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○ 授業の実際
教室で、ノートパソコンにダウンロードした「夜の地球」をプロジェクターを使ってスクリーンに映し出す。
→http://www.asahi-net.or.jp/~nr8y-ktu/biseityou/night.htm (サンプルモード)
→(カラーモード)
→(モノクロモード)
「雲写真。」「世界地図?」「衛星写真。」などが出る。
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説明1 実はこれは、アメリカのNASAというところから飛ばしているスペースシャトルから撮った「夜の地球」の写真なのです。(「NASA〜夜の地球」と板書。)
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「分かった。あそこだ。」などとほぼ全員指さしている。「全部白いところ。」などという声も聞こえる。
一人を指名し、「前に来て、日本を指さしてごらん。」と指示した。
全員が「日本の形しているもん。」「北海道なんか白くくっきり分かる。」などと答えた。
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指示1 この写真を見て、気づいたこと、分かったこと、分からないけど思ったこと、何でもいいからいつものようにノートに箇条書きで書きなさい。
時間は3分です。3つ書いたら持ってらっしゃい。
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「この調子。」「よし!どんどん書きなさい。」「はい、つづけて。」「なるほど。」「いいねぇ。これ。」「まだ書けるぞ。」「よーし。なかなかいい目玉してるな。」「あと1分です。」「いいねぇ。これなんか気に入った。」「よく見てたねぇ。」「あと30秒になりました。」「とっても発表しがいのあるいいこと書いています。」「ラスト10秒くらいです。」「はい。終わりです。」
テープ起こしでは、ノートチェックした際の言葉は以上である。
全てのノートに○をつけてあげた。
特に、これはというものには◎を付けた。
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指示3 全員に、これから一人一つ発表してもらいます。
これを発表するっていうのをとりあえず一つ決めなさい。友達に全く同じことを言われちゃったのなら、次はこれをというように候補を決めておきます。
では、テンポ良くいきましょう。○○さんからどうぞ。
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出された意見を以下に記す。
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・日本が白い。
・英語で「EARTHなんとかかんとか」と書いてあります。
・日本が白く浮き上がっている。
・右下に島みたいなのがある。
・日本がまん中じゃない。
・北海道が特に目立つ。
・左上に白いかたまりがある。
・夜になると白くなってくるのかなあ。
・朝は青いのに夜は黒い。
・白いものが雲の動きみたい。
・白いところが少なくて、ほとんど黒いところ。
・白い色がよく目立ちます。
・日本は小さいのによく目立ちます。
・海が黒い。
・白いのは明かりかなあ。
・日本は全て白い。
・白い点々もいくつかある。
・白いつぶつぶが何かの卵みたい。
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発問4 この白いのは何でしょう。予想をノートに書きなさい。
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座らせたまま、列指名で答えさせていく。
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・光・あかり・霧・雪・冷気・星・家の電気・何かの明かり・電気・山・雲・船・町や家の明かり など
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説明2 なかなかするどいですね。これは、光です。4つの光があるんです。
ひとつは、大都市にあるような「街の灯り」。二つ目は、サウジアラビアのように石油がたくさんとれるところの「石油を燃やしている灯り」。いわゆる「油田の灯り」。
三つ目は、雲や山火事や畑を焼いている「火の灯り」。そして四つ目は、海にもあるんだけど漁船です。「いさりび」って言うんです。
この4つの光が、夜の地球の写真には写っているんです。
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ここで、「日本全部光ってる!」の声。
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発問5 さて、「街の灯り」と言いましたが、街の灯りって、そもそも何からできるんですか?
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「電気。」という声。「その通り。」『電気』と板書する。
ここで1枚のイラストプリントを配付した。(別紙〜一般家庭のダイニングキッチンで食事している家族の様子)
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指示4 さて、この絵の中に、電気で動くものはいくつあるでしょう。
電気製品を赤鉛筆で囲みなさい。囲み終わったのなら、その数を数えて隅に書いておきなさい。
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3分程度時間を与えた。
その後作業を中断させ、10個以上書けた子を挙手させて誉めた。
8人を指名し、黒板に貼り付けた絵(子供たちに配付したものをA3版に拡大コピーしたもの)に赤ペンで○を付けさせた。
まだあるという子供には、自由に前に出させて○を付けさせ、全員で確かめさせた。
「ホットプレート」「炊飯器」「電子レンジ」「冷蔵庫」「オーブン」「テレビ」「蛍光灯」「エアコン」・・・・子供たちは、短い時間で20個以上見つけることができた。
そのことを大いに誉めた後、さらに次のように尋ねた。
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発問6 電気を使って調理をするもの、電気を使って動かすものたくさんあるようです。さて、この絵の中にあるもののほかに、電気で動くものはまだありますか。
ノートに書いてごらん。3つ書けた人は、黒板に一人一つ、友達と違うものを自由に書いてください。
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時間は、2分程度でうち切った。
黒板には、以下のものが書かれた。
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・湯沸かし器・洗濯機・車・ラジオ・パソコン・時計・ゲームボーイ・ミキサー・アイロン・ミシン・懐中電灯・グリル・ワープロ・ドライヤー・電話・ラジカセ・掃除機・扇風機・トースター・テレビゲーム・こたつ・CDプレイヤーなど
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さて、残り15分ほどと言ったところか。
ここで、一人を指名して尋ねた。
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発問7 数え切れないほどたくさんあるんだね。
ところで、電気は何から作られているんですか?
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「発電機」とその子は言う。
以前、6年生に同じ発問をしたときも、これが意外にも正しく答えられなかった。
発問自体にも工夫がいるのかも知れないが、すぐに「石油・石炭・ガス」といった資源が出てこないのである。
発問をすぐに変えた。
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発問8 何を燃料として、電気は作られているんですか?
