解説/情報提供=収斂さん
古代アイルランドの政治と宗教の中心地で、北アイルランドで最も重要な古代遺跡。周囲を土塁と濠に囲まれた丘の上に2つの石塚があり、それは防衛用の砦というより、むしろ宗教的な場だったと思われる。2つの石塚のうち片方しか発掘されていないが、それは直径およそ40mで無数の柱の跡があり、巨大な木造建造物の存在を示す。建造は紀元前100年ごろだが、近くで発掘された居住区は紀元前300年ごろにまでさかのぼる。
ナヴァンは発掘がまだ完全ではないので不明な点も多いが、青銅器時代から鉄器時代にかけてのさまざまな遺物が出土しており、古代アイルランドの宗教形態を伝える。このナヴァン要塞はすでに紀元2世紀、歴史家プトレマイオスが彼の地図に記し、8世紀ごろにはアイルランドの修道院も記録に残した。
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