09日(金)02時03分33秒

ここに書き込むのは、たった四日ぶりですが、なんか久しぶりのような気がします。
おっと、何人か来訪者が書き込んでくれてるじゃないですか!!
ほとんどここを私物化していたので、管理人同様うれしいです。

今日はお知らせがあります。もうご存知の方もいるかもしれませんが、なかなかいい本を見つけたのでここでお知らせいたします。
(講談社ではなく)小学館から1998年登録までの世界遺産の本が出ているのは、知っている方や持っていらっしゃる方も多いでしょうが、その続編、つまり1999年に登録された物件のみを載せた本が出版されました。先日、晩飯の帰り、私がよく行く、わりと大きな本屋さんで見つけ、すぐ買いました。
本の名前は「新登録の世界遺産 全48」、価格は、本体価格476円(+税)です。
オールカラーで写真も多く、終わりに琉球の文化財についても少し載っています。なかなかいい本です。もう持っている方もいるかもしれませんが、一応報告しておきます。


リンクしました。 投稿者:宇田@福岡  投稿日:06月08日(木)21時30分32秒

はじめまして。福岡の宇田と申します。

私のホームページでは,毎日のおすすめのページを紹介しているのですが,きょうの分としてリンクさせていただきました。

簡単ですが,どうかよろしくお願いします。

http://www1.odn.ne.jp/uda/


応援してます。 投稿者:  投稿日:06月08日(木)03時58分38秒

私も世界遺産大好きです。欠かさずいつも見てます♪
画像など無い所とかもこれからゆっくりでもいいから貼れるといいですね。
世界遺産完全制覇など素敵な目標があり、素敵なHPなので、これからも影ながら応援してます。
頑張ってくださいね♪

http://www.alpha-net.ne.jp/users2/aoichan/


裏世界遺産 投稿者:旅人  投稿日:06月06日(火)03時27分15秒

 裏世界遺産おもしろかったです。今後は投稿などで写真を集めて、写真も載せると良いと
思います。
 旅人のページを開いています。一度お立ち寄りください。

http://homepage1.nifty.com/travel/


芦生に関する個人的意見 投稿者:浦に〜と  投稿日:06月04日(日)13時01分15秒

収斂さん>
岩手県には神社仏閣が多いという印象を持っていたのですが、意外と少ないようでしたね。中尊寺や毛越寺以外にもすごいのが沢山あった感じがしていました。
古墳に関して言えば、宮内庁管轄の文化財の中でも古墳はかなり世界遺産に近い気がするので、先日書いた次第であります。

芦生の森ですが、これは自然遺産として見た方が重要だと思います。正直、集落を世界遺産に推しているのを知ったときは驚きました。今ではその重要性などを多少理解しているつもりですが。
自然面の解説をしますと、日本に残された数少ないブナ林で、温暖帯から冷温帯への移行地にあるため、特に多様な植生が見られるそうです。植物環境の講義で「日本に残された純粋な原生林といえるものは、白神、芦生、春日山くらいしかない」と聞かされましたし、京大の演習林として全く手付かずのまま残っているそうです。ただ、狭いです。日本においては広い方かもしれませんが、世界的に見て20平方kmの原生林なんてザラにあります。東アジアのブナ林としては既に白神山地が登録されていますし、「温暖帯から冷温帯への移行帯」という所に重点を置いて見れば、あるいは世界遺産になれるかも、という程度かもしれません。

一方の集落に関して。世界遺産への登録には、何も特異性や稀少性ばかりが考慮されるのではなくて、沢山あるもののうち、最も良く保存されたものであるとか、典型例として構造をよく示すとか、そういうものもあります。例えば北欧の先史時代の岩石画。沢山あるもののなかから、「アルタ」と「タヌム」が登録されています。また、サーミ人地域も、フィンランドからスウェーデンにかけての広い範囲の中から、あえて「ショーニャ周辺」だけが登録されています。美山集落も日本の伝統集落の一例として見れば登録されると思うのですが…
また、ローマ時代の植民都市遺跡なんかは沢山世界遺産になっていますし、バロック宮殿なども多い気がします。それぞれに注目するべき点が違うのかもしれませんけど。また集落というものは、宮殿や寺院と比べて パッと見で「これはすごい文化財だっ」と思える物でもないし、登録されにくいのかも知れないですね。

しかし世界遺産の登録/非登録の境なんて、本当に薄いものだと思います。このページに掲載している裏世界遺産の中にも、個人的に「何で世界遺産になれないの?」と思うものもありますしね。


芦生の森について 投稿者:収斂  投稿日:06月04日(日)02時09分20秒

芦生の森には私も行ったことがありません。なんだかこれは、最近になって急に注目され始めたような感があります。私が関西地方にいた4年前は、芦生の森の話はまったく聞きませんでした。ですから今も私は、これが白神山地とならぶ、大規模森林で、どのようにすばらしいのかという点については詳しく知りません。

それはさておき、あの萱葺の民家群について意見したく思います。あの古い民家群について、私は世界遺産にまではならないのではないかと考えております。ただ古くからの農村建築の典型というだけでは難しいと思うのです。ちなみに日本の住宅の平均寿命がわずか30年ほどであるのに対し、イギリスは80年、アメリカでも60年くらいあります。平均値がそれくらいですから、築100年を超える民家は山のようにあるということになります。もし日本の萱葺き屋根の民家が、’日本では古いから’というだけで登録されるなら、チベットやネパール、インド、中国、東南アジア一帯、ブラジルのアマゾン川流域なんかの木造家屋の民家の全てが対象になってしまいます。

萱葺き屋根の民家の価値が再認識されたのは、高度成長期に、修理して使うより壊して新築したほうが税制上有利だったため、どんどん壊され(数十万の萱葺き屋根の民家が壊された)、萱葺き屋根の民家が希少になったからですが、その他に日本家屋の特性があります。もともと日本家屋は、夏の暑さを防ぐ目的で進化してきました。そしてこの傾向は、なぜか世界共通なのです(高緯度地域は除いて)。しかし空調設備が充実してくると、日本家屋は、冬期、寒すぎて暖房効率が悪い。しかも当時は、人々の意識が今ほど文化財保護に積極的でなかったこともあります。この経緯は、今思えば残念でしたが、住人を寒い家に住み続けさせることはできません。

