皆さん、こんにちは。
 霧隠です。

 2/15に、武蔵国(埼玉県)は杉山城に縄張り図を作成に参りました。
 このお城、中世城郭の保存状態が大変すばらしく、その美しさは1級の芸術品
 と言ってもいいほどのお城です。

 今回は2回目ですが、すっかり虜になってしまったお城の一つです。
 最初の感想は“かわいいなぁ”だったのですが、今回、縄張り図を描こうと、
 じっくり縄張りを観察したところ、かわいいどころか、すごいお城だというこ
 とが判明。

 まったく自分のあさはかさを実感しました。
 なぜ、杉山城をかわいいと思ったかといいますと、大手からてくてく歩くと、
 いきなり空堀があるのですが、この深さが“ぱっと見”とても浅いからです。

 その深さは1〜2mほど。
 武州松山城の5〜10mの空堀と比べると、非常にちっちゃい印象を受けます。
 しかし、今回、本丸から実際に空堀を作図しようと実際によーく見てみると・・・

 本丸側の空堀(ガケ)はものすごい高さなのです!
 図に書くとこんな感じです。

 つまり、本丸に近づくにつれて、どんどんガケの高さが増していきます。
 ぱっと見は浅い空掘りも本丸に向かうためには、5m以上のガケを登らなけれ
 ばならないわけですから、かわいいどころではなく、攻め手はまさに命がけ。

 しかも、この微妙な段差が攻める側の不安度を大いにアップさせることでしょ
 う。
 大手から二の丸、二の丸から本丸が見えないのです!
 攻める側にとっては、どこまで攻めるか分からないのは非常に不安にさせるこ
 とでしょう。

 実際に、本丸から下の空堀を見下ろすとその高さに驚かされます。

 さらに、この杉山城、曲輪がものすごくたくさんちらばって存在しています。
 ・・・縄張りを描くのには、ひじょーにやっかいです。
 当然、攻めても迷ってしまうでしょう。

 そして、全ての曲輪を囲うように空堀が存在しています(多分)。

 今回は、のんびり家を出てきて、武蔵嵐山駅から徒歩で行ったら、40分もか
 かったりとお城についたのが、すでに3時過ぎ。
 結局本丸の輪郭だけを描いて、全ての曲輪を軽く歩いて、今回は下見というこ
 とに。

 しかし、今回の収穫は、角度が分かったことです!
 前回の武州松山城は比較的直角的なお城で、ベースが四角形だったので、ある 
 程度作図するのは簡単だったのですが、杉山城は微妙に角度がずれており、し
 かも、直角な場所はほとんどなく、いきなり途方にくれてしまいました。

 そこで、勘九郎さんに以前に教えていただいた、
 「まずは、北を決定し、固定すると楽」という言葉を思い出し、とりあえず、
 北を固定し、方位磁石を北にあわせて、現在の自分の進む方向の角度を出して、 
 その方向に作図を始めました。

 う〜ん、言葉ではうまく表現できませんが、例えば、

  北
  ↑

 として、実際の地形がこんな感じである場合、

 まず、方位磁石を北に向けながら、自分の進むべき方向に向く。
 そうすると

    /
 ↑/

 は北を「0°」と考えると大体45°(北東)になります。
 ですので、45°に例えば、10歩の距離があったら、10mm線を引きます。

 続いて、

  ↑ ___

 は、北から見ると90°(要は真東になります)。
 そして、その距離が同じく10歩ならば、そのまま10mm作図します。

 さらに、
      ↑
       \
        \
         \

 は、北「0°」に対して、135°(南東)になります。
 そして、15歩分あったら、15mm作図します。

 実際には、角度が30°だったり、220°だったりするのですが、北が固定
 されているので、角度も出しやすく、その方向に作図すればいいので、案外ス
 ムーズに作図でき、前回勘九郎さんが、方眼紙など頼らなくても大丈夫とおっ
 しゃっていたのも、今回初めて納得しました。

 この描き方だったら、方眼紙はむしろ邪魔な存在です。
 ということで、次回は白紙に作図してみよう!

 とはいえ、角度が分かっても、定規がなかったので、今回も誤差が生じ、本丸
 でさえも10歩以上の誤差が出て、ちゃんと作図できませんでした。

 とりあえず、適当にごまかして、本丸下の空堀を作図しようとしたのですが、
 この微妙な距離感がうまく表現できず、夕暮れも近くなったので、今回はこれ
 以上の作図を断念。

 次回は、朝早くから訪れて、せめて本丸、二の丸までは作図しよう!
 ・・・というより、いくら空掘りの美しさにほれたからといって、いきなり曲
 輪が一杯&カーブしまくりの杉山城の縄張り図を作成しようというのは無謀だ 
 なぁと思いました(^^;

 最初は、やはり単郭のお城を描くのがいいのだと再認識。
 でも、好きこそ物の上手なれと自分を励まして、次回も懲りずに杉山城に再チ
 ャレンジしてみようと思います。

 それと、今回は日が暮れていたので写真もあきらめました。
 次回は、多少の縄張り図と写真をご紹介できるようにがんばりたいと思います。

 そうそう、この杉山城、地元の方の努力でヤブや竹が伐採されており、非常に
 見晴らしがよく、遺構もしっかり確認できます。

 ただ、車でお越しの際には、微妙に分かりにくいです。
 地図はこんな感じですが、

 http://map.yahoo.co.jp/pl?la=1&sc=4&nl=36.3.30.767&el=139.18.55.117&C E.x=247&CE.y=256

 あの山が杉山城だというのは分かるのですが、なかなか登り口が分かりません。
 ポイントは、天台宗「積善寺」です。
 迷ったら、地元の方に聞いてみましょう。
 ちなみに、お寺の入り口はこれまた微妙に分かりにくいです。

 積善寺の奥が杉山城の登り口になります。

 さぁて、なかなか奥が深い縄張り図。
 次回はさらに腕を上げたいです!
 ・・・って、そんなに簡単にはレベルは上がりませんが(^^;
 まだまだ、縄張りの道は険しく遠いっす。

 それでは〜

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