インダスカワイルカ保護区
Indus Dolphin Reserve


国名 パキスタン
分類 自然遺産
所在地 パキスタン南部。カラチの北北東およそ370km


審議歴
1982年 登録延期 … 遺産の完全性に関する追加情報の提出などが求められている。
本物件は暫定リストへの掲載歴はない(2008年現在)


解説
  インダスカワイルカはかつて、インダス川のヒマラヤ源流から河口部、さらに主な支流にも広く分布していた、ごくふつうに見られる生物だった。しかし20世紀初頭に始まったダム建設が生息地を分断してしまい、行動をさまたげ、さらに
イルカ油目当ての漁で数が減ってしまった。現在ではほとんどのカワイルカが、シンド州のサッカル・ダムとグッドゥ・ダムの間で生き延びている。2つのダムに挟まれた水域は1974年、保護区に指定された。
  インダスカワイルカはクジラ目カワイルカ科に分類され、淡水性、体長は2m強。にごった川に住んでいるため、目は退化し水晶体がない。光の有無しか感知できないので、超音波にたよって生活している。地球上に残り600頭ともいわれ、全78種あるクジラ目の生物の中で、最も絶滅の危機にひんしている。



参考文献
『動物大百科2 海生哺乳類』 平凡社、1986






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