’98.6.4
NO.19
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1.はじめに
ここで紹介するのは、
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である。もっと突っ込んで言うならば、
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である。いわば、「分析批評」への導入の授業である。
対象学年は3年生であり、学級開きをして間もない時期での拙い実践である。
授業で扱った教材を以下に記す。
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2.授業の流れ
いきなり、教材詩を板書する。
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指示1 |
先生が黒板に書く詩を視写しなさい。 |
視写は、「書く」ことの基本中の基本である。
意外に、国語の授業では、疎かにされている学習活動のような気がする。(私だけかも?)
全員正確に書き写すことを常に目指す。
全員正確に書き写すことができる学級は、かなりの力を持っていると考えている。
だから、書き写した子にはノートを持ってこさせ、必ずチェックを入れるようにしている。
こういう毎時間の小さな指導の積み重ねを大事にしたい。
全員書いたのを確認し、1回範読後、ルビをふらせて「全員起立。」
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指示2 |
3回音読したら、座りなさい。 |
全員着席したのを確認してから問う。
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発問1 |
この詩は、何連でできていますか?ノートにずばり何連と書きなさい。 |
全員に答えさせる。2連と答える子が数人いる。この時期、まだ、しっかり「連」という意味を捕らえていない。
行が空いている1つの大きな固まりを「連」ということをくどいくらい教える。
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発問2 |
この詩の題名は「から」です。 |
書いた子から、ノートを持ってこらせる。
正解は「やつ」である。それ以外は×を付ける。
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指示3 |
○もらった人、全員立ちなさい。大きな声で声を揃えて言いなさい。 |
「どこにありますか。そこに指を置いてごらん。」といって、全員に確かめさせる。
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発問3 |
作者は子供でしょうか?大人でしょうか? |
子供・・・・31人、
大人・・・・2人
訳を数人に尋ねる。
・「おとなになって」と書いているから、子供だ。
・「ぼくが」と書いているから子供だ。
正解を告げる。「大人です。」というと、子供は「えっー。」
逆転現象が起こる。「大人」と書いた子は、大喜びである。
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発問4 |
では、作者は男ですか?それとも女ですか?ノートにどちらか書きなさい。 |
男・・・・・27人、女・・・・・6人
「女の人です。」と告げると、27人の子供は「どうして?」という怪訝な表情で、納得いかないと言った様子である。
そこで次のように教える。
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説明1 |
この詩を書いた作者は、大人の女の人なのです。 |
分析批評の授業においては、このように作者と話し手を区別して、文に向かい合うという視点を、教えておく必要がある。
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発問5 |
この詩で一番大事な連は、第何連でしょう。 |
ノート作業後、挙手させて人数分布を見る。
1連・・・6人、2連・・・19人、3連・・・8人
「どうしてそう思ったのですか。」と問う。
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学級開きをしてから、2ケ月。このような答えしか返ってこない。
反論など望むべくもないが、今の段階では、自由起立発言ができてきていること、言葉に目を向けた答え方をしていることを認めることにする。
そこで教師の解を告げる。
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説明2 |
この詩の命ともよべる連は、第3連と考えます。 |
説明後、間髪入れず問う。
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発問6 |
では、どの文が大事な命の源なのか?探してみよ! |
この問いにすぐさま反応し、次の文を指摘する子が現れた。
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「その通りだ!すごいぞ。天才だ!」
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発問7 |
「おとなになって、どこへでも行く。」のは、誰なんだ? |
・「ざりがに?」
・「ちがうよ。『ぼく』だ!」
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説明3 |
そうです。1連と2連は、ざりがにのことを書いています。 |
最後は、少し理屈っぽい教師側の説明になってしまったが、これからの子供たちの「言葉にこだわり、文を検討する力」が徐々に育っていってくれることを願い、授業を終えた。