6.AKI-H8小型マザーボード


2001/10/02 【電子回路編TOPに戻る】

今回は、AKI-H8を搭載するための小型マザーボードを製作しましたのでご紹介します。秋月純正の開発ボードは学習用途が中心の実験用マザーという色が強く、実際にロボットなどに搭載するには少しサイズが大きすぎでした。今回製作したマザーボードは、CPUの主要な機能やポートを外部に取り出すための簡単な基板ですが、AKI-H8よりひと回り大きなだけなので、ロボットへの組み込みには便利です。


6−1.小型マザー外観

下の写真が、今回製作した小型マザーです。真中に乗っているのがAKI-H8基板です。AKI-H8よりひと回り大きなユニバーサル基板(サンハヤト293G)を使い、周囲にスイッチやコネクタ類を並べています。各ポート類は個別に10ピンのコネクタに分けてみました。スペースの関係上コネクタに出せなかったポートもありますが、主要な部分はだいたいサポートしています。

 

小型マザー写真

6-2-1.電源回路

6-2-2.フラッシュ書き込みモード回路

6-2-3.シリアル通信ポート

6-2-4.IRQ入力ポート

6-2-5.NMI入力ポート

6-2-6.ポート2入力ディップスイッチ

6-2-7.ポート1LED

6-2-8.A/D変換入力ポート

6-2-6.PIOポート

 

以下がAKI-H8を搭載していない写真と、半田面の写真です。

部品面写真 半田面写真

6−2.小型マザーボードの回路

回路といっても、新たな回路と呼べるものはひとつもありません。秋月純正の開発ボードと同じ書き込み回路を持ち、動作を設定するためのディップスイッチと、簡単なモニタ用の8ビットLEDも、開発ボード側に付けてあった回路と一緒です。あとは各ポートを10ピンコネクタに立ち上げているだけです。強いて言えば、DC5V用の3端子レギュレータを個別に追加し、AKI-H8基板側の5Vレギュレータの負担を軽くしているくらいです。でも、せっかくなので各部の回路について簡単にご紹介しておきます。

 

6−2−1.電源回路

DC12V出力を、更にDC5Vまで落として専用の5V出力を得ます。それ以外は秋月純正と一緒です。

電源回路図

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6−2−2.フラッシュ書き込みモード回路

秋月純正と一緒です。リセットタイミング発生用のDC5V電源は、AKI-H8ボードの5V出力から取っています。

書き込み回路図

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6−2−3.シリアル通信ポート

大きなDsubコネクタを使うと基板のスペースがもったいないため、小さな3ピンのコネクタを使用します。SCI1はフラッシュ書き込み用で、SCI0はその他プログラム上で自由に使用できます。

SCI回路図

パソコンのリシアルポートと接続する時には、以下のような通信ケーブルを製作する必要があります。

通信ケーブル図

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6−2−4.IRQ入力ポート

IRQは本当はIRQ5までありますが、コネクタの関係からIRQ3までにしています。外部からの割り込みを受け付けるためのポートです。IRQはポート8のPIOと兼用です。回路的にプルアップしてしまったため、PIOとして利用するなら入力ポートが良いでしょう。

IRQ回路図

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6−2−5.NMI入力ポート

最も優先度の高い割り込み処理を発生させるためのポートです。今回のようにスイッチを付けておくと、モニターデバッガで動作させるときのアボートスイッチとして利用できます。

NMI回路図

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6−2−6.ポート2入力ディップスイッチ

CPUボード上には、色々な動作の設定をさせるためにディップスイッチを設けておくと便利です。純正開発ボードと同じく、ポート2をディップスイッチにつなげます。

P2スイッチ回路図

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6−2−7.ポート1LED

CPUボード上には、簡単に動作状態を表示させることができるLEDを設けておくと、動作の監視やデバッグ時などに便利です。これも開発ボードに自前で取り付けたのと同じポート1を使っておきます。

P1LED回路図

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6−2−8.A/D変換入力ポート

A/D変換は、ポテンショメータやセンサなどのアナログ値を取り込む場合に使います。AREF/ACCなどは、ほんとうは外部に出して自由に電圧設定できるようにするのが良いのでしょうが、今回は5Vに固定にしてしまいました。例えば外部にポテンショメータを繋げる場合は、以下の外部回路例のようにします。なお、A/D入力ポートは、PIOのポート7と端子を兼用しているため、PIOとしても利用できます。

A/D回路図

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6−2−9.PIOポート

事例として、ポートAの接続を例にご紹介します。0〜7の各ポートをコネクタに立ち上げているだけですが、同じコネクタにはGNDのほかに+5Vの電源も一緒に載せておきます。そうすれば、CPUボードに接続する外部回路に対して、信号線と同時に電源の供給もおこなうことができます。

PIO回路図

今回のマザーボードでは、以下のPIOポートをコネクタに立ち上げていますので、端子兼用の機能は、そのまま利用できることになります。

■ポート3

■ポート4

■ポート6(ただし0〜6ビット)

■ポートA

■ポートB

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6−3.立ち上げている端子一覧

最後に、AKI-H8の端子で、使用している端子と、未使用の一覧を示します。一覧のなかで緑の端子は使用しているもので、灰色の端子は未使用のものです。

 

CN1(コネクタ1)

No.

