【キリのコメント27】

 いよいよ天孫、ニニギノミコトの降臨のシーンです。
 まず、供に降臨する5人の神は、全て天の岩屋戸のシーンに出てきた神々です。

 続いて、アマテラスから三種の神器が渡されます。
 この三種の神器も天の岩屋戸のシーンで出てきていますね。
 (あ、草薙剣だけはこの後スサノオが追放された後、ヤマタノオロチの尻尾か
  ら手に入れますね)

 三種の神器とは、

 八尺の勾玉(ヤサカノマガダマ)
 八尺鏡(ヤタノカガミ)
 草薙剣(クサナギノケン)

 の3つで以後、天皇即位の際に必要になる重要なアイテムです。

 ここで、アマテラスは、八尺鏡を手渡すときに、

 「この鏡は専ら(もっぱら)我が御魂(みたま)として、吾(わ)が前を拝(い
  つ)くが如いつき奉(まつ)れ。」

 と言います。

 つまり、鏡はアマテラスの分身になる訳です。
 この鏡は古事記によると伊勢神宮の内宮に祭られているといいます。
 (伊勢神宮のHPでは確認できませんでした…)

 そういえば、神社によく鏡が祭られているのは、このお話と関連があるのでし
 ょうか?

 …という基本的なことも知らないのはお恥ずかしい限りですが(^^;

 5人の神の次に、3人の神を副えます。

 ここで、アメノイハトワケノカミは初めて出てくる神です。
 オモヒカネノカミは、アマテラスの祭りに関することを取り扱うように命じら
 れ、そのままアマテラスの分身である、鏡とともに、伊勢神宮の内宮に祭られ
 ていると書かれています。

 続いて、物語では書いていませんが、古事記では続いて、伊勢神宮の外宮に祭
 られるようになった、トユケノカミ(登由気神)のことが書かれています。
 このトユケノカミは、一説によると、イザナミが死に際に尿から生まれた神の
 子供、トヨウケビメノカミ(豊宇気毘賣神)のことだと言われています。

 さらに、タヂカラヲノカミは、伊勢の多気郡の佐那神社に祭られていると書か
 れています。

 また、この古事記は各豪族の祖神として、登場する神を紹介していますが、こ 
 こでは、藤原氏(まだ当時は中臣氏)がアメノコヤネノミコトの子孫だという
 ことだけ紹介して、他は割愛します。
 この神が我が祖先というような感じなのでしょうね。
 当然、天皇の祖神はアマテラスです。

 いよいよニニギノミコトが降臨するのですが、降臨した場所は、筑紫の日向の
 高千穂と書いていますが、実はこの場所は特定されていないようです。
 
 高千穂本来の意味は、高く積み上げた稲穂のことで、神霊が降下するところと
 思われたそうです。

 ここで、ニニギノミコトは穀霊と考えられており、収穫祭の祭場に積み上げら
 れた稲穂の上に、穀霊(ニニギノミコト)が天降るという信仰を描いたのでは
 と言われています。

 とはいえ、宮崎県西臼杵郡高千穂町と宮崎・鹿児島両県にまたがる高千穂峰が
 その伝説地ではないかという説も有名です。

 ただ、ニニギノミコトはこの後、鹿児島県の笠沙の岬のことを言っており、宮
 崎県に降臨しても距離的にはおかしくないですね。

 さて、ついにニニギノミコトが葦原中国に降臨しました。
 立派な宮殿もできました。
 
 いよいよ初代天皇の誕生か? と思いきや、まだしばらく神話の時代は続きま
 す。

 ちなみに、このような穀霊の性格を有する始祖王が、天上から地上の聖なる山
 の上に降臨するという型の伝承は、日本だけでなく、朝鮮の新羅の始祖王、赫
 居世の神話や加羅国の始祖王、首露王の神話にも語られており、朝鮮、満州な
 どの大陸の神話に広く分布されているそうです。
  
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