===================================
戦国の風雲児〜織田信長一代記〜 第2号 「信長元服」
===================================
「殿、駿河勢(今川義元)が、三河(愛知県東部)の正田原へ進軍して来た模
様です!」
「何っ! すぐに軍勢を揃えるのだ。安城は我が領土。なんとしても死守する
のだ!」
「ははっ!」
時は、天文11年(1542)8月上旬。
今川義元は、織田信秀が守る三河の安城城攻略に軍を動かした。
すぐに救援に向かう、信秀。
両軍は小豆坂にて対峙する。
駿河勢の先陣は、由原某。
「かかれっ!」
迎え撃つは、清洲勢の一人、那古野弥五郎。
「ひるむなっ!」
今川、織田ともに三度、四度と攻めかかり、合戦は一進一退の攻防を繰り広げ
る。
「那古野弥五郎、討ち取ったり!」
今川の先鋒、由原某の声が小豆坂にこだまする。
「何っ、弥五郎殿が、討ち取られたと。ううむ、ここは一旦引くしかあるまい。」
結局、この戦いは、今川方の勝利で終わり、安城の城は今川の手に落ちてしま
った。
………………
時は流れ、4年後の天文15年。
「吉法師も13になったか。」
「はい、りりしい武将に育ちました。」
「うむ、では、この古渡の城にて、吉法師の元服を行う。林、平手、青山、内
藤、さっそく準備を進めるのだ。」
元服の儀式の準備もすみ、吉法師が古渡の城にやってきた。
「以後は、織田三郎信長と名乗るがよい。」
元服後、酒宴が開かれ、祝儀の催しは盛大に繰り広げられ深夜にまで及んだ。
翌年、織田三郎信長は、武者初めとして、初出陣を平手の後見のもと行った。
「じい、信長の初陣、派手に飾ろうぞ。」
「はっ、しかし、決して無茶だけはされぬようお気をつけますように。」
「じいは心配性だな。それ、皆の者、目指すは三河の吉良大浜だ。ひと暴れし
て参ろうぞ!」
「おぉ!」
このときの信長のいでたちは、紅筋の頭巾、馬乗りの羽織、馬鎧というものだ
った。
そして、吉良大浜のあちらこちらを放火して、その日は野営し、翌日、那古野
に無事帰陣した。
<参考文献>
ニュートンプレス:信長公記(太田牛一:原著 榊原潤:訳)
===================================
*このページは信長公記との違いや、さらに詳細な説明が書かれています。
お時間に余裕がございましたら、ご覧ください。