ピンファンクション

No.

ピンファンクション
1 GND 2 GND
3 P8-0/RFSH/IRQ0 4 P8-1/CS-3/IRQ1
5 P8-2/CS2/IRQ2 6 P8-3/CS-1/IRQ3
7 P8-4/CS0 8 PA-0/TP-0/TEND0/TCLK-A
9 PA-1/TP-1/TEND1/TCLK-B 10 PA-2/TP-2/TIOCA-0/TCLK-C
11 PA-3/TP-3/TIOCB-0/TCLK-D 12 PA-4/TP-4/TIOCA-1/A23/CS-6
13 PA-5/TP-5/TIOCB-1/A22/CS-5 14 PA-6/TP-6/TIOCA-2/A21/CS-4
15 PA-7/TP-7/TIOCB-2/A20 16 PB-0/TIOCA-3/TP-8
17 PB-1/TIOCB-3/TP-9 18 PB-2/TIOCA-4/TP-10
19 PB-3/TIOCB-4/TP-11 20 PB-4/TOCXA-4/TP-12
21 PB-5/TOCXB-4/TP-13 22 PB-6/DREQ-0/TP-14/CS-7
23 PB-7/DREQ-1/TP-15/ADTRG 24 VPP
25 P9-0/TxD0 26 P9-1/TxD1
27 P9-2/RxD0 28 P9-3/RxD1
29 P9-4/IRQ4/SCK0 30 P9-5/IRQ5/SCK1
31 P4-0/D0 32 P4-1/D1
33 P4-2/D2 34 P4-3/D3
35 +5V OUT 36 +5V OUT
37 GND 38 GND
39 +12V IN 40 +12V IN

 CN2(コネクタ2)

No. ピンファンクション No. ピンファンクション
1 GND 2 GND
3 STBY 4 RES
5 NMI 6 P6-3/AS
7 P6-4/RD 8 P6-5/HWR
9 P6-6/LWR 10 A-VCC
11 A-REF 12 P7-0/AN-0
13 P7-1/AN-1 14 P7-2/AN-2
15 P7-3/AN-3 16 P7-4/AN-4
17 P7-5/AN-5 18 P7-6/AN-6/DA-0
19 P7-7/AN-7/DA-1 20 A-VSS

CN3(コネクタ3)

No. ピンファンクション No. ピンファンクション
1 GND 2 GND
3 P4-4/D4 4 P4-5/D5
5 P4-6/D6 6 P4-7/D7
7 P3-0/D8 8 P3-1/D9
9 P3-2/D10 10 P3-3/D11
11 P3-4/D12 12 P3-5/D13
13 P3-6/D14 14 P3-7/D15
15 P1-0/A0 16 P1-1/A1
17 P1-2/A2 18 P1-3/A3
19 P1-4/A4 20 P1-5/A5
21 P1-6/A6 22 P1-7/A7
23 P2-0/A8 24 P2-1/A9
25 P2-2/A10 26 P2-3/A11
27 P2-4/A12 28 P2-5/A13
29 P2-6/A14 30 P2-7/A15
31 P5-0/A16 32 P5-1/A17
33 P5-2/A18 34 P5-3/A19
35 P6-0/WAIT 36 P6-1/BREQ
37 P6-2/BACK 38 CK
39 GND 40 GND

CN4(コネクタ4)

No. ピンファンクション No. ピンファンクション
1 +12V IN 2 GND
3 +5V OUT 4 RxD1
5 RxD0 6 TxD1
7 RxD1 8 VPP
9 MD2 10 RES

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今回ご紹介したマザーボードは、AKI-H8の端子を外部コネクタに立ち上げただけなので、色々と動作させるためには、用途に応じて外部回路を組む必要があります。

外部回路のユニバーサル基板も今回のマザーボードと同じものを利用すれば、スペーサによって2階建て、3階建てに重ねることができるので、収まりがよくなります。

今後もこのシリーズで、少しずつ外部回路を増やしていくことにしましょう。

 

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