異常巻のアンモナイト(ニッポニテス)の発掘地



登録運動の有無:なし

登録の可能性評価(低)

所在地:北海道 苫前郡羽幌町羽幌川流域、宗谷郡猿払村上猿払セキタンベツ川、留萌郡小平町、中川郡中川町佐久安平志内川、天塩郡遠別町ウッツ川、空知郡南富良野町金山、勇払郡の占冠村金山峠・むかわ町(旧穂別町)シサヌシベ川、稚内市の宗谷岬・東浦、浦河郡浦河町井寒台、厚岸郡の浜中町・厚岸町


【世界遺産に登録できるか?】
  北海道からは多くのアンモナイト化石が発掘されていますが、
白亜紀後期チューロニアン期〜コニアシアン期の白亜系蝦夷層群から、 この異常巻アンモナイトが多く見つかっていることは専門家以外にはあまり知られていません。 この異常巻アンモナイトは 1904年に矢部長克によって初めて世界に紹介されましたが、 最初は正常巻アンモナイトの奇形種ではないかと思われたりもしました。 しかしその後こういったアンモナイトはあちこちで発見され、 現在ではこの異常巻アンモナイトは樺太、 カムチャッカ半島、 北米にまで分布していることが判っています。 そしてニッポニテス属として分類され、 三種一変種が見つかっています。 しかし日本で発見されるニッポニテス・ミラビリス(Nipponites mirabilis)はこの中でも特に顕著な異常巻を示す種です。 現在では異常巻の原因についてさまざまな角度から研究が進み、 なぜ異常巻を起こしたのかについて説得力ある科学的仮説もあります。

  ニッポニテスは、 主に日本でのみ多く発掘される化石の中で最も有名なものであると思います。 この化石が多く見つかる代表的な発掘地が世界遺産になるのはまず無理でしょうが、 もう少し知名度が出てもいいと感じ、 ここに紹介しました。(著=収斂)

2003/02/08



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