話を元に戻して、芦生の民家は、特異というより、珍しさが先行しています。しかし、これが世界的視野からも貴重とまでは言い難い。日本には、少なくなったとはいえ、萱葺の民家はまだまだあります。残念ながら、世界遺産になるには、ある程度は特異性が必要となってくると思います。白川郷の場合、合掌造りの民家は、日本でも世界でもそこにしかありません。ですから世界遺産になった。同じく世界遺産指定のドゴン人集落や、(やがては世界遺産と思う)中国のトン族、ミャオ族の村、または福建省の客家の住宅くらい特異でないとだめじゃないかと思うのです。

でも悲観することはないのです。それは、あの民家と同じような民家が、日本にはまだまだ多く現存して、あの形が少しも珍しくないということは、実はそのこと自体、とても幸せなことだと思うからです。アシャンティの民家も今はほとんど残っていないから世界遺産になりました。あれがもしたくさんあったら世界遺産になっていなかったかもしれません。そう考えれば、なにも落胆しなくてもいいでしょう。


誤字修正 投稿者:収斂  投稿日:06月02日(金)06時45分57秒

「毛超寺」は「毛越寺」でした。
わたしのBBSはよく誤字があります。文章中の副詞の呼応が間違ってた場合もあります。
いちいち修正していませんが、気付いても気にしないでください。
慌てて書いているものですから。(^^;


浦に〜と さんへ  投稿者:収斂  投稿日:06月02日(金)06時13分30秒

登録面積の順位について
これは先日読んだ本に書いてあったことをそのまま報告しただけなのです。実は私もおかしいなあとは思っていた話なのです。「ペタヤヴェシの古い教会」に限らず、ブルガリアの「マダラの騎士像」やエチオピアのティヤの彫刻墓石群も狭いのです。この本は実家に在るので、帰省したら良く読んでまた報告します。

岩手県の社寺(中尊寺など)
この物件が世界遺産に名乗りをあげたなんて話はきいたことがないのですが、地元ではあるかもしれません。平泉は、ごく最近になってやっと伝建地区になったばかりです(たしか)。しかし私は中尊寺、毛超寺だけでは、やはり登録は難しいという気がします。かって平泉には奥州藤原氏がその威信をかけて造った、二階堂という長さ50メートルくらいにもなる巨大な寺院がありました。そこに中尊寺同様、黄金の大仏を何体も安置した豪壮なものだったそうです。また平等院阿弥陀堂をそっくり模した建物もあったそうです。もしそのままの状態が今もあれば、間違いなく世界遺産でした。木の文化は保存が難しい。日本に欧州並みの石の文化があれば、燃えずに残った遺産が余りに多かったでしょうに・・・・。ですから中尊寺だけが破壊されず残ったかは奇跡としか言いようが無いのです。

近畿地方に多い古墳の世界遺産化は、その管轄が宮内庁にあるため、正確には、あれは国の物ではなく、皇室のものという考えなのだそうです。つまり、国宝などの文化財も、国に申請して、認められて、はじめて文化財と呼ばれるわけで、申請しなければ、いくら価値が在っても文化財にならない、というわけです。日本には刀剣類の国宝、重文があまりに多いのは、所有者が使い道が無いため進んで申請に来るからだそうです。一方、日本は世界的な陶磁器文化を有する国ですが、陶磁器の国宝はほとんど在りません。それは所有者が申請したがらないからだそうです。申請すると別のところで保管され、普段使えなくなるからだそうです。古墳はいわば皇室の先祖の墓であり、所有権は今も皇室に在ります。ですから、古墳に限らず、宮内庁所有の文物は、今も文化財としてではなく、別の法律で保護の対象になっています。こういう例外措置は、確かにそれ自体には問題があります。しかし私は文化財が保護され続けることが一番と考えていますから、公開したり、古墳を発掘することで中の文化財が痛むくらいなら、このままでもいいと思います。ついでに私は、現段階では未調査でも、日本には高松塚古墳や、キトラ古墳のような壁画古墳は、まだまだあると確信しております。韓国国宝の金冠のようなものも、まだ地中に眠ってあるかもしれません。


日本の熱狂ぶり 投稿者:浦に〜と  投稿日:06月02日(金)01時01分16秒

先程のNHK『人間講座』はヴァルター・グロピウスとフランク・ロイド・ライトの特集でしたね。それで、世界遺産の「バウハウス」と、裏世界遺産の「タリアセン」と「タリアセン・ウェスト」も登場しました。タリアセン・ウェストの空撮は初めて見たのですが、本当に砂漠の真中にあるんですね。びっくりしました。


収斂さん>
日本の世界遺産候補、随分出てきましたね(^^;;。岩手県の社寺(中尊寺など)はどうですか?
私は名乗りをあげたという話は聞いてませんが、結構いける物件だと思っています。その他には、広島と長崎にある被爆記念物を「原爆ドーム」の拡大解釈にしてはどうか、という話も聞いたことがあります。
しかし日本では全体的に、景観の悪さが目に付きますね。どこへ行っても、無関係の建造物や看板が目に入ったりします。私もいくつか意見を書きますと(偏見による勝手な意見です)…

阿蘇山…おっしゃる通り人が手を入れる半自然状態です。しかしこれは相当昔から続けられていて、ある意味文化になってますから、保存の良い集落なんかがあれば複合遺産となるかも、と思うのは無理でしょうか。

秋吉台…世界中には同規模や、更に大きい鍾乳洞やカルスト地形が結構ありますし、世界遺産にもなっています。国内において珍しいから、というだけでは無理ではないでしょうか。

芦生の森…行ったこと無いですが、これは是非世界遺産になってほしい物件です。白神山地とならぶ、日本で最後に残された大規模森林ですし、萱葺き屋根の民家は私好みの「集落遺産」ですし、素晴らしい複合遺産になると思います。

あとは個人的に、小笠原、知床(+国後島)は是非なってほしいです。琉球諸島もなってほしいですが、状態の悪さから無理と言わざるを得ないと思います。
近畿地方に多い古墳ですが、世界遺産化の動きは当分無いようですね。これは推薦すれば多分登録されると思います。日本古代文化の高度土木技術の例証です。

ところで、
>世界遺産にしなくても、保存がしっかりできればそれで良いのではないかと思います。
正しくその通りです。世界遺産に登録された物件を見本にしながら、身近な文化・自然を守っていけば良いのです。それが世界遺産条約の精神ですから、何でもかんでも世界遺産にしようとする考えは、私は嫌いです。地元の活性を図りたいと思うのは分かりますが、もう一度世界遺産条約についてじっくりと考え直してもらいたいです。世界遺産世界遺産と騒いでいるだけでは、世界遺産に関心があるとは言えません。条約の本意を意識していないように見受けられます。
そして私が最も危惧しているのは、これらの候補物件が世界遺産委員会で審議されて、登録されなかった時の事です。人々の意識が今のままでは、登録されない即価値が無い、と捉えられそうで怖いです。ま、審議されるにしても、暫定リストに載っていないものですから、結構先になるでしょうけど。

