(C)Two-way/小学校/国語/群読 制作・実践:三村 弘
TOSSLAND
’98.10
NO.58
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群読の指導その1〜全校群読 |
1.はじめに
前任校で、国語主任を任されていたときのことだ。
学校創立50周年の記念式典で全校群読をすることになった。
オリジナル教材(台本)の作成に当っては、私は、直接の担当に当っていなかったが、国語主任として全校群読の指導をせよと言われた。
「頼まれたことは極力断らない」というのが、一応自分の信条だ。(うそっぽい!?)ましてや国語主任である。断れるはずもない。立場上、責任がある。ここは、一発やるしかない!そんな思いで指導を引き受けた。
とは言うものの、胸を張って指導するほどの技能も、持ち合わせていない。さて、困った。
そこで、まず、「群読とは何か?」この1点を明らかにすることから始めた。
高橋俊三氏は、音声言語の授業の改善策の一つとして、「群読」をあげ、その効果を次のように説明している。
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ここで(1)学び合いとあるが、今回は「読み取り」ではなく、それを音声化を伴う「読みの触れ合い」と捉えることにした。
次に、1年生から6年生まで756人の全校児童を対象とするわけであるから、発達段階を考えるとその指導における配慮事項を明確にし、先生方の共通理解を図らなければならない。
そこで、以下のような点を配慮すべき事項としてあげた。
〔 配慮事項や指導のポイントについて 〕
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・こだわりをもって聞く という姿勢である。 ・はきはきした 高い(ミよりはソの)響かせる声を出すようにする。 |
三点目は、全校群読への持っていき方である。
始めから、体育館に一同に会し、できるわけがない。
それなりのステップが必要だ。その主な流れを次の様に組んだ。
〔 群読の指導過程について 〕
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①簡単な素材(練習教材)を与える。
②台本を作り、それをもとにグループや学級で群読を行う。
③群読の基本的技能を教える。(群読のおもしろさに気付かせる )
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①それぞれ教材文(台本)を読む。
②声を合わせて教材文を読む。
③どんなふうに分読するか話し合う。(確かめ合う。)
④それぞれ練習する。
⑤全体練習をする
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四点目は、作成された教材詩(台本)の解釈である。実は、ここが一番難しい。何しろ、私の作品ではないし本校の同僚の先生が原作をお作りくださって、それを「式典計画部」で修正し台本にしたものであるからだ。
それでも全て任されたわけであるから、ここは、腹をくくって自分なりの解釈で題材(台本)にあたってみることにした。(ここでは台本省略)
そこから、実際の指導のポイントを以下の6点に絞った。
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それでは、全校指導の第1次をテープ起こしから紹介する。
指導に当っては、ワイアレスマイクを使い、子供等の列の間を自由に行き来しながらの授業形式で進めた。
子供たちは台本を手にしている。以下、指示等をそのまま記す。
2.指導の実際
前置きの言葉なしに、いきなり始める。
(1)やまびこをやろう。
(2)先生のまねをするんだよ。
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(3)はい。やまびこおわりです。大変いい声でした。
(4)さて、この詩で一番多く出ている言葉は何ですか。→ 「かがやき」16個
(5)次に多いのは?→「50周年おめでとう」8個
(6)この2つです。だからこの2つがきちんと言えれば、大体良くなるんです。
(7)題名の「かがやき」をやります。タイトル言う人たちなさい。読んでごらんなさい。
(8)題は大きい字で書いているよね。だから大きな声で「かがやき」と読みます。もう一度どうぞ。
(9)うまい!1番の人たちなさい。読んでごらん。・・・・・・・・いい声ですね。「みえてくる」の「く」は、きつつきの口になりなさい。・・・・・うまい!美しい「く」だ。
(10)題名の人と1番の人続けて読みます。1番の人は心の中で「かがやき」と3回唱えてから読みなさい。
(11)続けて読まないようにしましょう。上手でした。
(12)(2・・・2連)の14から19をやります。
(13)(3・・・3連)の25から36やります。
(14)上手ですね。急がないでね。
(15)次に「ごじっしゅうねんおめでとう」をやります。「ごじっしゅうねん」の「ん」で1回口を結びます。どうぞ。
(16)上手です。ズラズラ読みにならないようにしましょう。
(17)(1・・・1連)の2つ目に出てくる「ごじっしゅうねんおめでとう」に指を置きなさい。その前の文12から続けてやります。はい、どうぞ。
(18)はい、そこです。「ごじっしゅうねん おめでとう」は大切な言葉です。「しろくたおやかなかがやきが」と言ったら1回息を飲むんです。(カスタネットたたいて間をとり範読)こう、読みなさい。やってみます。どうぞ。
(19)すばらしい。とてもいいです。大事な言葉というものは、すぐ簡単に言ってはいけないのです。1字1字を大切にするのです。
(20)(2連)の「ごじっしゅうねんおめでとう」に指を置きなさい。同じように21,22をやります。
(21)(3連)の36,37を見なさい。ちょっと難しいよ。1,2,3年生の声から入ります。いいですか。さん、はい!
