解説/文=収斂さん Thouzon
Cave (Grottes de Thouzon) ※世界遺産の推薦対象外
Thouzon洞窟は1902年に、狩猟をしていた付近の住民が偶然発見した。この洞窟は発見直後に調査が行われ、研究調査以外の目的での立ち入りが禁止されたおかげで、鍾乳洞内部の環境はきわめて良好である。ただし現在は観光用に一部開放されている。この洞窟の最大の特徴は、地殻変動で局所的に古い石灰岩地層が隆起した結果、断層地塊という一種の離層の中に洞窟が形成されている点である。そのため、周囲よりも古い白亜紀(cretaceous
period)の石灰岩層であり、化石も多く見つかっている。このThouzon洞窟は美しさの点でも一級で、黄金の筒(golden
fistulous)と呼ばれる、中空状に発達した鍾乳石は有名である。
Trabuc Cave (Grottes de Trabuc) ※世界遺産の推薦対象外
ユゼス(Uzes)の西にある。大きなホールが形成されている。
The Cave of Saint-Marcel-d’Ardeche (Grottes de
Saint-Marcel-d'Ardeche) ※世界遺産の推薦対象外
サン・マルセル洞窟(Saint-Marcel)は、ブール・サン・タンデオル(Bourg
Saint-Andeol)の西にあり、Bidon、サン・マルセル(Saint-Marcel)、サン・マルタン(Saint-Martin)の三つの町のほぼ中央付近に位置している。この一帯には、景勝地として有名なアルデーシュ渓谷(Ardeche)があり、サン・マルセル洞窟はそうした石灰岩質の地下に発達した鍾乳洞である。この洞窟は1835年に発見されたが、地質学上、非常に重要な洞窟とされており、最近まで一般の人の立ち入りは禁止されていた。洞窟の長さは40キロ以上とされている。洞窟内部には滝や鍾乳石が多く発達している。
Cocaliere Cave (Grotte la Cocaliere) ※世界遺産の推薦対象外
アルルの北の、St. Paul le Jeune と St.
Ambroixの町のほぼ中央付近にある。フランスの鍾乳洞の中でも三本指に入る美しい洞窟とされているが、残念ながら現在は鍾乳洞の観光が進んでいる。たとえば、洞窟内の一部には観光列車までもが敷設されている。鍾乳石の種類は豊富で、sheets,
pearls crystal basins などが見られる。この洞窟からは、石器時代の人類の痕跡も発見されている。
Choranche Cave (Grottes de Choranche)
グルノーブル(Grenoble)とヴァレンス(Valence)の中間にある。7000万年以上の歳月をかけて成長した鍾乳洞で、無数のつららのような鍾乳石(crystalline
stalactites)と、カテドラル・ホール(the
Cathedral Hole)と名づけられた大きな鍾乳石が有名である。また洞窟内の環境に適応した、目が退化した希少な生物も生息している。
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