【キリのコメント18】
ええと、まず最初に、このお話の前に、妻問いの歌があったのですが、敢えて
割愛しています。
物語の進行に必要ないと思ったからです。
ご了承くださいませ。
さて、アシハラナカツクニを支配することになったオオクニヌシは悩みます。
一人でこの国を治めることができるのだろうかと…
そんな中、海から近づく一人の神。
その姿は、ガガイモの実の船(長さ10センチほどの楕円形の実を割ると舟の
形になるそうです)に乗っていることから、ちっちゃいことが分かります。
オオクニヌシが名を尋ねても、答えず、周りにいる神々に聞いても、誰もこの
神のことを知りません。
そんななか、ヒキガエル(古名:谷蟆(たにぐく)がクエビコなら知っている
のではと発言します。
クエビコ(崩え彦)はカカシの古名だそうです。
古代社会にもすでにカカシがいたのですね。
ちょっと驚きました。
逆に最近の日本にはカカシは少なくなったのかもしれませんね。
クエビコは、この神はスクナビコナノカミで、カミムスヒノカミの子供である
といいます。
カミムスヒノカミは、神々の誕生で、三番目に生まれた神です。
最初の神が、アメノミナカヌシノカミ(天之御中主神)。
二番目に生まれたのが、タカミムスヒノカミ(高御産巣日神)。
そして、三番目がこのカミムスヒノカミ(神産巣日神)。
最初のアメノミナカヌシは、古事記中にその後一切出てきませんが、二番目の
タカミムスヒノカミはこの後、アマテラスと一緒に高天の原に出てきます。
カミムスヒノカミは、すでにスサノオがオオケツヒメを殺した際にも、その種
を拾う役で出てきます。
また、オオクニヌシがまだオオナムヂと呼ばれ、兄弟神から虐殺されたときに
も、彼の命を助けます。
どうやら、タカミムスヒノカミは大和朝廷のアマテラス系の神で、カミムスヒ
ノカミは出雲系の神になるようです。
一説によると、アマテラス以前の高天の原を主宰していたのが、タカミムスヒ
ノカミともいわれています。
アマテラス以前のさらに古代の神なのでしょうね。
話をスクナビコナに戻します。
彼は、カミムスヒノカミの手の指の間からもれこぼれた子供だそうです。
さて、皆さん、ここで手を見ましょう!
…スクナビコナがいかにちっちゃいかこれでイメージできると思います。
彼は、父、カミムスヒノカミにオオクニヌシと兄弟になり(義兄弟ですね)、一
緒にアシハラナカツクニを治めるように命じられます。
ところが、スクナビコナは国がまだ完成していないのに、常世国に行ってしま
います。
どうして途中で帰っていってしまったかは謎ですが、この海のかなたからやっ
てきて、また海のかなたに去っていく神については、海のかなたの異郷ニライ
カナイから豊穣をもたらすとされる、沖縄の穀霊信仰と合い通じるものがある
そうです。
スクナビコナが去った後、また不安になったオオクニヌシのもとに、光り輝く
神が、私を祭れば国つくりを協力しようと言ってやってきます。
これは三輪山に祭られている「大神神社(おおみわじんじゃ)」です。
今まで三輪山の神は誰なのだろうと思っていましたが、古事記に出てくる神な
のですね。
現在、HPを見ると、この三輪山にいる神は、オオクニヌシのことになってい
ますが、古事記の話を見ると、別の神になりますが、いつしか、同一神になっ
たのでしょうね。
こうして、国つくりが再開されるのですが、このアシハラナカツクニに最大の
ピンチが訪れます。
高天の原にいるアマテラスがこのできあがりつつあるアシハラナカツクニを支
配しようとするからです。
さて、アマテラスは、どのようにオオクニヌシの支配する、このアシハラナカ
ツクニを手に入れるのでしょうか。
次回は、「アメノホヒカミとアメノワカヒコ」のお話をご紹介します。
それでは〜