’98.9.8
NO.2
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詩の授業〜「赤とんぼ」 |
1.はじめに
2学期が始まり、まもなくすると、教科書も「上」から「下」に変わる。
国語の教科書には(ほとんど)、とびらに詩が載っている。
多くの場合、視写したり、音読したり、暗唱したりする学習活動をさせ、次の単元(教材)へと急ぐことが多かれ少なかれあることだろうと思われる。
新しい心持ちで、新しい教科書を開く最初のページにあるこの詩をできることなら安易に扱いたくない。
ここでこそ、是非とも詩の持つ言葉の美しさや語調などの魅力を感じさせたいところである。
そして、詩を思う存分鑑賞させ、一字一句の言葉にこだわる国語学習の学び方を知る機会としたいものである。
2.授業のポイント
①本教材詩は、光村図書2年下のとびらに登場する。
「まど・みちお」作、「赤とんぼ」という題名である。教科書には、題名・作者名は書かれていない。
まず、この点を探らせることを指導の糸口とする。
②1連のみの6行詩である。だからこそ、この6行に凝縮された作者の心情や情景が、一字一句に込められていると考える。
詩の中で使われている言葉1つ1つにこだわらせる主発問を投げかけることにより、子供は、書かれてある言葉を根拠に分析・検討しなければならなくなる。
③3年生の子供を対象に授業実践した記録だが、どの学年でも追試可能と思われる。(本時は秋川茂氏の追試である。「第10期教育技術の法則化P15参照)
④実際の指導に当っては、音読を重視する。
とりわけ低学年では、まず「音読ありき」と考える。語調や言葉の響きを感じる音読を丁寧に扱いたい。
「、」「。」「・・・・。」は、重要な部分である。
(教材詩)
| つくつくほうしが なくころになると、 あの ゆうびんのマークが、 きっと 知らせにきます。 金色の空から もう あきですよ・・・・・・って。 |
3.授業の流れ
いきなり、画用紙に書いた「〒」(ゆうびんマーク)を見せる。
子供たちは、口々に「あっ、ゆうびんのマークだ。」「ポストのしるしだよ。」と言う。
「そうだね。よく知っているね。」と返してから指示する。
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「座ったままで自由に言ってみてください。」と指示して、挙手している子供に自由に言わせる。
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以上のものが出された。
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本学級では、3年生のため詩を印刷したプリントを配付した。
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全員が座ったのを確認して、
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読んだ後、一人ずつ点数を付けていく。68点、76点、85点・・というように・・・。
子供たちは「どうして?すらすら読んでいるのに。」というけげんな顔つきである。
「、」「。」「・・・。」に気を付けて読んでいるかが大きなポイントになる。
それができていれば、とりあえず90点という評価基準をとる。
満点は、即ち完璧読みである。発声・発音・強弱等において理想とする読みである。
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聞き終えると「わかった!」とつぶやく子供も出てくる。
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1分後、練習を中断させ再度列指名で読ませる。
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やはり、ここでも1回目と同様、点数を一人ずつ、すばやく付けていく。
先程より、良い読みをする子供も出てくる。
「100点!」と言われた子供が出ると、自然に拍手が湧き起こる。
「こう読むのだ。」という気付きがあったからこそである。
理想の読みを自覚したからこその変容である。これが野口氏の言われる「向上的変容」である
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・つっかえないで読む・大きい声で読む・「、」や「。」で休む・「・・・・。」のところを間をとるなどが出てくる。
どんな意見も大いに認めてほめた後、詩には「、」「。」など少ない作品が多いこと、だからこそ、そこを意識して読まなくてはいけないことを告げる。
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ノートを一人ずつチェックする。あっていたら○、はずれていたら×おしかったら△をつける。
「すごい!」「おしい!」「ちがうんだよなあ〜。」など一言与えながら・・・・。
1人一回切りとする。 全員のチェックを素速く済ませる。
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「書いた人は、持ってきなさい。一人1回しか持ってこられませんよ。」と先ほどと同じように赤ペンチェックをする。
正解は「ゆうびんのマーク」である。それ以外は全て×とする。
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「さて、次のはむずかしいぞ。」といって同様に「?」を書かせて発問する。
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5分後、1人を指名し、「○○さん。みんなは、どの季節の名前を多く書いていると思いますか?」と尋ねてみる。
このように尋ねるのは、友達の考えが何か期待感を持たせるとともに、付和雷同やおもねりの心を許さないひとつの布石である。
野口先生がよく使われる手法である。
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それぞれ挙手させて人数を確認する。(本時では、ネームカードを黒板に貼らせた。)
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T「春と冬ではないんですね。」C「うん。」これで春と冬はつぶされた。
討論にふさわしい「AorB形式」になった。予想通りの展開である。
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以上の意見が出された。
意見が出つくして、話し合い(討論)が沈滞したら、だらだらやらず取りやめる。
再び、夏か秋かをノートに書かせて人数確認し、黄チョークで板書した。
夏派が5人増えた。
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時間も押し迫ってきたので、教師の解を示した。
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子供たちは「なるほど」というような顔で静かに聞いていた。
最後に以下のことを言って、授業を終えた。
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