投入堂の世界遺産化について
1 名前: 収斂 投稿日: 2001/5/4(金) 22:13:46
情報です。またまた日本で新しく世界遺産運動を始めた物件を知りました。といってもこの情報は4月14日の新日本海新聞の記事なので、既にご存知の方もいらっしゃると思います。

詳細はこのURLをご覧ください。
http://www.nnn.co.jp/tokusyu/wadai/85wadai.html(Text)

三徳山三仏寺の投入堂は、私も詳しくは知りません。建物は国宝ですが、一部は附(つけたり)があるんですよね。
個人的には難しいと思いますが、どうでしょうか。

2 名前: 浦に〜と 投稿日: 2001/5/5(土) 03:55:01
収斂さん>
今、この書き込みを見て知りました。投入堂を世界遺産に、ですか・・・。私も、登録は困難だと思います。そう思う理由は以下の二点に拠ります。

まず、投入堂と似た物件は、既に世界遺産リストに登録されているのではないでしょうか。建築物の形態にまで細かい分類をさせないとすれば、険しい岩山に配された宗教建築は、とりわけ珍しいものでも無く、東アジアに限定しても「武当山の古建築群」で表現されています。

次に日本のものとして見ると、山岳信仰の面を取れば奈良の春日山が登録されていますし、自然と人工の調和だったら厳島神社が登録されています。
あの建築物は確かに日本においては、とりわけ際立つ唯一性を示すものです。しかしその点ばかり強調したら、「この物件は日本において重要なのであって、世界遺産登録の基準に該当しない」と通告される恐れも出てきます。
だから登録するには、日本文化の全体的な流れに関連付ける必要があると思います。しかしそれらしいものが見当たりません。(私の認識不足でしたら申し訳ありません)。建築技術としての顕著で普遍的な特徴など、何かあれば良いかもしれませんが・・・。どうでしょうか。

ちなみに三仏寺投入堂は高校の日本史で、院政期(平安末期)文化を代表する4つの建築物の一つとして登場しました。実は私には、投入堂が何故院政期文化の代表建築なのかよく分かりません(^^;
今読み直しても、この時期には武士の台頭と、浄土教の地方普及が特徴的であり、厳島神社や中尊寺もこの時代を代表する建築となっています。でも投入堂に関しては、どこが院政期文化の特徴なのかわからないのです。山岳信仰の点でしょうか。

まあ、何も知らない私の意見なので、参考になるか怪しいですけど、一応、書いてみました。

なお形態だけ見ると、投入堂に非常に似ているのが、裏世界遺産でもあるトルコの「スメラ修道院」ですね。これは長年の信仰と、大規模な建築物によって重要なのだろうと思われます。スメラ修道院と比較しても、規模が小さく、もっと言えば投入堂だけではあまりにも狭すぎるという感じもします。

以上、主観的な意見で失礼しました。

3 名前: 収斂 投稿日: 2001/6/10(日) 17:22:07
三徳山三仏寺についての情報です。なんと鳥取県知事が三徳山三仏寺の世界遺産を応援するために、三徳山の登山をしたという記事が6月9日の日本海新聞に出ておりました。
URLは
http://www.nnn.co.jp/news/news0609.html#06098(Text)
です。よかったらどうぞ。

要約しますと、三朝町の三徳山で八日、「とっとり梨の花温泉郷歴史文化探訪ツアー」が行われ、県内外の約六十人が国宝・投入堂までの険しい山道を登山し、三徳山の世界遺産登録への機運を盛り上げたそうです。このとき片山善博知事、吉田秀光町長は修験者の衣装を身にまとって参加し、「さわやかな気分。県も三徳山の世界遺産登録へ可能な限りの協力をしたい」と話したそうです。

 
いやはや、鳥取知事はやる気ですね。知事とはこうでなくてはいけないということでしょうか?
先日NHKの古寺巡礼で「三徳山三仏寺」があり、私は初めてその全様を見ましたが、たしかに周囲の自然環境は良く残り、その中に貴重な文化財が山裾のあちこちに点在し、すばらしい名刹であるとは思いました。中でも一番気に入ったのは、全然観光化されていないため、投入堂まで行くのに石をよじのぼったり、木の根が密集した道なき道を分け入ったりせねばならないことです。こんな場所がまだ日本にもあったのかと感心しました。世界遺産は難しいかもしれませんが、いいところです。私も行ってみたくなりました。

(雑感補足)
佐賀県知事も頑張って吉野ヶ里を応援して!!!
最近、全然そんな話を聞かないんです。