(22)1年生、2年生、3年生とっても上手です。天才的うまさです。
(23)(4連)の47,48をやります。
(24)(5連)の54,55をやります。
(25)(6連)の60,61をやります。
(26)始めから(7連)の前まで、やってみましょう。全員起立。立つのが遅い。座りなさい。こういう簡単なことを素早くできるのが賢い子です。立ちなさい。
連の間は、先生が2回カスタネットをうちます。そしたら次に入りなさい。それでは、題名の人からどうぞ。
(番号の上に素早く評価する。「早い」・・ハ、「低い」・・・ヒなどと記入していく。)
(27)評価する。3,7,17・・・の人早口でした。・・・・というように30秒以内で。
(28)すっと座りなさい。
(29)(7・・・7連)をやります。一番最後の部分です。ここは、この詩の命です。
先生が読んでみますから、指を付けてなぞりなさい。(あえて早口で読む。)
今の読み方がいいと思う人は○、いや、まずいと思う人は×を手で表してごらん。
(30)(×の2年生の子に聞いてみる。・・・・「早すぎると思うから。」) そうだ!すばらしい。ここは命なんだ。命は大切にしなくちゃいけない。人生急いではいけないのです。 こう読みます。さっきと同じように指を付けてなぞるんだよ。
指が止まるところが出てくるはずです。どこか見つけてね。(範読)
(31)どこでしたか。(6年生の子に指名。)
(32)そうです。そこですね。(確認する。)
(33)では、そこに気を付けて(7)をやってみましょう。先生カスタネット打ちますからね。全員・・・起立!では、どうぞ。
(34)すごいねぇ。じょうずになったねぇ。
(35)あんまり上手なので、もっとかっこよくなる秘密を教えるね。
(36)「1,2,3」の「3」で1〜3年生は両手を上に突き上げようね。鳥のように空をはばたくんだよ。4〜6年生は、ガッツポーズだ。こぶしを上に突き上げてね。いい?「3」でロケット発射だよ。ちょっとみんなでやってみようか。72「こうほくの」からどうぞ。
(37)上手でしたよ。おもしろいね。楽しくなってきたね。もう1回やろう。かかとを上げると大きく見えるよ。・・・・・読み終わったら口は閉じてしーんとし、鳥の羽をしずかにたたみなさ い。72からどうぞ。
(38)うまい!座りなさい。
(40)あのね、みなさん。群読っていうのはね。メロディのない合唱です。曲のない歌なんです。だから、言葉だけでも、聞く人にじーんと心に響かせることができる。最高の声で50才になった学校を喜ばせたいね。
(41)最後です。はじめから終わりまで通してやります。校歌のところは今日は、とばします。大丈夫。うまくなったんだから、できますよ。静かに。静けさの中から始まり、静けさで終わるんです。・・・・・では、どうぞ。
(42)大変良くできました。もっともっとうまくなります。今度の練習は、この紙(台本)を持ってこないでください。
がんばりましたね。終わります。
3.おわりに
子供たちは、最初から最後まで、実に集中して取り組んだ。最後に通して読み終えた時は、どの子供の表情にも笑みと満足感があった。本番でもないのに、見ている先生方からも大きなそして多くの拍手が上がった。この指導を通して確かに掴んだことがある。以下に記す。
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