| ダークマン 1990・米 |
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![]() 製作:ロバート・タパート 監督:サム・ライミ 原案:サム・ライミ 脚本:チャック・ファーラー サム・ライミ アイヴァン・ライミ ダニエル・ゴールディン ジョシュア・ゴールディン 撮影:ビル・ポープ 音楽:ダニー・エルフマン 出演:リーアム・ニーソン フランシス・マクドーマンド コリン・フリールズ ラリー・ドレイク ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |
物語 医療の目的のため人工皮膚の研究をしている科学者ペイトン(リーアム・ニーソン)は、彼の研究室で完成を急いでいた。
コンピュータを駆使した人工皮膚製造装置が人工皮膚を生み出すのだ。
だがその皮膚は時間が経つ破壊されてしまう。ある日、電気がショートして暗闇になった。
なんと人工皮膚の寿命が延びた。理由はわからないが暗闇が原因と思われた。
弁護士のジュリー(フランシス・マクドーマンド)はペイトンの恋人だった。彼女はある大物政治家の汚職に関する書類を発見した。
その書類を間違って研究室に持ち帰ってしまったペイトンのところへ数人の人相の悪い男たちが押しかけてきた。
「書類を出せ!」 なんのことか分からないペイトンが首を振ると彼らはペイトンを痛めつけ、手を電極で焼き顔を薬液の中に漬けた。その上助手のヤナギモトを射殺した。
だが、彼らは机の上の書類を発見し、持ち去る。
その時、室内に可燃ガスの栓を開けっ放しにし、お辞儀をする鳥の人形を振らせて行く。
鳥の人形のくちばしの先にスイッチがある。ガスが充満しスイッチが押されると研究室が爆発する!!
ペイトンは這って鳥の仕掛けをはずそうとあせる。しかし間に合わなかった。
鳥のくちばしがスイッチに触れた途端、研究室が大爆発を起こした。ペイトンは吹き飛ばされた。ジュリーは吹き飛ばされて遺体の見付からないまま、ペイトンの葬儀を済ませた。
ペイトンは病院に収容された。全身の40パーセントが火傷。特に手を顔が酷い状態だった。体中を包帯に覆われ意識の無い状態で寝かされていた。
別室で説明がされている。患者は一命は取り留めたものの、脊髄視床路切断により、神経を切断されている。
苦痛は感じなくなるがその副作用として、感覚が一切感じなくなるとともに、疎外感、孤独、怒りが制御不能となりアドレナリンの大量流出により驚くべき力を得ることになるのだ。物音がしたので病室へ行くと患者の姿は消えていた。窓から脱出したらしい。
ペイトンは雨の降りしきる夜の街を彷徨う。包帯の巻かれた体に拾ったコートをまとい雨に打たれる。
途中街を歩くジュリーを見かけ追いついて声をかける。ジュリーは怪物と化したペイトンを見て悲鳴を上げ逃げ去った。
ペイトンは焼け落ちた研究室に行った。焼け爛れた研究室。ふと鏡で自分の姿を見たペイトンはそのあまりの悲惨な顔にうめき苦しむ。
あいつらの顔は覚えている。ペイトンは復讐を誓った。彼はこの日からダークマンとなったのだ。
幸い人工皮膚製造装置はまだ使えそうだった。ペイトンは廃工場の2階にそれらを運び、新たな研究室を作った。
不動産業界の大立者ルイス(コリン・フリールズ)のパーティを窓から覗いたペイトンはそこの客たちの中に自分を襲った人間を見つけた。ヤナギモトを射殺した男を見た。
男が暗い街を帰途に着く。ペイトンは彼を捕まえた。マンホールの中から男の首を出した。
車が男の上を走る。男が悲鳴を上げる。そしてトラックのタイヤが男を踏み潰した。
ペイトンは秘かに連中の写真を隠し撮りした。
「デジタル化できます」 人工皮膚製造装置が写真を取り込むと音声を発した。
ペイトンは人工皮膚をかぶりスキンヘッドの男に化けた。取引現場へ出向いたペイトンは現金の鞄を持ち遁走する。
ヤクザの親玉のデュラン(ラリー・ドレイク)がスキンヘッドの男の部屋に行くと男は寝ている。「金を渡せ」 デュランが言うと男は眠っていて現場には行かなかったと答えた。実は男はペイトンにクロロホルムを嗅がされて眠っていたのだ。
デュランは部下に男を窓から放り出させた。男が下に停車していた車の屋根に激突した。それを見た女が悲鳴を上げる。更に近くに死んだ男とそっくりな男が座っているのを見て又悲鳴を上げた。
人工皮膚は99分以上経つと破壊し始め溶けてくる。ペイトンは研究室で嘆く。
「私は何になったのだ!」 手当たり次第に暴れる。「・・・私は科学者だ。客観的に考えろ!ペイトン!落ち着け!分析だ、分析しろ!」
その時、人工皮膚製造装置がペイトンの顔を復元しているのに気づいた。
ペイトンの墓参りに行ったジュリーの前に現れたのはペイトンだった。ジュリーは驚く。「死んだ筈では?」ジュリーとペイトンは抱き合った。
「僕は縫い合わせた人形だ。内も外もボロボロだ」
デュランに化けたペイトンがコンビに強盗を働く。わざと監視カメラに向かって「俺はデュランだ」と叫ぶ。デュランは警察に逮捕された。
ペイトンはデュランの部下を引き連れ香港レストランに行き、金の交渉をする。
相手は金が無いという。ペイトンはデュランの癖を知っている。葉巻をくわえ火をつける。
