「刑事ジョン・ブック 目撃者」
刑事ジョン・ブック 目撃者
        1985・米
刑事ジョン・ブック 目撃者

製作:エドワード・S・フェルドマン
監督:ピーター・ウェアー
脚本:アール・W・ウォレス
    ウィリアム・ケリー
撮影:ジョン・シール
音楽:モーリス・ジャール

出演:ハリソン・フォード
    ケリー・マクギリス
    ルーカス・ハース
    ジョセフ・ソマー
    ジャン・ルーブス
    アレキサンダー・ゴドノフ
    ダニー・グローバー
    ブレント・ジェニングス
    パティ・ルボウン


トイレの殺人現場

少年(ルーカス・ハース)は見た

銃撃戦

ジョン・ブック(ハリソン・フォード)は少年を逃がす


警察副部長が黒幕だった

刑事ジョン・ブック 目撃者

物語

ペンシルバニア州の片田舎。アーミッシュの村で、ジェイコブ・ラップの葬儀が行われた。
彼らは厳格な規律に従って暮らしていた。数ヵ月後、未亡人となったレイチェル(ケリー・マクギリス)は8歳の息子サミュエル(ルーカス・ハース)と旅に出た。
姉の住むボルチモアに行くためだ。
 
フィラデルフィア駅で、乗り継ぎの列車が遅れたため、サミュエルは駅構内を探検した。公衆電話、エスカレーター等はサミュエルを夢中にさせた。
トイレに入ったサミュエルは何やら騒がしさを感じトイレのドアから外を覗いた。黒人が男をナイフで刺す殺人現場だった。
サミュエルはトイレの中で震え上がった。黒人が気配を察したのか近づいてくる。サミュエルは隣のボックスへ移動し便器の上に立った。
黒人はそのまま立ち去った。
 
フィラデルフィア警察のジョン・ブック警部(ハリソン・フォード)と彼のパートナーのカーター(ブレンド・ジェニングス)は駅のトイレで殺害された刑事の死体の最初の発見者がサミュエルであり、犯人の顔を見ていることを突き止めサミュエルに質問した。
サミュエルの前に麻薬密売人の顔写真が並べられたがサミュエルの見たことが無い顔ばかりだった。
だが、一時ブックが席を立ったとき、サミュエルは飾られている新聞を見て目を見張った。そこには麻薬課長のマクフィーの顔が掲載されていた。かれこそサミュエルが見た殺人犯だったのだ。
席に戻ったブックにサミュエルは新聞の写真を指差した。
少年は震えていた。ブックは驚愕しながらもサミュエルを優しく抱いてやった。
 
ブックは警察副部長のシェイファー(ジョセフ・ソマー)の家を訪れ、刑事殺害の犯人はマクフィーであることを確認した、更に警察本部から大量の麻薬が消えた事件にも関わっている可能性があることを述べた。
 
アパートの駐車場でブックは背後に気配を感じ振り返るとマグナムを構えたマクフィー(ダニー・グローバー)が立っていた。
とっさに身をかわしブックは銃を構えた。銃撃戦になりブックは腹を撃たれた。
マクフィーは逃げ去っていた。
シェイファーも奴の仲間だ!ブックはシェイファーにしか真相を話していない。
ブックはレイチェルとサミュエルの家に急ぐ。出発の準備を急がせた。
カーターに連絡し、捜査ファイルから親子の名前を除去するよう指示し、二人の悪徳警官に注意するよう命じた。
 
レイチェルの父親のイーライ(ジャン・ルーブス)とレイチェルはブック負傷したブックを介抱した。
レイチェルの献身的な看病により数日後、ブックは回復した。
一方、フィラデルフィアでは、シェイファー、マクフィー、及び仲間のファーシー(アンガス・マッキネス)がブックの居所を突き止めようと躍起になっていた。
シェイファーはアンマン派信徒たちは外界との接触がなく、ブックを見つけるのはほとんど不可能と知る。
だが、ブックはそこにいる筈だと確信していた。
 
回復したブックはカーターと連絡をとった。そこでシェイファーがブックの捜査命令を出しているのを知った。しばらくここを動かないほうが良さそうだ。
ブックは農場でイーライの短期レッスンを受け、牛の乳搾りに精を出した。レイチェルはブックに村の納屋建築に加わるよう勧めた。
夜、納屋で車の修理をするブックをレイチェルが眺めている。カーラジオからロック&ロールが流れてくる。
ブックはレイチェルをダンスに誘い、二人は笑いながら踊った。入口でイーライが見ていた。レイチェルはそそくさと立ち去るのだった。
イーライはレイチェルがブックに惹かれているのを感じ取っていた。それが事実なら彼女は教会から追放される運命にあるのだ。
 
村の納屋建築に参加したブックは大工の素質があることを皆に知らしめた。
一日で納屋は完成した。翌朝、ブックはカーターに連絡をとるためイーライと街に出かけた。そこでブックはカーターが勤務執行中に殺されたことを知った。
シェイファーの差し金に違いない。怒り狂ったブックはシェイファーに電話をかけて復習を宣言するのだった。
 
帰り際、ブックとイーライはホットライナーと彼の家族がチンピラに嫌がらせを受けている場面に遭遇した。
アンマン派信徒たちは非暴力で自己防衛しないことにチンピラたちは付け込んでいるのだ。
ブックはイーライの制止を振り切りチンピラたちを叩きのめす。
 
しかし、事件は意外な展開に発展した。地元住民がこの事件を警察に通報したのだ。
ブックの居場所がシェイファーの知るところとなる。
ペンシルバニアの田舎に夜明けが訪れた。シェイファー、マクフィー、ファーシーと銃を手にした3人の男がブックの隠れ家に向かった。
死闘が展開された。マクフィーとファーシーを倒したブック。だが、シェイファーはレイチェルを人質に取り、ブックに降伏を迫るのだった。
しかしその時、非暴力を訴えるアンマン派の信徒たちがシェイファーを取り囲んでいった。
大勢の信徒たちの前でシェイファーは屈するしかなかった。
映画館主から

オーストラリア出身のピーター・ウェアー監督の代表作といえるサスペンス映画の傑作。
 
麻薬課の刑事が殺される。トイレの中で少年が目撃した殺人事件。犯人に見付かりそうになった少年の機転の鮮やかさ。
少年はアーミッシュの村から母親と共に都会にやってきたのでした。
この犯行の黒幕は意外なところにいた。警察副部長。
刑事ジョン・ブックは命がけで対決する。犯人と刑事の銃撃戦の緊迫感。
 
都会の暴力、それと対比するようなアーミッシュ(アンマン派信徒)たちの非暴力で静かで穏やかな生活。
彼らは今もラジオもテレビも電話もない18世紀のままの生活をしているのだそうです。
 
そして男と女の切なくなるような恋情。そう若くもない二人には住む世界が違うという自覚があり、しかも危険の影がつきまとうのです。
「インディ・ジョーンズ」シリーズのハリソン・フォードと「トップガン」(1986年)のケリー・マクギリスがぴったりと息の合った演技で好感が持てます。
そして瞳が愛らしい少年に「汚れなき瞳の中に」(1988年)のルーカス・ハースが目を和ませます。
 
アラビアのロレンス」(1962年)や「ドクトル・ジバゴ」(1965年)の映画音楽の名手、モーリス・ジャールの音楽も冴えています。
 
参考文献:公開時パンフレット

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