日本の熱狂ぶりを、文化・自然保護が注目された良い機会と捉えるか、私のように憂慮するか、意見の分かれるところでしょう。


畑中さんの質問へ追加2 投稿者:収斂  投稿日:05月30日(火)22時37分12秒

山口の秋吉台もかなり観光化されています。あそこも行ったことがありますが、世界屈指の鍾乳石がありますが、鍾乳洞自体を見れば、あれくらいの鍾乳洞は世界中には多いような気がします。世界遺産になるだけの価値はないように思えます。

出雲地域の文化財は、このBBSでも前に掲示しました。出雲地域の文化財は歴史的価値がとても高いのですが、対象物件が出雲地域に散らばっているのがネックです。ただうまく運動すれば多分大丈夫だと思います。石見銀山を、この出雲地域の文化財の一つに数えることも一つの方法と考えます。

山内丸山遺跡は、私が考える、古代日本でもっとも重要な遺跡です。山内丸山遺跡の周辺で、最近面白い遺物の発見が続いていますが、それも含めた形で登録運動すれば、ひょっとしたら登録可能かもしれません。

国東半島の石仏群は、最近になって平松知事が表明しました。ですが、臼杵の石仏群、大野川流域の石仏群も入れても、敦煌や竜門、大足石仏群と比べると、規模が余りに小さい。しかも観光化が進み、周囲の景観が良くない。また六郷満山の寺院も今は現存するものが少ないです。もしこれが平安、鎌倉時代そのままに僧坊が残っていたら、まちがいなく世界遺産ですが。
また近くに宇佐神宮がありますが、あれは、明治時代廃仏棄釈がなくて、今もそのままなら、間違いなく世界遺産だったはずです。おびただしい宝物や神仏を同時に祭るための七堂伽藍が整い、三重塔、五重塔が5〜7くらい在ったそうですが、破壊されました。今は神社だけが在ります。

松島は最近の松枯れがあまりに深刻です。むしろ瑞顔寺のほうが価値が高いです。あれは桃山建築の白眉です。すごいです。でも二条城本丸がすでに世界遺産ですし、登録は難しいと思います。松島自体、それほど感動が無かった記憶があります。(言い過ぎで申し訳ありません)

能登半島の棚田(千枚田)は行ったことがないので良く分かりませんが、コルディレラの棚田が世界遺産化されたことで触発されたものでしょう。荒れ田が多いと聞きます。世界遺産にしなくても、保存がしっかりできればそれで良いのではないかと思います。

与那国島の海底遺跡は半分SFっぽいです。まだ調査が不十分ですし、世界遺産になるだけの価値すらまだ良く分かっていません。無理です。

四万十川も最近はだいぶ汚れてきたそうです。上流に広葉樹の森が少なくなったからだといわれています。こういう川は、日本では貴重ですが、世界には多いので、世界遺産にならないと思います。大切に守っていければそれで十分だと思います。

今度、熊野三山と高野山について、話し合ってみたいと思いますが、今回はこれでやめておきます


畑中さんの質問へ追加1 投稿者:収斂  投稿日:05月30日(火)22時36分11秒

管理人は「熊野三山と高野山」「芦生の森(美山町の伝統集落)」「鳴門海峡」「四国八十八箇所」「白山」をあげましたが、それ以外で、私が知っている、それも日本に限った物件なら、こんなのがまだあります。

吉野ヶ里遺跡、妻木晩田遺跡、吉野地域、明日香村、大台ケ原、金沢城と兼六園、石見銀山、佐渡金山、阿蘇山、秋吉台、出雲地域の文化財、山内丸山遺跡、国東半島の石仏群、松島、能登半島の棚田(千枚田)、与那国島の海底遺跡、四万十川くらいがあります。まだこれから沸いてでてきそうです。私なりに少し評価してみたいと思います。

吉野ヶ里遺跡は、私がこれまで4回見学に行きました。この遺跡は、発見当時、日本では珍しく大規模なものでしたが、最近全国で、あれだけの規模の集落跡が多く発見されてきていますから、難しいと思います。しかも、世界中では、あれくらいの規模の遺跡はよくありますし、酸性土壌の日本では遺物があまり残らないため、人骨等の出土物が極めて少ない。ただ佐賀県知事が相当やる気です。

妻木晩田遺跡は先日、九大の西谷先生を招いた講演会があり、バブル時代に発見された吉野ケ里遺跡と違い、保存に向けた金銭的支援が難しく、それでどうやって知名度を上げていくかといった問題を指摘してました。遺跡の調査まだ始まったばかりで保存地区の選定すら未定ですし、しかもあそこからはまだ一般の人の墓地が見つかっていないのです。場所も高台にあって、まるで砦です。今は調査をすることが先みたいです。会では100年後に世界遺産登録を目指すといってました。

吉野地域、明日香村、大台ケ原は一括してもいいし、別件でもいいと思います。私は吉野蔵王堂に行ったことがありますが、とても感動しました。単体で世界遺産登録してもいいくらいだ、とさえ感じたものです。また明日香村は、最近すごい発見が続いており、発掘が完了し、それによって斎明天皇の宮殿などの全貌が分かってくれば、間違いなく登録できるでしょう。 ただ、景観があまり保たれていない気がしますし、住宅もだいぶ建ち始めた気がして、貴重な遺跡を壊すことが無いようにしてもらいたいものです。万葉博物館なんて要らないし、造るなら、場所を移動すべきだったと思います。大台ケ原は世界屈指の多雨地域です。しかし最近の台風で風倒木の被害がひどく、酸性雨などの立ち枯れも目立ってきているので、対策が必要です。

金沢城と兼六園は、現在金沢城の復元が行われていますが、遺構自体はとても少ないです。それは明治時代に陸軍の管轄になって壊されたからです。金沢は空襲に遭ってないので、むしろ城下町の方が好きです。最近は整備されうれしい限りですが、世界遺産までは無理でしょう。また兼六園の有名な絡み合った松も、松枯れの影響で枯死寸前です。一応2世を植林し、枯れたときは復元できる態勢が整ってはいるみたいですが、世界遺産は多分無理です。

石見銀山、佐渡金山は互いにライバル心が相当強いみたいです。先発が石見、後発は佐渡です。私から見れば多分どっちも無理です。それは両方とも当時の遺構が少ないからです。もしどちらかを選べといわれたら、私は石見銀山を推薦します。それは、あの小さな集落に、今も鳴き竜の神社など26も神社や寺が残ってます。また羅漢寺も立派ですから。