ライターで手を焼いていく。「これを吸い終わるまでに金を出せ」 ペイトンは神経を切られているので熱さを感じない。相手はそれを見て震え上がり、金を用意した。
鞄を持ったペイトンがレストランの回転ドアに来たとき、そっくりな男と鉢合せになった。デュランが警察から釈放され駆けつけたのだ。
「そいつは偽者だ!撃て!」 同じ顔の二人の男から命令され部下たちは混乱した。
しかし99分が過ぎペイトンの顔の皮膚が崩れ始めた。逃げるペイトン。街を逃げるペイトンを追う部下たち。
遊園地で興ずるペイトンとジュリー。的あてゲームで、投げたボールが当たったのに景品を受け取る段になって店の主は線から足が出ていると文句を言う。ペイトンは怒り心頭になり主の指をへし折り体を放り投げた。そのうちにペイトンの顔が崩れ始めた。
その場を逃げるペイトン。追うジュリー。
ジュリーはペイトンを追って廃工場に来た。2階にペイトンの姿を見た。ペイトンは力なく下を見ている。「力になるわ」 必死に訴えるジュリーにペイトンは答えない。
不動産業界の大立者ルイスの事務所。ルイスはジュリーに未来対応型のリバーフロントビルを見せる。まだ鉄骨の段階だが、地上200メートルの巨大な姿が威容を誇る。
しかしジュリーは机の上に置いてある書類を見てはっとする。ペイトンに渡した書類。大物政治家の汚職の証拠となる書類だった。ペイトンが何気なく書類の上に置いたグラスの底が丸い跡になっていたのだ。
「ペイトンを襲ったのね」ジュリーは怒りに燃えた。「私はペイトンを愛していた」 「知ってる」「ペイトンは生きてるわ」 「・・・」
ジュリーが帰った後ルイスはデュランを呼びつけた。
「ペイトンが生きてるぞ」 「・・・どこに?」 「案内人がいる」
ペイトンの廃工場の下に来たジュリー。ペイトンが見下ろす。するとジュリーの周りに2台の車が来てジュリーをさらって行く。
そしてペイトンに銃撃してきた。工場の屋上を逃げるペイトン。デュランのヘリコプターが空から襲ってくる。銃撃が逃げるペイトンを追う。デュランがヘリから銃撃する。
ペイトンはヘリから吊るされたロープにぶら下がり空へ舞い上がった。ビルからビルへ振り回される。警察のヘリもやってきた。
道路を走る車の上を走るペイトン。やがて近づいてくるトンネル。ペイトンはタンクローリーの上の金具にヘリのロープのフックを引っ掛けた。
そのままタンクローリーがトンネルの中へ。ヘリはロープに引っ張られトンネルの入口に激突して大破した。デュランもろとも。
「地獄で燃えろ!」 ダークマンの叫び声だった。
リバーフロントビルにルイスがジュリーを連れてきた。デュランも顔に怪我をしているが同行した。エレベーターで最上階に昇る。地上200メートルの鉄の梁を渉って行く。鉄骨しかない足場を渡っていくルイスとジュリー。ルイスはジュリーを殺すつもりだった。
デュランも恐る恐る付いていく。
ルイスがデュランの仮面を剥ぐとペイトンの顔が現れた。鉄骨の上で激闘が始まる。
ルイスのボルト銃がペイトンを狙って放たれる。ボルトが飛んでくる。ペイトンの手が鉄骨の柱にボルトで撃ち付けられる。
怒りに燃えたペイトンはボルトで固定された手を引き破りルイスに向かった。
ジュリーが落とされ途中の鉄パイプに引っかかる。ペイトンはロープを使いジュリーを救出した。
ルイスとペイトンの激闘の末、ペイトンはルイスの足をつかんでビルの上からぶら下げた。
「俺を殺したら俺よりも悪人になるぞ、君の性格からそれは出来ない」 ルイスが叫ぶがペイトンは手を離した。ルイスは断末魔の声とともに落下していった。
ペイトンはジュリーと決別する意思を固めた。これからはダークマンとして生きていくのだ。
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| 映画館主から 「死霊のはらわた」(’1983年)とその続編で世界を震え上がらせたサム・ライミ監督の痛快アクション。 人工皮膚製造を研究する科学者の壮絶な復讐劇。 「スーパーマン」や「スパイダーマン」などのアメコミ風の活劇ですが「ダークマン」はサム・ライミのオリジナルキャラクターです。 漫画チックなストーリー展開とテンポの速さ、しかし何か全体的に悲壮感が漂います。 薬品に顔を爛れさせられて全身の40パーセントを火傷した主人公の姿は、頭髪はなくなり歯はむき出しになり顔の半分が欠落しているおぞましい姿です。 包帯で包まれた顔と薄汚いコートで身を包んだダークマンの容姿は結構かっこいいのです。おまけに凄まじい力の持ち主です。 ダークマンに扮するのはリーアム・ニーソン。彼としては初めての主役ですが、その後の「シンドラーのリスト」(’1993年、監督:スティーブン・スピルバーグ、アカデミー主演男優賞ノミネート)や「新スターウォーズ3部作」(’1999年、監督:ジョージ・ルーカス)での活躍でその実力は証明されています。 恋人のジュリーにフランシス・マクドーマンド。彼女はコーエン兄弟監督の「ファーゴ」(’1996年)でアカデミー主演女優賞を獲得した演技派です。 とにかく理屈抜きで面白い映画であることは請け合いです。 |
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