2002/01/06 修正 (2000/03/18 公表)
現行の郵便貯金法自体は戦後間もなくの昭和22年に施行(シカウ)された法律が土臺となつてをりますが、郵便貯金と云ふ制度自体は明治時代から続いてゐる歴史のあるサービスです。
此処では、昭和初期・戦前〜戦中にかけての制度のあらましを引用したいと思ひます。尚、原文は基本的に歴史的仮名遣ひを用ゐますが、漢字表記は便宜上常用漢字に改めて記す事にします。
この貯金に就て御申出の場合は通帳の記号番号が必要であります。
一口拾銭以上総額二千円迄。
左記の通りであります。
郵便局を経て払戻証書発行の手続を求め其の送付を待つて指定の郵便局で現金を受取ります。
豫め原簿所管庁の「現在高証明」をお受けになつて置けば何れの郵便局でも払戻を受ける事が出来ます。
「現在高証明」のない通帳で払戻を受けるには
貯金の一部を払戻すときは払戻金額に拾銭未満の端数を附けず且五銭以上を残して下さい。
多額の払戻は資金の都合で直ぐ応じ兼ねる場合もありますから払渡郵便局へ豫告して置いて下さい。
毎年三月末を以て区切り元金に組入れ通帳をお出しのときに書き込みます、尤も利子記入をしない時期は豫め告示します。
貯金の一部を以て国債其他定められた証券を購入、保管することも又保管を託した証券の交付、売却も出来ます。
通帳の余白がなくなつたとき又は亡失とたとき或は毀損汚斑の為不判明となつたときは郵便局に請求して下さい。
郵便貯金及保管に係る証券は親族間或は遺言に依る場合の外、個人間の譲渡は出来ませぬ。尚売買、質入れも出来ませぬ。
届書に通帳を添へて郵便局にお出し下さい。
届書を郵便局又は原簿所管庁にお出しになると共に通帳面の住所を必ず訂正して下さい。
十年間預入又は払戻なく或は利子記入、検閲の為に通帳を一回もお出しにならないときは其の貯金は無効になることがあります。
尚この外詳しい事は郵便局に就いてお尋ね下さい。