阿蘇山は世界最大のカルデラで雄大ですが、完全に自然のままではありません。あれは人の手が入って、毎年山焼きなどして草原を維持管理しています。最近人手不足で山焼きしない地域が増えているそうですが、そこにはすぐに野生の木々が生え、草原がなくなってしまうのだそうです。ペンションなども多く、行ってもなんか人工的なものばかりが目に付きます。世界遺産は多分だめでしょう。


アメリカの近代遺産についての所感 投稿者:収斂  投稿日:05月30日(火)20時40分34秒

管理人の浦に〜とさん、さすがよく知ってますね。すごいです。いつもながら感心しました。

私は、20世紀はアメリカの世紀だ、と後世の歴史家が評する気がしてます。今世紀にアメリカで発見、発明された科学技術が、その後、世界中で、どれだけ我々の生活、科学、文明に影響を与え、かつ、今後も与えていくだろうと考えたとき、アメリカの近代の文化財は、そのうち世界遺産になっていいと思います。ここにはありませんでしたが、NASAやフェルミ研究所も、今世界の頭脳が集まっているところですから、登録されるだけの価値があります。私が待兼山近くで学生をやってたとき、物理学の教授が、講義中、「加速器は現代のピラミッドだ」と何回も言っておられましたが、確かにそう思います。


補足 投稿者:浦に〜と(管理人)  投稿日:05月29日(月)22時39分00秒

下の私のカキコで分かりにくい場所を補足


"ラオスでも2件ほど、世界遺産委員会での審議見送りになっているものがあるらしい"とあるのは、遺産に不備があるため、世界遺産委員会という審議の場に名前が挙がらなかった、という意味です。公式会議に名前が出なかったので、この2件は非公開というわけです。

また、"ゴダート ロケット発車台" は、"発射台"の誤りでした。


では。


暫定リスト 投稿者:浦に〜と(管理人)  投稿日:05月29日(月)22時27分48秒

収斂さん>
ホローケーもヴルコリニェツも良いですねー。私は基本的に、文化遺産の登録基準の5番目に合致するものは、それだけで気に入ってしまう傾向にあります。先週TBSで放送したアシャンティなんかもそうですが、アシャンティの建築もアボメイの王宮と同様の危機に瀕しているなんて知りませんでした。ビデオにとったので、もう一度見なおして見ます>トタン屋根。
登録面積の順位ですが、「ペタヤヴェシの古い教会」なんかもかなり狭いのではないでしょうか。私の感覚では、ウルネスの次くらいの狭さなんですが。ところで北欧5か国の暫定リスト、気になりますね。アイスランドにも登録準備中の物件ありましたか?


畑中さん>
(一部収斂さんのコメントとダブりますが)登録準備中の物件となると、私は日本の物しか知りませんが、暫定リストに掲載されているのは「琉球」「鎌倉」「彦根城」だけです。それ以外でも、市民レベルや自治体レベルで登録を目指しているものが多く、多分全部で20箇所くらいあると思います。収斂さんの挙げたもの以外では、「熊野三山と高野山」「芦生の森(美山町の伝統集落)」「鳴門海峡」「四国八十八箇所」「白山」。もっとあると思いますよ。

海外のものとなると、私は殆ど知りません。当ページで公開してるものは、次期世界遺産登録の第一候補であるとは思いますが、それ以外は全然わからないです。
暫定リストは非公開ですので、ユネスコのHPにも載ってません。しかし、以前ユネスコのページのかなり深い階層でアラブ諸国の暫定リスト掲載数を見つけました。遺産名までは載っていなかったので、有用情報とは程遠いものですが、とりあえず以下に示します。1998年末のものです。

アルジェリア;文化11件  エジプト;文化14件   イラク;文化5件
ヨルダン;文化7件     クウェート;自然8件   レバノン;文化4件、自然4件
リビア;文化8件       モロッコ;文化11件、自然5件 オマーン;文化5件
スーダン;文化8件     シリア;文化15件    イエメン;文化3件
バーレーン、モーリタニア、カタール、サウジアラビア、チュニジア、アラブ首長国連邦、エルサレムは無し

クウェートに自然遺産が8つもあるとは驚きでした。四国ほどの面積なのに。しかも条約批准してないし。でもいざ登録される段になると、まとめられるかも知れません。1996年登録のモーリタニアの「ワダン、シンゲッティ、ティシト、ワラタの古代集落」も、暫定リスト掲載時には4つに区分されていたようです。

その他、ラオスでも2件ほど、世界遺産委員会での審議見送りになっているものがあるらしいですが、名前は分かりません。
あと、今調べてみたところ、アメリカ合衆国で近代〜現代の研究施設などがいくつか暫定リストに掲載されているそうです。調べた範囲では以下の6件が判明しました。

・ニューヨーク州スケネクタディの General Electric Research Laboratory
・マサチューセッツ州のゴダード ロケット発車台(Goddard Rocket Launching Site)(ゴダードは世界で初めて液体燃料ロケット打上げに成功した人
らしい
・アリゾナ州の私立ローエル天文台(Lowell Observatory)(ローエルは天文学者で、火星の運河を発見し、また冥王星発見につながる研究をした人
らしい
・ニューヨークのプーピン物理研究所(Pupin Physics Laboratory)(プーピンは電気物理学者で、長距離電信を可能にしたプーピン・コイルの発明者
らしい
・ニューメキシコ州の Trinity Site
・フランク・ロイド・ライトの作品群(オークパークの Unity Temple、シカゴの Robie House)


ミスターQさん>
実は私もHPを開設する時、こういう事を個人のページで載せて良いのかな、と思いましたが、開設して良かったと思っています。意外と反応が良いみたいだし、日本のお祭りムード的な世界遺産の扱いに相反するものだ、という意識を持って作成していますので。裏世界遺産情報の完全制覇は、まだまだです。何を調べても全然載っていない遺産が結構あって、そろそろ詰まりそうで困ってるところです(^^


#このゲストブックって、いつも月末〜月初め にかけて書き込み量が増えるんですが、何ででしょう。謎です(^^;;;;;


12345番 投稿者:収斂  投稿日:05月29日(月)21時13分19秒

これもたまたまのぞいてみたらこの番号の近くだったので、数回アクセスしてきめました。
どうでもいいですが12345番でした。


すごいですね! 投稿者:ミスターQ  投稿日:05月29日(月)13時14分53秒

世界遺産はポリグラムのビデオや日曜23時半のTVをみてます。
何気なく見れるので、お気に入りです。
堅苦しくない、オフィシャルでない世界遺産のページを探して
ここにやってきました。
また、よらせてもらいます。
頑張って下さい。めざせ、完全制覇!


