解説
スロバキア北部の山岳地帯にあるキスツェとオラヴァの鉄道は、林産物の輸送を目的として1918年に敷設された。もともとキスツェ地方とオラヴァ地方の鉄道は別の路線であり、26年に標高900m超の山岳地帯を越えて一つにつながり、スロバキアにおける重要な輸送鉄道となった。急峻な山中での敷設技術にはすばらしいものがあり、傾斜を克服するための特徴的な構造物として、急カーブが活用された。
69年に操業を停止してからは、施設の撤去が進んだが、特徴的な線区は文化財指定された。91年からはこの地方の博物館で復元が始まり、
20世紀初頭につくられた年代物の蒸気機関車も動態保存されている。(キスツェ=オラヴァ鉄道の動力は蒸気機関車だった)。いまは短い距離ながらも、観光客を乗せて運行している。
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