(C)Two-way/小学校/国語/群読                                                             制作・実践:三村 弘
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                              ’00.10.21

                                                                                               NO.133

学習発表会は、この群読で

                          

○ はじめに

 今年度(H12年度)は5年生を担任している。

 毎年行われている学習発表会。本校では、「太陽と風の子発表会」とよんでいる。

 今年度も、保護者、来賓の方々はもとより、地域の方々、そして総合的学習でお世話いただいた講師の方々などたくさんの観客で、会場はビッシリ満員御礼であった。

 それだけ、本校は地域と密着していて、学校教育や子供の学習活動に対する関心度もきわめて高いと言えよう。

 どの学年も、今年度は、総合的学習の成果を発表するといった内容が中心であった。

 5年生は、群読を中心に据え、中に合唱「ビリーブ」と「リズム・クラッピング」を盛り込んだ15分間の発表である。

 テーマは「One for All,All for One〜未来を信じて」

 正味、学年での練習は5時間。あとは、学級で「朝の活動」や「音楽」の時間に行った。

 群読に取り上げた詩は以下の三編。原作を多少いじってある。

 「いのち〜小海永二」「美しく自分を染めあげてください〜サトウハチロー」「おとなマーチ〜まどみちお」(別ページ参照)である。

 「おとなマーチ」は、前任校でも全校群読集会で指導したことがあったので、指導にあたっては自己の実践を修正追試した。

 発表会後、見てくださった方から感動の封書のお手紙を頂いたり、「秋田魁新聞」(12.10.31付)の読者の投稿欄にも『5,6年生の群読発表が、斬新で聞く人たちの感動を呼んでいた』と評してくれた。

 

○ 指導にあたって

 さて、私自身、ページⅠでも記したが、群読のよさは以下の3つにあると考えている。


  ① 学び合い
  ② 聞き合い
  ③ 響き合い

 

 したがって、指導に際しては、常に上記の3点を意識して臨んでいる。

 さらに、私は以下の20項目を指導のポイントと考え、実践した。

 

○ 指導のポイント20項目

① キーワードをしっかりつかまえさせる。 

 

② リフレインされている言葉を押さえる。

 

③ 詩は、選りすぐられた一字一句の集合体であることを強調する。

 

④ 一字一句急がず、噛むように言う。

 

⑤ 口形とくにカ行や「く」の発声にこだわらせる。

 

⑥ 自分のパートでない所は、唇読みさせる。

 

⑦ 目の向ける視線の位置を定めさせる。

 

⑧ 「声を合わせる」「声をそろえる」よりは、「声をひきよせる」「声をひっぱる」意識を持たせる。

 

⑨ 一瞬の静けさ、沈黙を体感させる。

 

⑩ 全員の声の集合体を体全体にびりびり体感させ、体育館を声の音響でビリビリ揺るがす快感を自覚させる。

 

⑪ 耳に入ってくるパートの人の一文(一語)を聞き終えたら「なるほど、そうだ。」 と思わせる。

 

⑫ 時間通り始め、時間通り終わる。

 

⑬ 「気を付け。礼。」などの挨拶はしない。導入は、「やまびこ指導」(先生の口まね)から入る。ざわついていても、いきなり始める。

 

⑭ とにかくテンポよく進める。

 

⑮ 教師が模範となる読み方を何度も読む練習をして、習得しておく。

 

⑯ おこらない。うまくできないときは、自己採点し自己評価させる。即ち、何故上手くできなかったか、どこを直せばよくなるか子供に問い正す。

 

⑰ 自分のめあてを具体的に決めさせ、練習に臨ませる。そして、子供の実力以上のものを初めから求めない。

⑱ 「すてきな詩だね。」「すてきな言葉だね。」「夜寝る前に、静かな部屋で読んでごらん。」というような言葉掛けを毎時間発する。

 

⑲ 多くの褒め言葉を用意し、とっさに言えるようにいくつも考えておく。かつ、短く力強い褒め言葉を随時かけていく。また、個々を名指しで褒める。

 

⑳ 同学年の他の先生方に、事前にこのように指導することを告げ、承諾を得ておく。

 (したがって終了の時も「先生方から何かありませんか?」などと聞くことはしない。)

 

○ おわりに

 群読のみであれば、全体指導3時間もあれば、子供たちは概ねできるようになる。

 もちろん、上にあげた20項目のポイントを押さえれば、完璧なのだという気は毛頭ない。子供の力は教師が予想する以上に未知数で一層上手になる可能性を秘めているからである。また、ここではあげなかった、21,22,・・・の微細な技術も存在するからだ。

 ともあれ、優れた作品と徹底した確かな指導観を持ってすれば、群読指導は誰にでもできると言いたい。

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