解説
ドニエプル川両岸の低丘陵と中州の島々からなり、2つの自然保護区を中心とした142平方キロが世界遺産に推薦された。標高80〜255メートルの低丘陵は、沖積層や飛砂が堆積してできた氾濫原の段丘に由来する。また、河岸地形は地学的にも興味深い特徴なものだ。氷河期が終わると高原には森林が発達したが、それらは19世紀に伐採された。そうして開けた土地は風雨の浸食作用を受け、300もの峡谷が網目状に密集する景観が生まれた。
20世紀になってから再び植林が進められ、現在のカニフ丘陵では、沖積地帯の森林(ドニエプル川の中州)や、草原・森林(両岸)などが見られる。その多様な環境はさまざまな植物を育み、ここでは実に1000種もの維管束植物を見ることができる。動物相も比較的多様で、渡り鳥の中継点にもなっている。しかしながらカニフ丘陵は人為的な改変も大きく、植林地や農業地は広大である。
参考ウェブサイト
http://whc.unesco.org/archive/2001/whc-01-conf208-inf12e.pdf
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