解説/文=収斂さん
コロンビアの首都サンタ・フェ・デ・ボゴタはアンデス山脈の東部、標高2,600mの高地にある。そのため赤道直下でありながら気温は温暖ですごしやすい。街の歴史は古く、16世紀にスペイン人が入植するまで、ここにはチブチャ族の都市があった。チブチャ族長は常に黄金を身にまとっていたため、エル・ドラード伝説はここサンタ・フェ・デ・ボゴタが発祥といわれる。そのためスペイン人の侵攻・略奪もひどく、当時の遺跡は少なく、むしろスペイン統治下に多く建設されたコロニアル建築が多く見られる。
ボリバール広場
南米解放の父といわれるシモン・ボリバールの像が立つ。周囲は国会議事堂や市庁舎、カテドラルが並び、サンタ・フェ・デ・ボゴタの象徴である。
大統領官邸と国会議事堂
新古典主義様式の立派な建物で、1847年に建設され、現在のものは1920年の改修による。
カテドラル
ボリバール広場の東にあるカトリック寺院で、カテドラル(Catedral
de
Primada)、サグラリオ礼拝堂(Capillla
del
Sagrario)、大司教の館(Palacio
Cardenalicio)が並んで建っている。カテドラルは1811年完成で内部装飾が素晴らしく、とくに銀で装飾された祭壇は有名である。サグラリオ礼拝堂は18世紀初頭の建造で、バロック様式をしている。また大司教の館も植民地時代に建設されたものである。
シモン・ボリバール邸
1820年にコロンビアを独立させた功労者で、コロンビアの国民的英雄でもあるシモン・ボリバールの自邸を資料館にしたもの。彼の自筆の手紙や資料、軍服、日用の品などが保存されている。
サン・フランシスコ教会
16世紀半ばに建設が始まり1640年に完成した教会。外観は質素だが、教会内部の装飾は素晴らしく、一級の資料である。
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