| 「ダーティハリー」 |
| ダーティハリー 1971・米 |
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![]() 製作:ロバート・デイリー 監督:ドン・シーゲル 脚本:ハリー・ジュリアン リタ・M・フィンク 撮影:ブルース・サーティース 音楽:ラロ・シフリン 出演:クリント・イーストウッド ハリー・ガーディノ アンディ・ロビンソン レニ・サントーニ ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |
物語 狙撃者がビルの屋上からはるか彼方のビルの屋上にあるプールを狙っている。若い女が泳いでいた。 ビルの屋上からプールサイドの女が銃撃され、その後、犯人からの脅迫の手紙がサンフランシスコ警察に届いた。 シスコ市警殺人課のハリー・キャラハン(クリント・イーストウッド)は、腕のある刑事だが時折独断専行に走る癖がある。上司にも反抗的なところがあった。 またしても第2の犠牲者に屋上から照準を合わせている犯人(アンディ・ロビンソン)を警察のヘリコプターが発見したが取り逃がし、ハリーとチコも犯人らしい男を尾行したが、逆に町の与太者たちに袋だたきにあってしまった。 再び犠牲者が出た。“サソリ座の男"の予言どおり黒人であった。ハリーは、犯罪者心理から、犯人はもう一度現場に現れるとにらんで屋上で待ち伏せを開始した。案の定、現れた犯人と激しい銃弾の応酬となった、が、うまく逃げられてしまった。 再び警察に脅迫状が舞い込んだ。14歳の少女を誘拐して生き埋めにし、少量の酸素を送り込んでいる。すぐ20万ドルの身代金をよこさないと殺す、としたためてあった。ハリーは20万ドルを持って、犯人の指定したマリーナへ急ぎ、ひそかにチコを背後につけさせた。突然、毛糸のマスクをした犯人から声をかけられたハリーは、銃を奪われ、いきなり脳天を一撃され、更に蹴りあげられて、殺されそうになった。草むらから飛び出したチコはピストルを乱射してハリーを助けたが、犯人との銃撃戦で負傷した。しかしハリーの飛びだしナイフは犯人の太ももを傷つけた。 重傷にもめげず、必死に逃げる犯人をケザー・スタジアムで捕らえたハリーは、犯人に拷問をかけた。これが、思いがけなくハリーを窮地に追い込んだ。傷を負っている男をきびしく拷問したとして地方検事から告発されてしまったのである。 更に、すぐに釈放された犯人の狂言でハリーは訴えられ、遂に市長とブレスラーから謹慎を命じられた。やがて犯人は、更に大胆な犯行に移った。 スクール・バスを襲い、乗っていた6人の子供と女の運転手ともども空港へ直行し、不敵にも警察へ、逃走用の飛行機を、燃料満載、操縦士付きで用意するよう命じてきた。謹慎の命を無視して先回りしたハリーは、空港へ近づくバスに鉄道の陸橋から飛び降りた。運転手が失神してバスは採石会社の構内へ突っ込んだ。遂に犯人を追い詰めたと思った時、犯人は卑怯にも、そばで釣りをしていた少年を楯にとって逃げ延びようとした。 間髪をいれずハリーの必殺の銃口が火を吹いた。狙いたがわず、弾は少年の頭をかすめ、犯人の肩に食い込んだ。犯人は泥沼の中に転倒した。ハリーは近づくパトカーのサイレンをよそに、胸のポケットから警察のバッジを取り出して水中に投げ捨てると、ゆっくり歩き出した。 |
| 映画館主から ドン・シーゲル監督の最大のヒット作となったアクション作品です。
サンフランシスコを舞台に暴力も辞さないアウトロー刑事が偏執狂的殺人犯を追い詰める、70年代を代表するハリウッド・アクション映画の一つです。
クリント・イーストウッドが演ずる刑事ハリー・キャラハンはまさにぴったりの好演で、続編が5作まで制作され、「ダーティハリー4」は自ら監督もこなしています。
使用する銃はS&M M29という本来は狩猟用に開発されたもので、装填される弾丸は44マグナムで車のエンジンを破壊する強力なもの。
負傷した銀行強盗の犯人に向かい銃を突きつけ、
「まだ弾が残ってるか考えてるな。5発撃ったか、6発撃ったか。賭けてみるか、今日はついてるか?どうなんだ、クソ野郎!」 手元に転がった拳銃を取ろうか取るまいか迷っている犯人に最後にハリーは引き金を引く。
「ガチ」弾は切れている。引きつった犯人にニヤリと笑い去るハリー。何ともいえない快感が味わえます。
このハリー・キャラハン役は元々フランク・シナトラのために用意されたのだそうですが、シナトラが辞退したあともジョン・ウェイン、スティーブ・マックイーン、ポール・ニューマンなどへオファーされたと言われています。イーストウッドはついていました。
後に監督・主演し、アカデミー監督・作品賞を受賞した「許されざる者」では「荒野の用心棒」で主役に起用してくれたセルジオ・レオーネと共にイーストウッドはドン・シーゲルの名前を上げ二人の師に捧げるという字幕を用意していました。
イーストウッドとドン・シーゲルとの出会いは「マンハッタン無宿」(’69年)からです。その後、「真昼の死闘{(’70年)、「ダーティハリー」(’71年)、「アロアトラズからの脱出」(’79年)と続きます。
ドン・シーゲルの演出は脚本段階から入念な打ち合わせを繰り返して作品のイメージを固め、現場での撮影では無駄なショットを一切撮ることが無いというヒッチコックと同じような手法らしく、この演出法に感銘を受けたイーストウッドも現在に到るまでこの手法を実践しているそうです。
イーストウッドは今や俳優というより大監督になりました。
「マディソン郡のの橋」、「ミスティック・リバー」、「ミリオンダラー・ベイビー」(’04年、アカデミー監督・作品賞受賞)、「父親たちの星条旗」「硫黄島からの手紙」の二部作、「グラン・トリノ」などなど、アクション映画というよりも文芸性の高い深い内容の作品が多いと思います。
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