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VTRを思い出したのか、「石油」「石炭」などの声が挙がった。
「電気は資源を燃料として作り出されている」という事実さえ知らずに、電気に溢れた毎日をすごしている子供たちは、少なくないと考えた方がいい。
「こういうデータがあります。」と言って、次の資料を提示した。
※東京電力「キッズにおすすめ」〜まるごとかじる電気エネルギー第4章(2)1)世界の国々の特徴より
→http://www.tepco.co.jp/(東京電力)
東京電力のホームページにある「日本のエネルギー資源の輸入割合」のグラフである。
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説明3 わたしたちが使っている燃料です。石油・天然ガス・石炭などこれらを「資源」と言います。地球の生み出した電気のもととなるものです。例えば、原子力発電は「ウラン」という資源を使って起こすものです。
資源の乏しい国、日本は、このように輸入にたよっているのです。
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それぞれの資源が何%を占めているか確認してから、尋ねた。
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発問9 では、これらの資源は、地球に無限にまだたくさんあると思う人?手を挙げなさい。(6人)いや、そうではないと思う人?(32人)
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「そうではない」という子供数名に訳を聞いた。
「物は永遠にあり続けるとは限らないから。」と一人の子供が答えた。
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発問10 なるほど。もっともだ。では、これらの資源は、このまま使い続けていけば、あと何年くらいでなくなると思いますか。例えば、石油だったらどうでしょう?
ノートに何年ぐらいと書いてごらん。
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作業後、全員に座ったまま答えさせた。
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・36年・1000年・3年・700年・100年・5000年・150年・・・・
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など様々な数字があがる。
「3年」などと言う者もいる。
これは、事実を全くと言っていいほど知っていないのだ。クイズに答えるかのように言った、子供の浅はかな予想である。
その数が何を意味するのか、危機感を覚えぬ回答とみた。
ここで、次の資料を提示。関西電力のホームページから、「エネルギー資源の可採年数」である。
→ http://www.kepco.co.jp/
静かに語るように説明する。
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説明4 平成8年の調査ですから、今はこれより実際は少なくなっています。
ウランは43年、石炭は219年、天然ガスは65年、そして石油は、何と45年でこの地球上から全くなくなってしまうというデータです。
(少し間をおいてから言う。)
君たちは今何歳?(「11歳。」)45年後は何歳?(「56歳。」)
その時は、このままだと石油は全くなくなってしまうのです。
石油ストーブすら冬には使えなくなります。ガソリンで走る車もなくなってしまいます。また、電気を作るもとがなくなってしまうのです。
これ以上の資源は、地球にはもうありません。限りがあります。私たちは、地球が46億年もの長い年月をかけて作ってくれた贈り物を使い果たそうとしているのです。
あと、50年もすると、電気を作る資源は不足し、日本中いや世界中がパニックになる可能性があります。
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ちょっとした静けさの後、教室に小さなどよめきが起こる。
さらに、たたみかけるように言う。
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説明5 現在、ソーラーシステムを始め、新しい方法で電気を作る研究が大急ぎで進められています。何しろ緊急事態ですから・・・・・。
でも、これらの方法が全てうまくいったとしても、日本で使う電気の1%〜7%ぐらいしかできないと言われています。
私たちは、この「真っ白」な日本に住んで電気を使い放題のようです。
もちろん、必要だから使っています。しかし、これでいいのでしょうか。
この「灯り」は、地球にも温暖化と言って悪い影響を与えています。(すでに「温暖化」「酸性雨」「CO2増加」については学習済み)
お金で石油を買ってくればいいという時代は、もう40年になれば、終わりを告げるのです。
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教室がしーんとする。
子供たちは、このあたりになって、ようやくことの深刻さに気づいてくる。
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発問11 どうしますか?どうしたらいいのでしょう。どんな解決方法が考えられるのでしょう。その方法やみなさんの考えをノートに箇条書きで書きなさい。
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残り1分になったので、一つでも書けた子供から自由に立って言わせた。
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・自家発電をする。・風力発電をいっぱい作る。・節電に心がける。・電気のむだ遣いをしない。・家の屋根にソーラーパネルをつける。・くだらない戦争をしない。・自動ドアを減らす。・ちょっとしたところなら、自動車を使わないで自転車や歩く。・電気代を上げる。・燃えるゴミを多く出さないようにする。
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時間切れである。最後に、次のように言って授業を終えた。
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21世紀を生きていくのはみなさんです。どうしたらいいのでしょうね。
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○ おわりに
この授業記録は、初めて実施したとき(対象6年生)の自己修正追試である。
やはり、最後は、教師の押しつけがましい終わり方になってしまった。
ことの重大さを強調したいがために、「事実の提示でゆさぶり、子供たちに明るい展望を持たせて自己変革を図る意識が指導者として薄かった気がする。
やはり、たった一時間で、エネルギー問題は語れないのである。
危機に瀕している地球の深刻な事実のみを知らせ、単に子供を脅かすだけの授業であってはならぬ。
明るい展望を未来に持てる子供たちを育てて行かねばならないのだから、エネルギー教育の重要性をより真摯に見つめ、授業を構築していかねばならないことを切に感じた。
最後に、子供の授業感想を一つ紹介して終わる。
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先生が、「地球から石油がなくなるんです。」と言ったとき、ドキッとした。
そうすると、どうなってしまうのかと思った。自分でも、電気をあまりむだ遣いしないようにと思っていたけれど、全然できていなかった。
きっと私のような人がたくさんいて、便利さを求めすぎるから、こんな重大な問題に
なってしまったのかも知れない。
私には、節約すると言うことしかできないから、できるだけ節約を心がける。
(K.F)
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