畑中さんへ 投稿者:収斂  投稿日:05月29日(月)11時07分41秒

現在世界遺産の認定運動している地域あるいは文化遺産・遺跡などは、正直、私の方こそ教えて欲しいくらいです。このテーマは、私がここ2,3年必死になって探していますが、あまり見つけられません。というのも、世界遺産には落選することが結構あるので、暫定リストの段階から公表する国は珍しいのです。日本はその点、堂々と公表しています。まあ、日光や奈良は、誰が見ても登録の可能性が高かったし、今年登録が確実視されている琉球王国の遺跡群、また鎌倉、彦根城もまちがいないと判断しているからでしょうが、本来、まだ登録もされていないのに、登録されるかのような報道をすること自体は、おかしいといわざるをえません。

そうはいっても日本の暫定リストは上記のこれだけでおしまいです。少ないです。私自身は、富士山、西表島、大雪山、小笠原、琵琶湖、釧路湿原、新見のコケの群棲地、知床半島など、客観的にみてもこれはいけると思うものもあります。しかしそういったものは保存状態などにまだ少し問題があって、将来は暫定リスト候補でも、現在は準備段階なのです。それくらい査定が厳しいのです。

世界に目をむけてもきっと同様のことが言えるはずです。では、私はどうしているかというと、世界中のまだ登録されていない遺跡を中心に調べていってるのです。そういうものから今後世界遺産が生まれる可能性が高いからです。そうしてみていくと、実はこの遺跡は世界遺産に向けて動き始めたとか、登録に向けた運動が始まりそうだとかいった話がポツリポツリ出てくるのです。
このホームページは、そんじょそこらの世界遺産関連のホームページとは違い、今後、世界遺産に登録される可能性がもっとも高いもの、つまり一回か二回くらい、登録に落選したものを中心にまとめているページです。そういったものを掲載しているホームページはほかになく、とてもためになります。多分この中からやがて、晴れて世界遺産に認定されるものが間違いなく出ます。パガンやサマルカンド、ケンブリッジ、ジェラシュ、バビロンなんかはきっとなります。断言できます。またここには無くても、中国、インド、イラクには遺跡が多い。綺羅星の如くです。中国なんか、私が見積もれば、70から100はいきます。インドも同じくらいはいけそうです。

最後になりましたが、このページになくて、間違いなく運動をやっているもので、今、私が覚えているのは、中国の大理、インドのジャイサルメール、韓国の通度寺、南山、コーチャン郡の支石墓群、アフリカ南部の国(名前を忘れた)で発見された、すばらしく保存状態いい恐竜の足跡化石、北朝鮮の高句麗壁画古墳、ケソンぐらいです。あと北欧5カ国が昔暫定リストをホームページで公開してましたが、その物件を書いた紙を紛失してしまい、今捜しています。


お願い 投稿者:畑中  投稿日:05月29日(月)00時48分05秒

 私は、ジャーナリスト専門学校で勉強する学生です。実は、世界遺産について調べているのですが、教えてほしいことがあります。現在世界遺産の認定運動している地域あるいは文化遺産・遺跡など教えてほしいのです。もし、リストか何かあれば送ってください。
 よろしくお願いします。


先週の世界遺産についての感想 投稿者:収斂  投稿日:05月27日(土)22時34分33秒

先週のアシャンティ王国について少し解説させてください。(そういう私も専門家じゃないのですが)
たしかに、あれはあれで結構新鮮でした。ただ、保存状態が悪いです。あの中で呪術の家(番組では呪物の家と言ってた)というのがありましたが、実はあれが、あの世界遺産の中では、もっとも有名なものであります。あの建物とその壁画が無かったら、きっとあの伝統建築群が世界遺産に登録されることはなかったでしょう。番組では、呪術の家壁画を映すとき、軒の先が一瞬しか写らなかったですが、あの屋根が、草で葺いていなかったのに気付きましたか?じつは、あれは痛みがひどくて、トタンで応急処置をしてたのです。その点についても番組中では触れていませんでした。
なぜこういうことを知っているかというと、ベナンのアボメイの王宮も保存が悪く、危機遺産になっているからです。その原因は竜巻とサイクロン(アフリカでもサイクロンというのかどうかは知りませんが)だそうで、アボメイの王宮もアシャンティ王国の伝統建築も大打撃を受けたことがあるらしいのです。
その点について、私は何年か前から状況を知っていたのですが、多分もう修復されているだろうと思ってました。でも全然改善されていなかった。今でも街に旧王が残っていて、あれだけ豪華な黄金細工を所有できるなら、その一部を修復に回して欲しい、それが私の今の率直な感想です。


木造建築好き? 投稿者:収斂  投稿日:05月26日(金)02時51分48秒

浦に〜とさんが木造建築や集落遺跡が好きなのはなんとなくわかっていました。といえばハンガリーのホローケーとか、スロバキアのヴルコリェニェッツなんかが好きなんでしょう。(^0^)
ヨーロッパ地域で木造建築を鑑賞するなら、ロシアのキジー島、フランスのストラスブールのほかに私のお勧めは、1999年に登録されたルーマニアのマラムレシュ地方の木造建築もなかなかいいです。これもきっとそのうち登録されるだろうなあ、と考えていた物件です。実に素朴です。
ちなみにホローケ−とヴルコリェニェッツは、お互いヨーロッパの田舎を主張して、対抗意識が強いのだそうです。(どこでそんな話題を知ったかは忘れましたが。)(^^;
ヴルコリェニェッツは、第二次世界大戦でドイツ軍に焼き討ちされて街の半分が燃え、そのまま復元されていないので、世界文化遺産の敷地面積でみれば、最も狭いのがウルネスの板子寺院(ダントツに狭い)、二番目がヴルコリェニェッツだそうです。そして三番目に小さいのが上平と白川郷だそうです。ただ、去年登録され、私が好きなベトナムのホイアンの街もとても狭いので、順位の変動があるかもしれません。


皆さん カキコして下さい 投稿者:浦に〜と  投稿日:05月25日(木)00時32分24秒

ウチって人が来てる割にゲストブックへの書き込み量が少ない..(泣)
まあ、世界遺産というのは頻繁に書き込めるネタでは無いのかもしれませんけど。それに この場は収斂さんとの対談状態ですし、入り込みにくいのかしら。とにかく、何か世界遺産ネタ、書きこんで下さい。勿論、感想とか意見もお待ちしております。よろしくお願いしますm(. .)m

