吉備の文化財(造山古墳や作山古墳を含む) 登録運動の有無:なし 登録の可能性評価:★★★(高) 所在地:岡山県岡山市、総社市 |
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【世界遺産に登録できるか?】 私は岡山県、 それも岡山市周辺にはいい文化財が多く残っていると考えています。 特に吉備路と呼ばれる一帯は観光道路も整備され、 吉備津神社(本殿と拝殿は国宝、回廊は400mもある)、 造山古墳(全国の前方後円墳で第4位:全長350m、高さ24m)や 作山古墳(全国の前方後円墳で第9位:全長286m)、 備中国分寺(岡山県内唯一の五重塔で国指定重文)、 宝福寺(幼少の雪舟が修行した寺で三重塔は国指定重文) など素晴らしい物件が集中しています。 なお吉備路は岡山駅から西に10キロくらいしか離れていません。 他にも岡山県には意外なほど素晴らしい物件が多いのに驚かされます。 例えば倉敷(岡山駅の西南西15〜18キロ)、 世界遺産運動を始めた旧閑谷学校(岡山駅の東北東約30キロ)、 備中松山城(高梁市:岡山駅の西北西約35キロ)、 吹屋(伝建地区:高梁の北西約20キロ)などです。 他にも小さな伝建地区や美観地区が周辺にいくつもあります。 ただ残念なのはこういった文化財が広範囲に散らばっている点です。 ですからまとめて世界遺産にするという訳にはいかないでしょうが、 これらがもうちょっと密集して存在していたら世界遺産候補になれる物件でしょう。 ですから私の考えでは、 まず吉備路・倉敷・岡山後楽園(そのうち岡山城も完全に復元する)の三角形地域の観光化を集中的に行います。 そして次に、 来た観光客が少し離れた旧閑谷学校や吹屋や新見にも足を運ばせるように、 効率の良い交通手段とサービスの提供という、 ソフトとハードの両面を整備します。 たしかに吉備路はそれなりに整備されていますが、 他地域では少なからず課題もあると思います。 例えば、 私の経験では岡山駅からの鉄道路線は複雑すぎると思います。 岡山駅からは山陽本線のほかに伯備線や吉備線や津山線や瀬戸大橋線といったローカル線があり、 また東岡山駅からは山陽本線とは別に赤穂線が延びています。 もう少し効率のいい路線の整備ができないものだろうかと感じます。 貴重な文化財が点在しているというのは、 観光客にとっては大変ですが、 逆に考えたら、 旅行者がそれぞれの目的地に着くまでに、 岡山の風景を見る時間が多いということでもあります。 それを逆手にとって都市の美観を充実させ、 観光客に満足感を与えることが出来たら、 間違いなくリピーターも増えることでしょう。 そういう戦略でもって観光開発をしていただきたいものです。(著=収斂) 2003/03/24 |
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