神聖な山々(スヴィアティ・ガリー)
Holy Tops (Svyati Gory)

国名 ウクライナ
分類 自然遺産
所在地 首都キエフの東およそ600km


審議歴
2001年 不登録 … スヴィアティ・ガリーは、ウクライナのステップ気候帯に広がる森林地帯にある。激しく工業化・住宅化が進められたドネツ川流域において、原始の植生を留める最後の場所であり、ここの保全はきわめて意義深いことだ。しかしながら推薦範囲は人為的影響が大きく、原生状態はごく限られた地域にしか残っていない。
また、本物件は登録基準(7)(8)(10)に該当するものとして登録推薦されたが、IUCNはいずれの基準にも該当しないと判断した。(例えば基準(10)に関しては、本物件内で観察される稀少種や絶滅危惧種は周辺地域でも見ることができるため該当しない、と評された)。
本物件は暫定リストへの掲載歴はない(2008年現在)


解説/文=収斂さん
  スヴィアティ・ガリー(Svyati Gory)は神聖な山地(Saint Mountains, Holy Tops)という意味で、周辺一帯は1997年にウクライナの国立公園に指定された(National Parks Azov-Sivash)。現在、生態環境・天然資源省(Ministry of Ecology and Natural Resources)の管轄下に置かれている。
  保護政策は北ドネツ川(Siverskyi Donets)に沿ったエリアを中心に行われている。主な生態系は典型的な亜寒帯の森林だが、そのなかに白亜紀からの生きた化石のマツの仲間の群落がみられ、生物学的に極めて貴重とされている。
  この公園は、国立公園に指定される前から、自然による治癒効果をねらったリゾート開発が盛んだった。そのため公園内には179もの健康リゾート施設があり、自然環境への悪影響が心配されている。そのためウクライナ政府はスヴィアティ・ガリーを、ほかの国立公園である Vyzhnytskyi、Podilski Tovtry とともに、重点的に保護政策を進めている。



参考サイト
http://oregonstate.edu/~peremysv/ukraine/reserve1.htm






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