解説/文=収斂さん
タルタオ国立公園は、タイ南部インド洋に広がる多島海を保護するため、同国初の海洋国立公園として指定された(1974)。広さは1,490平方キロであり、その中に51の島が存在しているが、主にタルタオ(Tarutao)とアダン・ラウィ諸島(Mu
Ko
Adang-Rawi)の2つの区域に区分されている。
その中でもタルタオ島はこの海洋公園の中で最大の島で、美しいサンゴ礁や海洋生態系が見られる貴重な場所だが、かってはこの島に長期受刑者や政治犯のための監獄が置かれていた。そういった暗い歴史をもつ建造物は、タロ・ウダン(Talo
Udang)湾やタロ・ワオ(Talo
Wao)湾などにいまも残っている。現在は公園管理事務所が、この島のファンテ・マラカ(Phante
Malaka)湾に置かれ、素晴らしいビーチが多く存在する観光の島になっている。また
Ao
Mo
Lae、Ao
Sonなど、島内には滝や洞窟が多く、そのうちのいくつかは観光名所にもなっている。
アダン・ラウィ諸島はタルタオ島から40キロほど西にある群島で、複雑な海洋生態系が見られる美しい海であるばかりでなく、ウミガメの産卵場所としても有名だ。さらにこの一帯には、海洋漂流民であるチャオ・レー(Chao
Le)の人々が住んでおり、文化的・民俗的にも独特である。
なお、ウミガメの産卵場所としては、タルタオ国立公園内の島の一つであるカイ島(Ko
Khai)なんかも有名である。
参考サイト
http://www.geocities.com/TheTropics/Cabana/1654/tarutao.htm
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