解説
オクサス川とコクチャ川の分岐点にある古代都市アイ・ハヌムは、中央アジアを支配したギリシア系のバクトリア王国の都として、紀元前4世紀末に建設されたと考えられている。その地勢が優れた自然の要塞をなしており、王国にとって重要な戦略上の拠点だった。遺跡が発見されたのは20世紀半ばで、以来バクトリアの典型的な都市遺構と見なされている。
古代ギリシア人によるこの都市は、高台の神殿地域と低地の住宅・公共地域の2つの部分からなり、王宮や寺院のほか防御設備や、遺跡の南を流れるコクチャ川からの水道施設も見つかっている。また出土品にはモザイク画や碑文、象牙製品や黄金製品、銅製品などがあり、他地域との交流が盛んだったことをうかがわせる。
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