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「ガンヒルの決斗」 |
| ガンヒルの決斗 1959・米 |
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![]() 製作:ハル・B・ウォリス 監督:ジョン・スタージェス 脚本:ジェームズ・ポー 撮影:チャールズ・ラング 音楽:ディミトリ・ティオムキン 出演:カーク・ダグラス アンソニー・クィン キャロリン・ジョーンズ アール・ホリマン ブラッド・デクスター ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |
物語 オクラホマ州のポーニーの町外れ、二人の若者、リッツ(アール・ホリマン)とリーは、馬車で通りかかったインディアン娘と少年を追いかけた。馬車の娘はなかなかの美人だ。追いかける二人に鞭で応酬した。馬車がひっくり返り、リッツとリーは娘に迫る。 「逃げて!」娘は少年に叫ぶ。少年は男達の馬に乗って駆け出した。 保安官マット・モーガン(カーク・ダグラス)は息子ピーティが一人馬に乗って帰ったので驚く。そしてピーティの案内で現場に行くと、そこにあったのは無残に暴行され殺された妻の死体だった。 マットは嘆き悲しむ。絶対に許さないと決意する。そしてピーティが乗ってきた馬の鞍に『CB』とあるのを見て愕然とする。クレイグ・ベルデン、それは親友の名前だった。 列車でガンヒルに向かうマット。鞍をクレイグに返すためだ。マットはクレイグの馬に乗った誰かが妻を殺した犯人と目星をつけた。クレイグはそんなことはしない。 途中で隣の席に女が座った。女はリンダ(キャロリン・ジョーンズ)という酒場女だ。「いい鞍ね」 リンダは言う。「銃を持っていくのは危険よ、この鞍の持ち主を知ってるの」 「俺もだ」 マットは答えた。 クレイグ・ベルデン(アンソニー・クィン)は息子のリッツとリーが酒場で馬を盗まれたとの報告を聞き鞍を取り返せと命じていた。 そうすると鞍を持ったマットがクレイグを訪ねてきたのだ。かっての親友同士は旧交を温める。マットはクレイグに命を救われたことがある。 マットは妻が殺された話をした。「顔に傷がある男が犯人だ。女房が鞭で打ったのを息子が見た」 クレイグの顔は歪む。リッツの顔に引っかき傷のような傷があるのを知っている。 マットはクレイグの様子から何か知っていると感じた。「絶対に逮捕する。暴行殺人で裁判にかける」 「・・・親友のお前のためなら何でもする。だが息子だけは見逃してくれ」 「断る。彼は妻の敵だ」 「息子は渡さん!次の汽車で帰れ!この町は誰もが俺の手下だ」 「夜9時の最終列車で帰る。二人の男を連れてな、一人は顔に傷がある」 町では既に皆が知っていた。マットがリッツを捕まえに来たことを。町の保安官もクレイグの息が掛かっている。 酒場へいく。バーテンにリッツの居場所を聞くが、「知っていても言いません。私にも家族がいる・・・」 「わかるよ」とマットは答え、「クレイグを恐れぬ者はいないのか!」 「墓場に大勢いますよ」 バーテンが言うと「私は恐れないわ」 近くのテーブルにリンダがいたのだ。 マットはリッツが向かいの酒場いるらしいと聞き外へ出る。そこもクレイグの酒場と聞いた。マットは二階によじ登り窓から侵入した。 「リック何してる?」 階下からの声を聞いたマックは廊下のカーテンの陰に人の気配を感じた。 「手を上げろ」 拳銃を構えマットが階段を降りてきた。肩に気絶したリックを背負っている。 怪しい動きをした二人を撃ち倒す。マットは階下の人間を一部屋に入れて鍵を下ろす。そのままマットはホテルの二階へ行く。リックをベッドのパイプに手錠で繋ぐ。 外にクレイグら一行が来ておりホテルの周りを取り囲んだ。 「帰れと言った筈だ!リックを放せ!」 クレイグが窓に向かって叫ぶ。「応じると思うか」 とマット。「後悔するなよ、こっちは20人だ!」 銃撃戦が始まる。向かいの屋根の上から窓に銃弾が弾ける。マットも応戦する。とっさにベッドを窓際に寄せるマット。「撃つな!窓際に寄せられた!」 リックが叫ぶ。 リンダはクレイグの愛人だった。クレイグはリンダにマットの説得を頼む。