- アフガニスタン写真展
- 1 名前:じょび
投稿日:2001/8/30(木) 06:40:37
- 日曜に東京都写真美術館へ、「アフガニスタン写真展」にいってきました。日本ユネスコの主催で、バーミアンの石仏像の写真などが展示されていました。3月にタリバーンによって破壊されましたが、石仏以外にも破壊前の様々な宗教美術の写真が展示され、とても勉強になりました。
知らなかったのですが、石仏の破壊以外にも、すでに多くの宗教美術がカブール博物館内の略奪により散逸されているのでうね。
なかでも日本は密輸された美術が多く集まる可能性が高いとのこと。というのも。ユネスコで採択された「文化財の密輸に関する条約」(正式名はとても長く覚えられませんでした)を批准していないからです。世界遺産条約でも批准が遅かったですが、日本の文化財に関する取り組みの甘さを感じます。
そして、展示された写真の中でも、とくに2つに印象が残りました。
一つは、ブッダとヘラクレスが一緒の石像。まさに東西文化が顔をあわせたヘレニズムの真骨頂です。こんな彫刻は世界中のどこにも見られないでしょう。しかし、失われたそうです。
もう一枚は、現在の首都カブールの町の遠景。まさに廃墟同然です。石造りの建物がぎっしりあるが、破壊されて屋根がなかったり、がれきの街です。首都とはおもえない。
アフリカや南米の一見「遅れてるかな?」と思う国でも、首都には近代的なビルが建ってたりしますが、ここは別世界です。こんなところで生きている人が不幸に思えました。
東西の文化が融合した豊かな文化を築いた国は今、くらしのとても貧しい国になってしまいました。
悲しいことです。
- 2 名前:収斂
投稿日:2001/9/15(土) 14:57:42
- ご存知のようにアメリカで悲惨なテロが起こり、一個人としても暗鬱たる気持ちです。最近このBBSに書き込みする機会が少なくなっていましたが、それは、このBBSに書き込みする時はいつも、私にとっては一種の気分転換であり、「のほほん」とした気楽な状態でしたから、こんな時、このBBSに書き込むことに、なんか後ろめたさのようなものを感じたからです。しばらく様子を見ます。
一応、アフガニスタン関連のとてもよく出来たHPをお知らせしておきます。知見を深めるには、とてもわかりやすいHPです。
http://www.mine.ne.jp/a-rans/afghan/index.html
現在の世界情勢は、ちょうど湾岸戦争直前の状態と重なって見えます。
最近アフガニスタンの美術品が破壊・海外流出している話題をよく聞きます。アフガニスタン周辺は、古来ガンダーラ地方として歴史に大きな足跡を刻んだ場所です。特に中国からインドに行くには、ヒマラヤ山脈を越えることが難しかったこともあって、まず西域の砂漠を西進し、その後カイバル峠を南下して天竺に到達するしか方法がありませんでした。つまりそういったルートには、まだ発見されていないだけで、国宝級の文化財、世界遺産クラスの遺跡が、数多く眠っていると思います。カブール美術館所蔵の文化財を越えるくらいのものは、まだまだあるはずです。今は地中で眠っているそういった文化財が、数十年、数百年後に発見された時代には、アフガニスタン地域が平和でのどかな歴史地域として、世界中から多くの観光客を招いていますように心から願っております。そして、おそらくその時代には、カイバル峠が世界遺産に指定されているでしょう。
- 3 名前:浦に〜と
投稿日:2001/9/17(月) 09:37:17
- 収斂さん>
そうですね、アフガニスタンにも重要な遺跡は数多くあります。パキスタンも現状では、あまり旅行に適さない国でしょうし、これえら中央アジアの国国にも自由に旅行ができるようになれれば、それは本当に素晴らしいことです。ユネスコの理念にもあるように、心に平和の砦を作るためにも、他の国の文化を知るというのは重要です。慣習や考え方にまで共感する必要はなくても、知るというだけで憎しみや妬みも減ると思ういます。どうしても他を圧しようという考えが出てしまうのは、人類の宿命なのかもしれません。
- 4 名前:じょび
投稿日:2001/10/6(土) 17:25:50
- 古い世界遺産年報を読んでいて知ったのですが、バーミアンの遺跡は世界遺産の暫定リストに載ってたのですね。
破壊された今、リストからはずれたのでしょうか?
- 5 名前:浦に〜と
投稿日:2001/10/7(日) 12:21:51
- どうやらアフガニスタンは暫定リストを提出していないようです。
ユネスコのサイトを見ても、暫定リスト提出日の所が空白になっています。
- 6 名前:浦に〜と
投稿日:2001/10/7(日) 14:54:55
- ちなみに、暫定リスト提出日が空欄だったのは、バーミヤン遺跡群が破壊される以前からです。