===================================
【週刊『国宝』】 第11号
===================================
【制作年代】
江戸時代
【製作者】
渡辺崋山
【分類】
絵画
【どこにある?】
東京国立博物館(2004.11.21まで2F国宝室にて展示)
【感想】
渡辺崋山。
日本史の教科書に出てくるこの人物。
一体何をした人なのでしょう。
国宝を鑑賞するときに、こうした歴史背景も分かるとより楽しいですよ。
渡辺崋山とは、愛知県の田原藩の江戸詰家老でもありながらも、画事に励み、
谷文晁に師事し、士分でありながらも画工というユニークな考え方の持ち主で、
蘭学も学び、高野長英とともに蘭学を広める秘密結社を結成する。その後、封
建制度と鎖国政策の批判を恐れた幕府によって弾圧され(蛮社の獄)、49歳の
ときに自害しました。
非常に政治的な人物でもありながらも、芸術家としての力量も一級で、この絵
は大塩平八郎の乱(1837)鎮圧に功のあった藩主の名代として浅草誓願寺に参
拝したとき、素襖(すおう)を着て折烏帽子をかぶる正装の泉石を、蘭学の弟
子である崋山が描いたものといわれ、崋山45歳の作だそうです。
(一部、e国宝より抜粋)
難しく言うと、西洋画の遠近法や陰影法を採り入れた独自の画風がこの絵から
読み取れるそうですが、そのような知識がなくても、この絵の美しさ、力強さ、
迫力は伝わってきます。
HPからだとどうしてもちょっと暗い印象を受けますが、実物を見ると、端正
な顔が非常にきれいだなぁと思えます。
ネットや写真でいろいろな国宝や建物などを「見る」ことはできますが、本物
から伝わる独特の迫力を「感じる」ことはできないでしょう。
ところで、東京国立博物館には数多くの国宝が保管されています。
その数があまりにも多いので、期間を限定して公開されています。
なので、全ての国宝を見るためには2ヶ月に1回は訪ねないと見られないこと
になります。
今回の渡辺崋山の絵も今週末には展示が終わってしまい、次はいつ見られるか
分かりません。
興味のある方はお早めに!
渡辺崋山45歳のときの傑作であるこの絵画。
ダヴィンチのモナリザやミレーの落ち輔拾いにも負けない感動を得られると思
います。