クレイグとしても親友の命まで奪うつもりはなかった。 「リックさえ放せば無事に脱出できるわ」 リンダはマットの部屋へ入り言った。マットは逆にリンダに散弾銃を調達できないかと頼むのだった。 酒場に戻ったリンダは舞い戻ったリーに会う。先住民の女の命が何だ、というリーの話を聞いてリンダは憤慨する。バーのカウンターの裏側に散弾銃が置いてあるのを目にするリンダ。 クレイグがマットの部屋に入ってきた。マットはあらかじめ鏡をドアの外が見えるように細工していた。クレイグは丸腰で入らざるを得ない。 「お前の命を救ったことを忘れたのか」 クレイグが言う。「こいつは女性を殺した。保安官には連行する義務がある」 とマット。その時、鏡にクレイグの部下の数人の姿が!マットの拳銃が火を噴く。クレイグに緊張が走る。「殺せ!」 「借りは返す、出て行け」 マットがクレイグに言った。 リンダは散弾銃を手に入れ、マットの部屋に届けた。「君の立場がまずくなる」 「騒動には慣れっこよ」 勝気のリンダは言い放った。 その頃、リーがホテルに火を放った。気づいたマットがリックの手錠をベッドから外そうとした瞬間、リックが暴れだしもみ合いになる。リックが散弾銃の銃口をマットの首に当て引金を引こうとするがマットと手錠が繋がっているリックは手が届かない。すぐにマットはリックを立たせた。 燃え盛るホテルをマットはリックの顎に散弾銃の銃口を向けながら降りてきた。外にいるクレイグも手が出せない。そのまま馬車に乗るマット。駅までもうわずかだ。9時の最終列車が駅に近づきつつあった。 駅に馬車が着いた時、「リック!俺が助けてやる!」 銃を構えて飛び出してきたのはリーだった。リーが撃った。すかさずマットは散弾銃でリーを倒した。リーの弾はリックの胸を貫通していた。 駆けつけたクレイグはリックの死体に取りすがり泣いた。リンダも来ていた。 マットは汽車に乗ろうとしていた。「マット!殺してやる!」 クレイグが列車脇を歩いてくる。「決着は付いたんだ」 マットは言ったが、クレイグは気がすまないのだ。 「先に抜け」 マットは言った。瞬間クレイグが抜き、マットの拳銃がクレイグを倒していた。マットが親友に近づいた。「マット・・・息子の名は?・・・」 「ピーティだ」 「・・・ピーティ、そうだったな・・・良い子に育てろ・・・」 クレイグは死んだ。リンダが駆け寄ってくる。 マットは最終列車に乗った。最後には親友さえも失ってしまった悲しみに耐えるしかない。列車はクレイグの死体とマットを見つめるリンダを尻目にガンヒル駅を去っていった。 |
| 映画館主から ジョン・スタージェス監督の決闘3部作の1本。ちなみに他の2本は、「OK牧場の決斗」(’57年、主演:バート・ランカスター、カーク・ダグラス)と「ゴーストタウンの決闘」(’58年、主演:ロバート・テーラー、リチャード・ウィドマーク)です。 分かり易い内容と切れの良いテンポが見ていて気持ちが良い。 黒澤明監督の「七人の侍」(’54年、主演:志村喬、三船敏郎)を西部劇に翻案した「荒野の七人」(’60年、主演:ユル・ブリンナー)もジョン・スタージェス監督でした。 西部劇ではありませんが大ヒット作の「大脱走」(’63年、主演:スティーブ・マックィーン)も彼の監督でした。 「ガンヒルの決斗」は妻を殺された男が仇を討つ話ですが、その相手はかって自分の命を救ってくれたことのある恩人であり、親友の息子だった、というところからドラマに緊迫感が出てきます。 妻を殺された男は保安官でインディアンの妻を愛していた。犯人が親友の息子でも許すことはできない。一方、犯人の父親は街を取り仕切るボスだ。ドラ息子でもかけがいの無い一人息子だ。 ボスは許しを請うが保安官は応じない。そして、ガンヒルの最終列車の前での対決。 妻を殺された復讐の保安官にカーク・ダグラス、親友であり、町のボスにアンソニー・クィン。紅一点の酒場女にキャロリン・ジョーンズ。 あくの強い二人と、計算された一切無駄の無いジョン・スタージェスの演出の冴えはなかなかのものであります。 ベテランのディミトリ・ティオムキンの音楽も場を盛り上げてくれました。 |
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