【キリのコメント35】
初代天皇、神武天皇の物語から古事記の世界は、神代の時代から人世の時代に
なりますが、日本書紀の記述にも、一書にいわく…という表記がなくなり、古
事記のように話がぶつ切りにならずに、一つのストーリーをつむいでいます。
今回の、神武天皇が熊野で気を失った際に、タケミカヅチから剣を授けられる
話は古事記、日本書紀ともに大きな差はございません。
話を要約すると、熊野にたどりついた神武天皇は、熊野の神、クマの姿を見て
気を失ってしまいます。
そのとき、剣を持った男が、その剣を神武天皇にかざすと神武天皇は気づきま
す。
そして、その剣で熊野の荒ぶる神々を平定します。
聞けば、その剣は、アマテラスが自分の子孫たちが苦しんでいるのを見て、一
度葦原中国を平定したタケミカヅチを遣わそうとするも、タケミカヅチは自分
がいかなくても、自分が平定したときに使った剣を授ければ大丈夫といい、そ
の男の倉に剣を落とします。
そして、その男は無事、剣を神武天皇に届けるわけです。
この剣が、フツノミタマで、石上神宮の祭神です。
ちなみに石上神宮は日本最古の神社だそうです。
そして、日本サッカーの守護神、もとい、キャラクター「ヤタガラス」の登場
です。
このヤタガラスは、熊野三山(本宮、新宮、那智)のミサキ神としての烏と関
係があるそうで、烏は古代中国では、太陽の象徴とされていたので、このヤタ
ガラスが先導するというのは、ミサキ神としての烏の信仰によったものだそう
です。
サッカーファンならご存知のこのヤタガラス、日本代表のユニホームには三本
足の烏が描かれています。
また、熊野三山の牛王宝印には、この四文字に群がる烏の絵が描いてあるそう
です。
さて、このヤタガラスによって神武天皇は、熊野から吉野に向かいます。
いよいよ神武天皇東遷の総仕上げです。
次々に大和地方の土着の豪族を征服する神武天皇の物語が続きます。