解説
イタリア中部、テルニ付近にある石化した森林。鮮新世(1200万年前〜300万年前)、現在のチッタ・ディ・カステロ(Citta
di Castello)からスポレト(Spolet)までのテルニ峡谷には一つの大きな湖が存在したが、その周囲にあった木々が石化したもの。現生のジャイアント・セコイアの近縁種と思われている。
湖水が引いたあと、一帯に堆積した砂や粘土に埋もれた木々は、上部は折れて失われたものの、株は状態よく保存され化石になった。火山活動による植物の石化ではない、このタイプの化石森林は世界でも3カ所でしか見つかっておらず、大変貴重なものである。しかもそれは傷つきやすいため、劣化する前に最善の保護策を立てなくてはならない状況にある。
現地情報/寄稿=遊歩道さん
Foresta Fossile di Dunarobba のインフォメーションセンターのわき道を数百メートル下ると車止めの入り口にあたり、さらに進むと鍵で閉ざされたフェンスがあります。ここから先はすべて、ガイド同伴でなければ入場は不可です(通常45分程度)。
石化したものもあり(右写真)、内部がまだ木質が実際に残っているものもあります。直径も3mから、15m以上のものもあるようです。写真のとおり風雨を防いでいる状態ですが、蛾が産卵のため穴をつくり、被害が深刻化しています。
参考サイト
http://www.forestafossile.it/
ヨーロッパ・北米の裏世界遺産目次へ
裏世界遺産の館目次へ
|