<第46話 ホムチワケノミコ2>

 出雲に着いて、大神の参拝を終えたホムチワケノミコを出迎えようと、キヒサ
 ツミ(岐比佐都美)は、青葉の茂った山のような飾り物の山を作ってその川下
 に立て、食事を奉ろうとした。

 「この川下に青葉の山のように見えるのは、山のように見えて山ではない。も
  しかしたら、出雲のアシハラシコヲノ大神を敬い祭っている神主の祭場では
  ないか?」

 「おぉ! 御子が言葉を発せられたぞ! すぐに天皇にお知らせせねば!」

 御子が言葉を話したことに喜んだ王たちは、すぐに早馬の急使を出し、天皇に
 伝えた。

 その後、御子は、ヒナガヒメ(肥長比賣)と契りを結ばれた。

 「う、ううん」

 寝床でふと、ヒメを覗き見ると…

 「う、うわぁぁ!」

 なんと、ヒメと思ったその少女の正体はへびだった。

 一目見て恐れをなした御子は、そこからすぐに逃げ出した。

 「お待ちください!」

 正体を見られたヒナガヒメは、悲しみながらも、海上を照らして船で追いかけ
 てくる。

 「い、急げ! 早く逃げるのだ!」

 それを見た御子はさらに必死に逃げ惑い、なんとか大和の国に逃げ帰ることが
 できた。

 一緒に逃げ帰ったアケタツノミコは天皇に復命した。

 「出雲の大神を参拝されたので、御子はしゃべれるようになりました。そこで、
  我々も帰ってきました」

 そこで、喜んだ天皇は、すぐにウナカミノミコを出雲に戻して、神殿を造らせ
 た。
 そして、天皇は、この御子にちなんで、鳥取部(ととりべ)、鳥甘部(とりかい
 べ)、品遅部(ほむじべ)、大湯坐(おおゆえ)、若湯坐(わかゆえ)を定めた。

 <参考文献>
 講談社学術文庫:古事記(上)全訳注(次田真幸)

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 【キリのコメント46】

 *このページは古事記との違いや、さらに詳細な説明が書かれています。
  お時間に余裕がございましたら、ご覧くださいませ。 

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