収斂さん>
先週(5月14日)のTBS系世界遺産は本当に良かったです。私も木造建築好きで、2年半前の「ウルネスの木造教会」の感動が再び蘇ってきました。ついでに私は集落系統の世界遺産も好きです。豪華な邸宅や聖堂もいいけど、やっぱ素朴で何気ないものもいいですよね。見てて、「ああ、この教会は確かにここにあるんだ!!」ってな感じで、本当に良かったです。

私が知ってる範囲で最も美しいと感じる木造建築は、ウルネスです。あの素朴さ、黒々しさが良いです。でも辞典とかでスターブヒルケと見ると、普通ウルネスでは無い別の教会の写真が載ってますよね。ひだ みたいな飾りが多いやつ(=ボルグントの教会?)。ウルネスのものはバイキング時代の建造のまま残っていますし、内部や周辺環境も完璧ですから、他とは一線を画すのではないでしょうか?(今度時間があったら調べて見ますね)

国内の世界遺産情報といえば、雑誌「じゃらん」の5月15日頃発売の最新号にもそれらしい企画がありますね。日本のポスト世界遺産という題名で。半分おふざけなので買いはしませんでしたが、小笠原や新幹線も挙がってました。ただ、大阪新世界は頂けませんが。パリを模した街区というだけでは、いくらなんでも無理でしょうが。景観も乱れていますし。


11111番 投稿者:収斂  投稿日:05月24日(水)17時43分18秒

どうでもいいですが11111番目でした。


10000件アクセスおめでとう 投稿者:収斂  投稿日:05月23日(火)01時12分47秒

収斂です。いつも更新ご苦労様です。

そして10000件アクセスおめでとうございます。(^。^)/~

実は私は土曜日の夜11時頃下のように投稿しましたが、その時は9933くらいでした。そして深夜2時頃また覗いてみたのですが、その時は9955くらいでした。アクセスしまくって、自分が10000件目をもらってもいいかなあー、なんて思ったりもしたのですが、疲れていたのでそのまますぐ帰り、日曜の夕方に研究室に来て覗いてみたら、たしか10009でした。10000件目のヒットはいったい誰でしょうかねぇ。私こと収斂は、このBBSによく投稿させていただいており、それも半分私物化しているので、かなり気になります。
それにしてもこのホームページには一日に100人以上の人がアクセスしていたんですね。知りませんでした。それにしてはこのBBSに世界遺産関連の情報を寄せていただける方々が少ない気がしてなりません。収斂は国内外の世界遺産関連の話題、遺跡情報、美術、建築についての幅広い投稿をいつも期待しております。とくに海外での世界遺産暫定リスト登録物件や、登録に向けての運動を展開中の物件について、耳寄りの情報があれば、なんでもいいですから、投稿をよろしく願いいたします。これからもどうぞよろしくお願いいたします。 m(__)m


久しぶりの投稿 投稿者:収斂  投稿日:05月20日(土)23時23分34秒

随分久しぶりです。収斂です。

あまりに久しぶりなので、もう下にある話題が何の話題であったかほとんど忘れてしまっていました。いやー、すごく忙しかったものですから。(^^;;;;;;
それはそうと、先週の世界遺産は面白かったですね。あれは良かった。うん。というより、あのフィンランドの木造教会については、私はそれほど関心が無かったものだから、あまり調べていなかったのです。何年か前に調べたときの本の解説によると、あの教会は最近まで(どれくらい昔だったかは忘れましたが)、ほとんど無名だったのだそうです。これについてはテレビでは触れていなかったのですが、それを、ある外国の建築家が絶賛し、今ではフィンランドの至宝とまでになったのだそうです。その経緯は、なんか日本の白川郷の合掌造り民家の場合と似ています。身近なものの価値には、なかなか気付かないということかもしれません。
世界遺産の中で木造建築については、私はこだわりがあり、特にヨーロッパ地域での木造建築、とりわけ木造教会には、私好みの建築が多い。ノルウェーのウルネスのスターヴ・ヒルケは世界遺産になっていますが、ボルグントのスターヴ・ヒルケこそ世界遺産にすべきじゃないのかと思います。余談ですが、ボルグントのそれは、私が幼稚園の頃から家にあった建築選書にも登場していて、なじみがあって好きなのです。
ちなみに私が世界で美しいと感じる木造建築を十指あげるならば、その中に日本建築が、当然、数個入りますが、最も美しいと感じる木造建築は、ロシアの最初の世界遺産の一つのプレオブラジェンスカヤ、パクロフスカヤ、鐘楼の三点セットですね。やっぱり。何とか修復方法を編み出して、きちっと保存してもらいたいものです。


頤和園 投稿者:浦に〜と  投稿日:05月12日(金)13時00分19秒

さっき書き忘れましたが、
おとがいで変換すれば、一発で「頤」が出ます。


広域登録と別件登録 投稿者:浦に〜と  投稿日:05月12日(金)10時01分08秒

収斂さん>

都市遺産の場合、個々の建造物だけを登録するのかどうか、私も以前から気になっているんですよね。それでTBS系の「世界遺産」を見ても、この建物は世界遺産に指定されているのかな。なんてことを考えたりします。でもバッファーゾーンといえどそこは「世界遺産登録地」に変わりないです。

別件指定できる最大の基準は、
>建造された時代が全然違う
というのと「内容・質が異なる」というのもあるでしょう。時代が近くてもどういう遺産なのか質が異なっては一括することは出来ません。バルセロナは時代はほぼ同じですしね。

 #思うんですが、ガウディとドメネクを別物と考えるのは時代が近いからではないでしょうか。
  もし300年くらい経っているのなら、作者は違えど同じ時代に同じ街に誕生した新興建築
  として同一視される気がします。

また質が同じなら、たとえ場所が離れていても本来は一括登録するべきだと私は思います。グイネズの城郭やベギン会の建物のように。そう考える理由は、一括した方が保護や追跡調査などに都合が良いと思うことと、いたずらに数字ばかり増やしても意味が無いと思うからです。

ヨーロッパの都市遺産は「ある程度離れているから」別件登録されるのではなくて「中味が違うから」だと思います。とは言っても私には、どれも似たものに見えてしまいますが。現在全ての世界遺産を対象に、何故世界遺産に登録されたのか、ということを調べています。世界遺産の本は多いですが、登録理由を明確にしているのって無いのでは?例えばパリが世界遺産に登録された最大の理由って何だと思いますか?(←実は私もよく分からないのですが…)

