’98.2.2
NO.26
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詩の授業〜「草の間」 |
1.はじめに
「分析批評の授業」について、向山氏は、その授業を次の様に分類している。
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また、Aについては、
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と説明している。
「視点」という概念や分析の観点(ものさし)を3年生あたりから教えておくことは、子供が自力で作品を読み取っていく手法を学んでいくことになる。
この授業では、そのあたりを指導の中心に据えながら、展開を組み立てた。
対象は3年生であるが、「視点の概念」の把握と言う点では、やや高度で難しい教材であったかもしれない。
課題の多い授業であった。
2.授業の流れ
教材詩を印刷したプリントを配布後、次の様な指示を与えて範読する。
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範読後、「すばやく」「しげみ」「おく」「走りよる」など、簡単に言葉の意味を説明する。
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全員着席したのを確認してから問う。
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意図的指名で答えさせる。「三連」と答える。
みな同様に「3連」だが、縦書きしているわけだから、「三連と書くようにしよう。」と注意を促す。
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「誰かと何かが出てきているよ。」と、つぶやき助言しながら机間巡視。全員書いたのを見計らい、全員に声を揃えて言わせる。
1つは「男の子」、2つ目は「蛇」である。全員正解である。
テンポ良く進める。
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ほぼ全員書いた後、列指名で聞いていく。
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などが出る。全て良しとする。この詩からは、この程度しか分からないからである。
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ノートをチェックして○をつける。正確に書き抜いていない子には、黙って×をつける。
全員分チェックした後、○をもらった子に声を揃えて言ってもらう。
正解は、「光る美しさ」と「光るもの」、この2つであると考える。
次に、以下のように板書して問う。
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三 |
二 |
一 |
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時間は7分与えた。3年生にしては、これは、なかなかの難問であると思われた。
全員が立場を明らかにできたあたりで、自由起立発言を試みた。
ここでは、人数分布は取らなかった。
徐々に討論になっていければと軽い気持ちで考えを尋ねることにした。
以下、主な意見とその様子を列記する。
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方になっています。でも3連は「かなしさ」で終わっています。 |
決着は着かなかったが、それなりに討論らしい形になった。
やはり、できれば人数分布を確認しておくべきだったと反省している。
話し合い活動は思考力を鍛える活動である。自己の思考がどう変わったかが大事なのである。
しかし、「視点」に触れる発言もあり、その点は大いに誉めた。
教師の解はBであるが、あえて子供には告げず次の問いかけに進んだ。
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時間は5分。ノートに○か×を書かせ、挙手で人数分布を調べる。
○・・・・9人、 ×・・・・18人
考えを聞きたかったが、時間の関係上、次の問いかけをしてみた。
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「3連じゃないかな?」と子供たち。
残念ながら、ここで時間切れ。授業を終えた。
3.おわりに
当初考えていた「視点」を検討させる授業展開に持っていくことができず、未熟で拙い実践となった。
まずもって、「視点」を検討させる授業とはどういうものなのか、そしてその学習をすることによって、子供たちにどんな読みの力が付くのか、そのあたりから自己の学びを見直し実践を積み重ねていかねばならない。
浅薄でうすっべらな知識と未熟な技術では、目指す高峰は到底極めることなく、五里霧中である。
拙い実践報告にご批評いただきたい。
尚、本時では取り上げなかったが、以下の発問も考えられようかと思われる。
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(教材詩)
| 草の間 高田敏子 草の間に 小さな銀の蛇が きらっと光った あ!何かしら? 男の子は光る美しさに走りよって その辺りを探した 光るものは見つからなかった 蛇は素早く茂みの奥にかくれて 男の子を見ている 自分の姿が 人に嫌われることを知っている 小さな蛇の かなしさ |