トカラ列島の悪石島の仮面神ボゼ(無形文化遺産) 登録運動の有無:なし 登録の可能性評価:★(低) 伝承地:鹿児島県鹿児島郡十島村 |
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【無形文化遺産として登録できるか?】 仮面神ボゼは、 世間で全くといっていいくらい知名度の無い風習でしょう。 これは鹿児島県のトカラ列島の中でも悪石島にだけ伝わる風習です。 仮面神ボゼは旧暦7月15日の盆の行事に登場し、 村の安泰と病気や悪魔払いをする善悪未分化の神ですが、 起源などの詳細については記述が無いので全く不明です。 ただこの仮面神ボゼに仏教などの影響がほとんど感じられないことは確かであり、 起源が沖縄や中国ではなく、 むしろ東南アジアなどの南方にあるのはほぼ間違いありません。 おそらく縄文時代に南方から日本に渡って来た民族の原始的な風習の名残でしょう。 また仮面神ボゼは琉球王朝成立以前の沖縄・奄美の宗教文化そのものである可能性もあります。 日本書紀や古事記には奄美から大和朝廷に朝貢があった記述が出てきますが、 その当時の奄美や鹿児島の隼人などはこういった文化をもっていたのかもしれません。 仮面神ボゼのような独特の風習が、 わりと古くから中央集権的に文化が進んだ中国や日本の影響を受けず、 また琉球時代も生き残ってきたということは奇跡的なことです。 というわけで無形文化遺産の可能性が少し感じられます。(著=収斂) 2003/02/08 |
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