第57話 本願寺参戦

「攻めかかれ!」
 
 9月12日、ついに野田、福島にたてこもる敵を攻め立てた。
 信長は将軍義昭とともに海老江という村に本陣を構え、先陣のものに夜毎に土
 手を築かせ、城攻めを敢行した。

 パパパパァーーーーン

 「申し上げます! 根来、雑賀、湯川、紀伊から援軍2万到着いたしました」

 「よし、すぐに加勢するように伝えよ」
 
 「はっ!」

 こうしてさらに3000丁の鉄砲が城攻めに加わった。

 パパパパァーーーーン

 バンバンバンバン

 日夜に分かたず鉄砲の音が鳴り響き、天地を揺るがすばかりだった。

 「お館様に申し上げます! 野田、福島方から和睦の使者が参っております」

 「和睦は許さん。追い返せ! このまま兵糧攻めにいたす」

 「かしこまりました」

 ところ、変わって大坂本願寺。

 「申し上げます! 信長、野田、福島からの和睦の使者を追い返した模様」

 「何だと、それで奴はどうしている?」

 「どうやら力攻めを止め、野田、福島を兵糧攻めにしている様子です」

 「…まずいな。野田、福島が陥落したらこの本願寺も危うくなる」

 しばし、考える法主、顕如。

 「すぐに、野田、福島で一揆を起こさせるのだ」

 こうして、翌13日には大坂からひそかに兵を出し、楼岸、川口の2箇所に鉄
 砲を撃ちかけ、一揆を起こさせたが、あまり効果はなかった。

 「一揆は失敗いたしました」
 
 翌14日、本願寺顕如はさらに決断を迫られた。

 「よし、今より本願寺は信長と徹底的に戦おう! 信長のいる天満の森へ兵を
  向かわせるのだ!」

 こうして、野田、福島を救援すべく大坂より兵を繰り出した。

 「申し上げます! 大坂本願寺より兵が攻め寄せて参りました」

 「そうか、すぐに迎え撃て!」

 「おぉ!」

 両軍は春日井の堤で激突した。

 「命の惜しくない奴はかかって来い!」

 真っ先に立ち向かったのは佐々成政。
 続いて、土堤の中央を前田利家が、右手を中野又兵衛が、左手を野村、湯浅、
 毛利、金松が先を争って突き進んだ。

 このいくさで佐々成政が負傷し、野村が戦死した。

 <参考文献>

 ニュートンプレス:信長公記(太田牛一:原著 榊原潤:訳)
 角川ソフィア文庫:信長公記(奥野高広、岩沢愿彦 校注)

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