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【週刊 孫子の兵法】 第8号
「2 作戦篇 2.短期決戦」
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ソノ戦イヲ用イルヤ、勝ツモ久シケレバ、則(すなわ)チ兵ヲ鈍ラシ鋭ヲ挫(く
じ)ク。
城ヲ攻ムレバ、則チ力屈ス。
久シク師ヲ暴(さら)サバ、則チ国用足ラズ。
ソレ兵ヲ鈍ラシ鋭ヲ挫キ、力ヲ屈シ貨ヲツクサバ、則チ諸侯、ソノ弊ニ乗ジテ
起コラン。
智者アリトイエドモ、ソノ後ヲ善(よ)クスルコト能(あた)ワズ。
故ニ兵ハ拙速(せっそく)ヲ聞クモ、イマダ巧ノ久シキヲ賭(み)ザルナリ。
ソレ兵久シクシテ国利アルハ、イマダコレアラザルナリ。
故ニ尽(ことごと)ク用兵ノ害ヲ知ラザレバ、則チ尽ク用兵ノ利ヲ知ルコト能
ワザルナリ。
戦争をする際、勝利をしても長期に及んだ場合、軍は消耗し、士気も衰える。
城を攻めれば損害を受ける。
長期間軍を派遣すれば、国家財政も破綻する。
軍が消耗し、士気が衰え、勢力が減退し、経済が破綻すれば、周辺諸国がその
隙に乗じて攻め込んでくる。
こうなってしまっては、どんな智者がいようとも状況を好転させることはでき
ない。
だから、短期決戦をして成功した話は聞くが、長期戦になって成功した話を聞
いたことはない。
そもそも長期戦が国家に利益をもたらすことなどないのである。
ゆえに、戦争の弊害を知らなければ、戦争から得られる利益など分かるはずが
ないのである。
<解説>
戦争には費用がかかる。
戦争が長引けば長引くほどその費用は莫大なものになる。
その結果、国家は疲弊し、周辺諸国のえじきになってしまう。
だから、戦争をするからには短期間で勝負を決め、決して長期戦を戦ってはい
けないと孫子は説く。
その考えは本当に合理的だと思う。
つまり、ずるずる長引いてしまうような戦いなどするなと言っているのだ。
これを会社経営に当てはめると、赤字を垂れ流している事業を長期間放置して
いてはいけないことになる。
黒字の見込みがない事業を続けていれば、会社事態が危うくなる。
いつかはよくなる…そんな甘い考えは全く通用しないのである。
【参考文献】
『孫子の兵法』 守屋洋 三笠書房