ヴァティカン市国とローマ歴史地区が別件登録の理由も、
>一括してもいいが、あまりにすばらしいため
なのでしょうか… もっとそれらしい明確な理由があるはずだと思いますが。て言うかその前に、この両者って登録地域かぶっているのでは?
斑鳩と奈良は、太子の理想郷と国の首都、飛鳥文化の寺院建築と白鳳・天平文化の寺院建築、ということで異質なため同一視できなかったとも言えるかもしれません。法隆寺は、いわばプレ天平寺院(^^;塔が重視され一基だけである寺院という点で別物扱いされたのでしょう。

収斂さんのおっしゃる「2番の例外」に当たると思われるのは、他にも
ポン・デュ・ガールとオランジュのローマ遺跡、パラグアイのイエズス会伝道所とアルゼンチン/ブラジルのイエズス会伝道所、タドラート・アカクスとタッシリ・ナジェール、あと自然遺産では国境で隣接するものとして、イグアス国立公園とイグアス国立公園、ダリエン国立公園とロス・カティオス国立公園、スンダルバンス国立公園とシュンダバンスなどがありますね。

ロンドンの2遺産については、ロンドン塔は「ノルマン風軍事建築の典型」で、ウェストミンスターは「ネオ・ゴシックの建造物」ということで異質だから別件登録されたのだと思います。宗廟と昌徳宮は、さすがに一括するべきだと思いますが。専門的に見ると何か違うのでしょうか。


別件登録と一括登録について 投稿者:収斂  投稿日:05月08日(月)23時08分29秒

近くにあって似たものでも別件として登録されたり、その逆もあったりと、詳しいことは私にもよく分かりませんが、私は多分こんな感じではないかと思うのです。
別件登録されるには・・・・・・

1 建造された時代が全然違う。
2 一括してもいいが、あまりにすばらしいため、別件登録を認める。(ただし原則的には禁止)
3 一括してもいいが、それぞれの物件どうしの距離が離れているため、別件登録してもいい。

こんな感じではないでしょうか?とすると・・・・
ヴァイマールのバウハウスとヴァイマールの古典主義建築、バルセロナのガウディ建築とドメネク建築は1番です。

タージ・マハルとアーグラ城塞や、サンティアゴ・デ・コンポステーラ旧市街とサンティアゴ・デ・コンポステーラ巡礼路とブルゴス大聖堂、またヴァティカン市国とローマ歴史地区は2番です。奈良の文化財と斑鳩地域も2番です。

ちなみにヨーロッパの世界遺産指定された多くの街は3番になるものが多いでしょう。だいたい私の見たところ、5から10キロメートルくらい離れたら、別件登録されてもいいみたいです。私は7キロメートルくらいかなと微妙な数字を考えていますが、皆さんはどうでしょうか?

もちろん例外もあります。いくらなんでも、これは一つにするべきじゃないのかと思えるものも少しはあります。(あまりありませんが)
例えば、イギリスのウェストミンスターとロンドン塔、クレムリンとコローメンスコエ主昇天教会、北京の故宮と天壇公園とイホウイワン(イ和園のこと、変換できませんでした)、カルタゴ遺跡とケルクアンの古代カルタゴの町遺跡とエル・ジェムの円形闘技場、韓国の宗廟と昌徳宮なんかはそうです。宗廟と昌徳宮は同じ李朝のものだし、直線距離で数百メートルしか離れていないのに別件というのはおかしいと思います。ちなみに今韓国は、韓国の人間国宝に相当する優れた工芸家や建築家を大勢動員して、ソウルの景福宮を完全復元するために頑張っています。あと10年くらいで完成し、今から楽しみなんですが、多分これも、やがては世界遺産化を意識しているはずです。はっきりいってこれも前の2つの物件の近くなのですが。

ついでに最近仕入れた韓国の世界遺産登録目標物件について広報いたします。
慶州の石窟庵の近くの南山と通度寺、コーチャン郡の支石墓群を世界遺産に向けて動き始めました。


広域指定についての所感 投稿者:収斂  投稿日:05月08日(月)22時11分57秒

こういうことを考えたのは、京都や奈良、鎌倉の文化財のように、広域にわたっているものは、トレドやヴェネチア、フィレンツェのように街全体を文化財登録するのではなく、代表的なものを核にして世界遺産登録し、それに次ぐその他の文化財は、核になる文化財のバッファーゾーンに組み入れる形で保存していく、という方針を結構多くの国がやっているみたいだからです。抱き合わせといえば言葉の響きが良くありませんが、これは一つのアイデアだと思うのです。

例えば、ベルギーのベギン会修道院は、ベルギー国中に分布しているベギン会の建物をまとめて一つの世界遺産にして登録しています。またイギリスのグウィネズのエドワードⅠ世の城郭と市跡も、王ゆかりの城をまとめて一つにして登録しています。それからこれは自然遺産ですが、オーストラリアのリバスレー、ナラコーアトの哺乳類化石地域は、1000キロくらい離れていますが、二つで一つの世界遺産になっています。実はまだ詳しくは調べていないのですが、細かく見ていけばもっとたくさんありそうです。ローマやパリ、プラハのように、町全体が世界遺産と思っていたものでも、実は登録されているのは、数個の史跡、建造物のみが対象で、その周りは、ちょうど国宝の”附(つけたり)”のような取り扱いになっているものが結構多いのです。ただそれがヨーロッパなんかだと、周囲の景観と一体化しているため、あたかもその周囲全てがそっくり世界遺産指定されているみたいに見えるわけです。

日本は景観についてあまりにひどすぎるので、そのことが世界遺産登録のマイナス要因になっていることは間違いないでしょう。しかし琵琶湖周辺や出雲地域はまだ豊かな自然が残っています。ですから、今からなら、まだ何とか間に合うかもしれません。美しい田園風景を残す意味でも、世界遺産化は大切なことだと思うのです。


"日本の近世城郭建築群" 投稿者:浦に〜と(管理人)  投稿日:05月05日(金)11時50分26秒

堀田淳子さん>
屋久島で行なわれるのは世界遺産会議の事ではないでしょうか。私の持つ屋久島の象徴的なイメージは、雨と深い緑です。屋久島に雨が多いことは屋久島を特徴づけると思います。そして色は深い緑を想像します。同じ日本の白神山地は若草色のイメージですが、南国ということもあって濃いものを思い浮かべます。
私の想像ではこれくらいです。参考になるでしょうか。


美月さん>
教科書にここが載ったなんて、なんかの間違いだと思いますが…。今度確かめたいので、出版社とか教えて下さい。ところでここの掲載内容はお役に立てましたか?まだ紹介文などに歯抜けが目立ちますが、少しずつ更新していきますので、また来てください。


