<第37話 カシハラノミヤ>
「うーーーーーーーーーーーーー」
「このうなり声はどこからするのか?」
「うーーーーーーーーーーーーー」
「どうやらあの岩屋の中から聞こえてきます」
「ちょっと様子を見てきてくれ」
「かしこまりました」
ここは奈良県桜井市忍阪の地。
「カムヤマトイハレビコ様、岩屋の中には尾の生えた大勢のつわものがおりま
す!」
「そのものたちが土雲(つちぐも)と呼ばれる一族か」
「そのようです」
「正面から攻めると我が方にも被害がでるな…。よし、こうしよう」
イハレビコは、ご馳走を用意させた。
「いいか、今からこの料理を土雲のいる岩屋にもって行く。そこで、お前たち
は料理人の服装をして料理を運ぶのだ」
「かしこまりました」
「そして、私が合図をしたら、隠しておいた大刀を取り出し、一斉に斬りつけ
よ!」
「おぉ!」
こうして土雲を打ち殺した。
続いて、トミビコを討ち、エシキ、オトシキも攻め滅ぼした。
「イハレビコ様!」
「そなたは?」
「私はニギハヤヒノミコト(邇芸速日命)と申します。天つ神の御子が天降り
されたと聞きましたので、私も天降って参りました。これが天つ神の子であ
る印です」
「そうですか。それはありがたい」
こうしてカムヤマトイハレビコは荒ぶる神たちを平定し畝傍山の橿原に宮殿を
建て、天下を治めた。
<参考文献>
岩波書店:古事記(倉野憲司校注)
講談社学術文庫:古事記(上)全訳注(次田真幸)
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*このページは古事記との違いや、さらに詳細な説明が書かれています。
お時間に余裕がございましたら、ご覧くださいませ。
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【次号予告クイズ】
Q37.神武天皇が結婚するイスケヨリヒメが神の子だというのが分かったの
か?
1.矢に変身した神から生まれたから
2.魚に変身した神から生まれたから
3.鳥に変身した神から生まれたから
答えは、次号を読めば分かります。
次号「イスケヨリヒメ」をお楽しみ〜