サントリーニ島アクロティリの考古遺跡
Archaeological site of Akrotiri in Santorin

国名 ギリシア
分類 文化遺産
所在地 エーゲ海南部に浮かぶサントリーニ(ティラ)島の南部


審議歴
1985年 暫定リストに記載。
1989年 登録延期 … 推薦範囲をサントリーニ島全域に広げて、暫定リスト記載の「ティラ考古遺跡」「イアとフィラの村落群」を含んで、一括して推薦する必要がある。また、その際には島全体の保護に関するすべての必要な情報を提出しなくてはいけない。さらにビューロー委員会では、この遺産に自然遺産の価値も追加できるか、IUCNに評価を求めるとした。なお、アクロティリ遺跡は、登録基準(1)(4)に該当するものとして登録推薦されていた
なお「イアとフィラの村落群」「ティラ考古遺跡」は、いずれも1996年、暫定リストから削除された。
2002年 暫定リストより削除


 


 ▲アクロティリの考古遺跡


 ▲イアの村落(89年当時、暫定リスト記載)

写真提供=橋本雅典さん
weblogikos::ギリシャ徒然
   

解説
  エーゲ海の島々を象徴する白い家が、急斜面の崖に立ち並ぶサントリーニ島(ギリシア名ティラ島)。島は大きな三日月形をしているが、これはかつての火山の外縁である。紀元前1550年ごろ、島の中央にあった火山が噴火し、山腹を吹き飛ばして、いま見るようなサントリーニ島が形成された。アクロティリ遺跡は、このときの噴火で埋没した古代都市の遺跡といわれる。
  いまから30004000年前に栄えたミノア文明は、エーゲ海を代表する高度な古代文明だった。その著しい証左となるのがアクロティリ遺跡で、50メートル近い灰や軽石におおわれ、それが幸いして当時の町が良好に残された。遺跡は「エーゲ海のポンペイ」と呼ばれるほどだ。
  発掘が開始されたのは1974年。以来、優れた芸術性を示す壁画のほか、土器、商店、倉庫などが姿を現わした。都市のあまりの巨大さは目をみはるばかりで、幻の「アトランティス島」はここだったのではないかという説も浮上するほどだった。ちなみに貴金属や人骨は見つかっておらず、島民が町を捨てた後に噴火・埋没したものと考えられている。






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