収斂さん>
彦根城は他の城に無い独特の装飾が高く評価されれば登録できると思います。しかしそれよりも、松本城、松江城、熊本城(石垣)など様々な構造の城を付加して、姫路城の拡大登録としても良いのではないでしょうか。滋賀や出雲の文化財を一括登録するのは面白いですが、今の所世界遺産に登録されているものでそういうのって無いですよね。世界遺産では関連が無いものを、近くにあるというだけで一括して登録しないと思います。例>ヴァイマールのバウハウスとヴァイマールの古典主義建築(ドイツ)、バルセロナのガウディ建築とドメネク建築(スペイン)、デリーのクトゥブ・ミナールとフーマユーン廟(インド)など。
おまけに、近くにあって似たものでも、別件登録する傾向にさえあります。例>タージ・マハルとアーグラ城塞(インド)、サンティアゴ・デ・コンポステーラ旧市街とサンティアゴ・デ・コンポステーラ巡礼路(スペイン)、ヴァティカン市国とローマ歴史地区、宗廟と昌徳宮(韓国)など。
そうかと思えば、推薦国からは別件として推薦されたのに、世界遺産委員会が一緒にして登録するものもあります。例>ラホールの城塞とシャリマール庭園(パキスタン)、ウラディーミルの建築群とスーズダリの建築群(ロシア)、キエフの聖ソフィア大聖堂とペチェールスカヤ大修道院(ウクライナ)。
この辺に関しては価値判断や関連付けなど、難しいですね。というより私には全く分かりません。

鎌倉の瑞泉寺が再建だったことは知りませんでした。また各自然遺産の解説もありがとうございます。私はこれほど詳しく状況を知らないもので…。ちなみに西表島は無計画な道路建設によって生態系が寸断されて壊滅状態らしいです。イリオモテヤマネコもイエネコのエイズが蔓延して絶滅必至という話も聴きますし。周囲の島嶼と合わせ「琉球諸島」とすればなんとかなるかも知れません。でも珊瑚は死にゴミなどの問題もあるようですが…。どうなるのでしょうか。


久しぶりの収斂です。 投稿者:収斂  投稿日:05月03日(水)22時15分51秒

久しぶりです。最近あまりに忙しく、このBBSに意見を書き込む暇がありませんでした。

浦に〜とさんのご意見はもっともかもしれません。私は鎌倉がはやく世界遺産に登録されることについてはまったく同じ気持ちです。鎌倉の歴史的価値について、その評価の理由もまったく同意見です。本来、もっとはやくに世界遺産登録されてもおかしくないぐらいの物件です。当然、切通や段葛といった防御システムも含めて、世界遺産登録されるはずだと私は考えております。

ついでですが、鎌倉時代の建造物は鎌倉には一つもありません。かって円覚寺の舎利殿が唯一鎌倉時代の遺構かと思われていましたが、解体調査の結果、室町時代初期の建築だったことが判明し、新田義貞の軍勢によって鎌倉城とまでいわれていた当時最強の城塞都市は完全に消滅したらしいということがわかったそうです。なお瑞泉寺は夢窓国師の庭が有名ですが、あれはたしか20年くらい前に調査したとき当時の石組みが出てきて、それをもとに復元したものです。

彦根城が登録されない可能性もあるという浦に〜とさんの意見の根拠はもっともですね。たしかにそうかもしれません。この裏世界遺産のページの物件をみても、どれもいいものばかりですから。でも万一登録に失敗しても、私が思うに、琵琶湖周辺の自然、歴史的建造物との抱き合わせで推薦すれば、ほぼ間違いなく登録できるだろうと楽観的にみています。

同様に、最近石見銀山を世界遺産にすべきという話があります。これは当時の遺構が殆ど残っていないため、単体での登録は無理ではないかと思いますが、出雲地域の文化財として出雲大社や松江城、妻木晩田遺跡、賀茂岩倉遺跡とまとめて一つの世界遺産として推薦すれば、登録されてもおかしくない、すばらしい物件になると思います。

知床半島はすばらしいところですが、最近までその価値を一般の人々が認識していなかったと思えることが多々あって、本来なら造ってはいけないところに道路があったりします。あそこは北方領土と合同で世界遺産登録にむけて動き始めました。対岸の国後島はロシアでも貴重な自然が残る地域として国立公園かなんかに指定されていましたが、なんかの鉱脈が発見されて、公園指定が一部解除され、貴重な自然が今まさに破壊されようとしています。なんとかしたいものです。

尾瀬の世界遺産登録はまだまだ先でしょう。あそこは観光客が湿原を痛めつけすぎました。登山道からの土砂流出が深刻です。いま再生に向けて努力していますが、一度自然が損なわれると、気温が低い高層湿原なため、高山植物の回復力が極めて遅く、しかも最近の温暖化で低層の植物が繁茂し始め、いまの調子だと、回復するのはあと30年以上はかかるといわれています。

小笠原は黒潮の暖流がまともにぶつかるため、多様な魚類や珊瑚礁など貴重な海洋生態系として世界遺産登録は確実でしょう。ただ問題もあります。それは、かって人がいたけれども、今は無人島になっている島があって、そこに家畜用に持ち込んだヤギが野性化したまま残され、島中の植物を食い荒らし島全体がはげ山のようになって、そこから流出した大量の土砂が、珊瑚礁を死滅させているという問題です。これもはやく解決しないといけません。

日本の自然遺産は、そのほか西表島、大雪山、釧路湿原は間違いないでしょう。富士山は観光客のゴミ、トイレの処理、樹海の不法投棄の阻止を解決しなくてはいけませんが、解決されれば必ず登録されるでしょう。


こんにちは。 投稿者:美月  投稿日:05月02日(火)15時58分39秒

こんにちは。
わたしは、社会で歴史の勉強をしている6年生です。
教科書にここのホームページアドレス(だと思う(^^ゞ名前で検索したから・・)
がのっていたので来てみました。
大変参考になりました。
友達にも教えてあげようと思います。
また来ますのでこれからもよろしくお願いします。


屋久島のイメージは? 投稿者:堀田 淳子  投稿日:05月01日(月)00時04分54秒

とても私事ではありますが、5月に行われる屋久島での“世界遺産の大会?”のような話し合いのような催しで、実兄がフラワーアレンジを担当することになり、デザインに頭を悩ませていました。屋久島(屋久杉)と他の世界遺産との間に代表的な違いがあるとすれば…?何だと思いますか?屋久杉の存在以外に何か感じられる象徴的なことがあれば教えてください。是非参考にさせて頂きたいので…。


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