カイエトゥール国立公園
Kaieteur National Park


国名 ガイアナ
分類

自然遺産

所在地 首都ジョージタウンの南西およそ240km


審議歴
2001年 辞退 … ビューロー会議で「不登録」との評価を受け、辞退した。本物件を調査したIUCNの見解では、世界遺産への登録基準を満たしていないとのことである。
ガイアナ政府が本物件に適用した基準(10)について、IUCNは、ギアナ楯状地の中高度森林の好例であることを認めている。ジャガー、オオカワウソ(IUCNレッドリスト「絶滅危惧種」指定)、オウギワシなど絶滅のおそれのある動物の生息地でもある。しかし、同地域ですでに世界遺産に登録されている場所に比べ、規模や多様性の点で劣る。(面積および植物・哺乳類・鳥類の種数は、カナイマ国立公園[ベネズエラ・94年登録]が3万平方キロで4000〜5000種・118種・550種、中央スリナム自然保護区[スリナム・00年登録]が1万6000平方キロで6000種・110種・400種。対する本物件は、630平方キロで1100種・53種・187種)。よってIUCNは、本物件は(10)に該当しないと判断した。
また、ガイアナの推薦書では触れられていないが、基準(7)の適用も考えられなくはない。カイエトゥール滝は本物件で最大の見どころであり、国のシンボルの一つにもなっている。だが、こちらも、イグアス国立公園(アルゼンチン・84年登録/ブラジル・86年登録)、ヴィクトリア滝(ザンビア/ジンバブエ・89年登録)、カナディアンロッキー山岳公園群(カナダ・84年登録)、ナハニ国立公園(カナダ・78年登録)など、ほかの世界遺産登録地に、より印象的な滝が含まれていることから、適用はできないだろう。
本物件は暫定リストへの記載歴はない(2008年現在)


 



写真提供=澤田高宏さん
ジャマイカの風
   

解説
  ガイアナは国土の8割が未開とされる。その広大な森林国土のほぼ中心に、カイエトゥール国立公園がある。面積はおよそ630平方kmにもなり、ポタロ川流域の高原・森林・低木林のなかに、固有種を含む多くの生物種を守っている。
  カイエトゥールにおける動植物の豊富さはガイアナ国内においても特筆に価するものだが、ここのメインは公園のほぼ中央に位置するカイエトゥール滝である。ポタロ川の断崖に突き出した岩盤上から滝が流れ落ち、落差226mは、一段の滝として世界一と言われる規模である






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