【キリのコメント20】

 アメノホヒノカミに続いて、アメノワカヒコもいつまでたっても帰ってこない。
 今度は、どうしてアメノワカヒコが戻ってこないのか、尋ねに行きます。
 
 その使者は、ナキメという名の雉です。
 ナキメは、アマテラスからの「どうして何の連絡もないのだ」という伝言を伝
 えます。

 このとき、アメノサグメという者が、アメノワカコヒにこれは不吉なので、こ
 の雉を射殺しなさいといいます。

 アメノワカヒコは、この鳥がアマテラスからの使者だというのを当然知ってい
 たはずです。

 にもかかわらず、アマテラスから授かった弓矢で射殺してしまいます。
 このときの弓矢の名前が、授かったときの弓矢と名前が違うのは何でだろう〜

 さて、あわれナキメは射殺されてしまいますが、その矢はナキメの体を貫通し
 て、そのまま天に向かい、高天原の天の安河にいるアマテラス、タカギノカミ
 のところまで飛んでいきます。

 さぞかしビックリしたことでしょうね。

 しかも、その矢がアメノワカヒコに授けた矢だったのですから!

 血がついている矢を見たタカギノカミ(ここで、急に名前が変わりますが)は、
 この矢をアメノワカヒコに投げ返します。

 アメノワカヒコがどのような気持ちでこの矢を打ったかで、その矢の行方が決
 まるようにして…

 それは、アメノワカヒコが悪しき神を打ったのならば、アメノワカヒコにあた
 らない。
 しかし、きたなき心を持って打ったならば、アメノワカヒコに命中して死ね!
 という呪いをかけて…

 天の安河から放たれた矢は、そのまま朝の寝床にいたアメノワカヒコの胸にあ
 たり、絶命します。

 この天に向かって矢を放ち、その矢が返ってきて射殺されてしまうのは、聖書
 の「ニムロッド」の説話でも出てきます。
 神を信じないニムロッドは、神を狙って天に向かって矢を放ち、神の投げ返し
 た矢に胸板を貫かれたそうです。

 この説話がインドに伝えられ、中国や東南アジアに伝えられ、日本にも伝わっ
 たのだろうとも言われています。

 葦原中国を支配しようとしたアメノワカヒコは、それがアマテラスへの反抗で
 あるのを知った上で、敢えて弓矢を放ったのでしょうか?
 この国を支配するための宣戦布告として…

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