ポート・ロイヤル
Port Royal


国名 ジャマイカ
分類

文化遺産

所在地 首都キングストンの南およそ5km


審議歴
1987年 暫定リストに記載。
1988年 不登録 (詳細不明)
1995年以前 暫定リストより削除。


 



写真提供=澤田高宏さん(ジャマイカの風
   

解説/文=収斂さん+浦に〜と
  ポート・ロイヤルは17世紀をとおして、スペイン人の船乗りにとって、カリブ海沿岸で最も悪名をとどろかせた都市の一つだった。それはスペインの船を襲うイギリス系の海賊の本拠地だったからである。海賊はカリブ海を行き交う商船を襲い、金銀財宝をうばっていた。1655年、ジャマイカが英国の植民地になると、ポート・ロイヤルは英王室公認の海賊の本拠地となり、皮肉にもさらに繁栄した。ポート・ロイヤルはそれら財宝を英国へ持ち帰る前に、一時たくわえるためにも使われた。そして防備のため、1656年にはチャールズ砦(Fort Charles)が建設された。
  しかし1692年の大地震と、それによる津波のため、市街地の3分の2が跡形もなく消滅してしまう。現在、これらの地区は浅い海底に沈んだままで、海底にある考古学的遺跡としては、世界で最も貴重なものの一つに数えられている。
  現在のポート・ロイヤルには、海から引き上げられた17世紀の考古学的資料や財宝を展示した博物館がつくられている。また18世紀のオルガン、シャンデリアと、ヘンリー・モルガン卿が寄贈した聖体受けなどが現存するセント・ピーター教会も有名だ。この教会には、1692年の地震で津波に飲み込まれながら奇跡的に生還した Louis Galdy の墓があり、いまでも奇跡として語られている






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